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私がアンチ巨人を辞めた理由

阪神タイガースが38年ぶりの日本一に輝いてからはや3ヶ月。
プロ野球の全12球団は本日2月1日に揃ってキャンプインし、ファンにとっては楽しい季節が巡ってきました。

今シーズンの私のプロ野球への向き合い方については、昨年秋にも何度かお伝えしたのでここでは割愛するとして、今日は私がアンチ巨人を辞めた理由についてお伝えします。

セ・リーグでは30年以上にわたり阪神タイガースを中心に応援してきた私。それゆえ、タイガースにとって読売ジャイアンツは宿命のライバルであり、かつては野球ファン仲間や家族とジャイアンツや一部選手の悪口を言ったり、野次を言ったりして盛り上がることも多々ありました。
ところが、ここ数年でいろいろ思うところがあり、私のなかでジャイアンツへのマイナス感情はほとんど無くなりました。今日はその理由をいくつか列挙してみることにします。

1.一部のアンチ巨人の方の言動の酷さに辟易していること
Facebookやmixiといった一部のSNSに、過激なアンチ巨人の方が集まるコミュニティがあり、ふとしたきっかけでそこの書き込みを目にする機会がありました。
詳しくは書きませんが、そのコミュニティにはジャイアンツの選手や監督、コーチ、ファン、その他関連する著名人を揶揄、誹謗中傷する下品なコメントが並んでおり、読んでいて同じプロ野球ファンとして悲しく、また不愉快な思いをしました。
同じアンチ巨人の集まりでも「昔のV9の時代は良かったのに今は情けない」、「FA選手だけにこだわる必要はない」、「アンチ巨人だが○○選手だけは応援する」などと前向きかつ建設的な意見が交わされる場なら良かったのですが、誹謗中傷や揶揄、下ネタが並ぶようなコミュニティは言語道断だと思います。

2.在阪マスコミ・企業の阪神タイガースフィーバーに疲れ気味になったこと
これは私が阪神タイガースだけでなく、パ・リーグの千葉ロッテマリーンズ、オリックス・バファローズも応援している身だからこその意見なのですが、昨年2023年に阪神タイガースがリーグ優勝・日本一に輝いた時は盛り上がった反面、少々複雑な気持ちになる場面が多々ありました。

それは、在阪マスコミや企業の、過度なタイガースへの肩入れです。
日本シリーズの対戦カードがタイガース対バファローズの関西対決に決まったことで関西では市民も財界も大いに沸きましたが、主にテレビを中心とするメディアは情報番組でも実況中継でもタイガース寄りで、バファローズ単推しのファン、バファローズ寄りのファンから見れば疑問の余地を覚える場面が多々あったように思います。
たとえば、第4戦でバファローズが継投に失敗し、タイガースに逆転勝ちを許した際、実況アナが「中嶋監督 満塁策失敗!」と叫んだことについては、バファローズファンから不満の声が多く上がっていました。

また、親会社の阪神電気鉄道(阪神電鉄)だけではなく、そのまた親会社でかつてはバファローズの前身にあたる球団(阪急ブレーブス)を経営していた阪急電鉄までもがタイガースの優勝・日本一を祝う一方、バファローズのリーグ三連覇に言及しなかったことも、時代の流れゆえ仕方がないとはいえ、ちょっと節操が無いようのではと思いました。

あと、個人的な話で恐縮なのですが、阪神電鉄はリーグ優勝、関西対決の日本シリーズ開催、日本一達成の際に記念のヘッドマークを掲出した電車を走らせたり、普段は武庫川線で走らせているラッピング電車を本線で特別運行したりと、過去のリーグ優勝や日本一の際にはなかった鉄道ファン向けの特別企画を数多く実施しました。ただ、運悪く仕事の繁忙期に重なったこと、他の用事が多々あったことなどにより、この特別企画を他の鉄道ファンの方と同じように楽しめずかなりのフラストレーションを感じました。

このようなことが重なり、タイガースが優勝・日本一に輝いて大喜びするのと同時に、複雑な感情や精神的な疲れを感じてしまったのです。
それならば、他の球団にも興味を分散させておこう、特定の地域が過度に肩入れしない球団ならば、別にどこが強くても良いではないかという気持ちになり、結果的にジャイアンツへのマイナス感情も低下したというわけです。

3.友人のなかに巨人ファン、ファンではないが巨人に好意的な方が多いこと
もともと、私の周りには少数ながら巨人ファンの方がいます。
また、「2」で述べた在阪マスコミの過度なタイガース贔屓に辟易している、あるいは別に苦手な球団がある、それと同時にジャイアンツには昔ほど嫌な感情を抱かなくなったという人もたくさんいます。
どうやら私も、「在阪マスコミに複雑な感情を覚えてきたし、この際アンチ巨人をやめてもいいだろう」という思考回路で、後者の方々と同じような考え方になってきたようです。

4.巨人には阪神ファンの選手が多い、そして気になる選手が多い
タイガースがジャイアンツに勝利し、本拠地阪神甲子園球場で18年ぶりのリーグ優勝を決めた2023年9月14日の一戦。
この試合でホームランを放ったジャイアンツの岡本和真選手と坂本勇人選手ですが、岡本選手は奈良県五條市出身、坂本選手は兵庫県伊丹市出身で、幼少期はともにタイガースファン。異論はあるかもしれませんが、私にとってはこの2人の一発がタイガースへの祝福に思えてなりませんでした。

もともと、ジャイアンツには関西出身の選手が数多く在籍しており、岡本選手、坂本選手の他、大勢(翁田大勢)投手も熱烈なタイガースファンで、昨年までコーチを務めていた元木大介さんを嘆かせたほどだと伺います。
また、関西出身ではありませんが、阿部慎之助現監督はお父様が掛布雅之さんと習志野高校のチームメイトだった縁でタイガースファンだったといいますし、ゴジラこと松井秀喜さんもタイガースファンでした。


2018年、阪神甲子園球場にて

このような不思議な縁で結ばれているチームだという解釈に至ったこと、それ以前に小林誠司選手、菅野智之選手、増田大輝選手のように肩入れしている選手もそれなりにいる以上、私はアンチ巨人にはなれないのです。

以上長々と、アンチ巨人を辞めた理由を綴ってみました。

念のため言っておきますが、私は何も昨年の日本一で疲れ果てたからタイガースファンを辞めるというわけでは決してないです。
これからもセ・リーグの一推しはタイガースであることには変わりはありませんし、タイガース以外だと東京ヤクルトスワローズと横浜DeNAベイスターズが好きというスタンスも同じです。


ただ、それはそれとして、若い頃のようにアンチ巨人にはならなくなった、特定の球団のアンチ活動をする気にならなくなったというだけの話です。

最後になりましたが、私含め日本中のプロ野球ファンが、今年2024年も球団の垣根を越えて熱戦を楽しみ、素晴らしいシーズンを送れることを願って結びとさせていただきます。

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