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「SACRED HEROINE 〜める子卒業スペシャル〜」所感(2)

 先日、プロレスリングNOAHさんにて、武藤敬司選手の引退試合が東京ドームで開催されましたね。武藤選手の「蝶野も橋本も三沢もちゃんとした引退試合ができていない、こうしてちゃんとした引退試合をできることが、どれだけ幸せなことか」ってコメント。そして、この興行は、アメリカではすっかり定着した"PPV"による展開と、その成功による新たな未来の提示。「まだ灰にもなっちゃいねぇや」という言葉からの、最後の蝶野戦(エキシビジョン)。直近のこのイベントを見ていて、勝手に自分達の姿を重ねたりしていました。

■バタバタした話

 さて。3/12、める卒DAY2、この日は、普段あり得ないことがたくさんありました。

 まず、ケーブルの断線。結構丈夫な、ちゃんとした値段のモノで、2018年から5年間、何の問題もなく使えていたのに、この日の朝、「R(右)」だけ音が出なくなり。こういう時、原因究明するのも大変なんですよ。色々試したら、この原因に辿り着き。予備があったんでまだよかったんですが。なんでこの日に限って、なんですかね。前日3/11の新町キューブでも全く問題なく使えていたのに。ホント、何年かに1回ってできごと。

 次に、CDJが音飛び。基本的にCDJって、先読み機能があるんで、ちょっとした衝撃で音飛びするようなことはないように作られているんですけど。それが、DAY2の対バン中、める子の「永遠のPLASTIC GIRL」の時かな、一瞬、飛んだんですよね。その後、全く異常が見られなかったんです、ホントたまたまとしか言いようがない。こういうことがあると、ライブ中にまた起きるか、起きないか、藤原紀香、ってずっとヒヤヒヤしっぱなしで落ち着かないんですよ。しかも、める子はトッパ。結局、そのめる子の出番の1回きりでしたけどね。PAさんと「なんだったんだろう・・・?」って首をかしげました。これも5年間で初めて。(できれば最初で最後であって欲しい。。。再発したら買い換えないと・・・。)

LAWBLOWさん「復興者」リストバンド & KESEN ROCK FRESKSさん「東北ライブハウス大作戦」リストバンド、背景には後にぶっ壊れることになるCDJとケーブル

 さらに、まりんちゃんが、音源のCDをブルーレイディスクに焼いてきて、当然CDJでは読めない。これは人災www。みんな、盤面、CDは銀、DVDは青、ブルーレイは黒、って覚えましょう。まあ、この日は、現役じゃない○年ぶり、○か月ぶり、って出演陣だったので、ノートパソコンも2台体制、ドライブも2台体制、空CD-Rも10枚用意、リハ時間もそこそこ十分に、って用意していたので、データさえ送ってもらえれば何とかなる体制にしていたのでね、何とかなりました。こういうことも、あるある。

 そんな訳で、ただでさえ普段以上にやることの多いこのイベントに、これだけのことが起きるって、「める子、 や め る の を や め ろ 」って天のお告げなのかな?ってさえ思うくらい。

 まあ、バタバタしました。

■める子ラストワンマン

 まず、める子卒業発表から振り返っておきましょう。

 ラストワンマン、「この日を盛り上げて終わり」というよりは、「この日で完成する」というようなイベントにしたいなあ、と思っていました。この日に至るまで、卒業発表から、ベストアルバム「キラキラ」のリリース、Bijouとして"Frontier"のリリース、CANDY GO! GO!さんの2度目の来青、八戸朝市・福島・両国(実現していただいて、道pro様本当にありがとうございました!)・盛岡・札幌とたくさんの遠征、合間に撮影会、流行病への感染(苦笑)等等。たくさんのストーリーを積み重ねて、この日に至り、ただ「お疲れ様の会」ではなくて、全てをひっくるめて「青森のソロアイドル・める子」という一つの作品で、それをみんなで完成させることができたと思います。お客さんも、口々に「める子史上、最高のライブ」って言ってくださってましたが、本当、そうなってよかったと思います。なんというか、「ロス」というよりは「達成感」に近いというか。

 そもそも、ベストアルバム「キラキラ」の話だけで5年くらい語り続けられますね。フルアルバム。自力で作るのは、実は初めてだったんですよ。まあ、大変ですね。耳も頭もおかしくなってくる。仕事量が尋常じゃない。聴いて、直して、耳と頭を休めて、また聴いて、直して、その繰り返し。延々数ヶ月。それをやっててその状態だというのも表に出さず。まあ、しんどい作業でした。ただまあ、一回、乗り越えることができたので、次やるときはもうちょっと要領よくできるんじゃないかなあ、と。


 Bijouの"Frontier"も、トラックをいじろうか悩んだんですが、結局オリジナルの状態が一番良かったです。そして、レコーディング。さみぃさん、今では立派な一児の母ですが、その時は正に出産直前。その後、無事に出産を終え、3/12当日、会場に連れてきてくれたその子をみんなで抱っこしてあげられたのは、とても感慨深かったですね(あれですよ、「力士が抱っこしてあげると丈夫に育つ」的な儀式ではないですよ)。「他の音源もリリースしてくれ!」って声はあるけど、実際問題、難しいだろうなあ。

 あと、大事なこと。これは何度も口を酸っぱくして言ってるんですが、今のところサブスクでも聞けるようにしているモノの、これは年契約なのでいつかは必ず聞けなくなります。ちょっとでもいいと思って頂けたら、CDをお買い求めください。一生聴けなくなってしまいます。物販でもお買い求めいただけますし、BASEで通販もやっております。

 さて、ラストワンマンに話を戻すと、

 今回は、める子オリジナル全11曲+カバー3曲。それぞれの楽曲への想いとかは、本人が語ると思うので割愛。「愛を割く」と書いて、割愛。「よくこれだけのことできたねぇ!」って声がよく聞かれましたが、個人的には「できるだろうなあ」とは思ってました。この半年のライブ・遠征ラッシュで、それだけの成長はしてるって思っていたので。 M C で ス ベ ら  な い 限 り は 。まあ、「めっちゃ」を「抹茶」とか言い間違えていたのは、ちょっと意味がわからなかったですけど。

 閑話休題。このワンマンに見合うだけの成長、それは十分表現できていたかな、と。よくよく考えれば、たった1人で、身体1つとマイク1本で、2時間弱のステージを見せて、お客さんに全く飽きさせる隙間を与えない、って立派なことだと思います。PAさんも「こんなにオリジナル曲あったのか」ってびっくりしてました。当然、ここまでついて来てくださったお客さん、この場所に来てくれたお客さん、ありきですので、そんな2時間弱のワンマンステージ、そして「青森のソロアイドル・める子」というモノを、みんなで作り上げることができた、みんなで完成させることができて、それを同じ時間、空間で共有することができた。これ以上の「体験」って、そうそうないんじゃないかな、って勝手に思ってます。与えるだけではない双方向性が確かに感じられました。

 これだけのステージ、勿体ないんで、映像化できればいいなあ、とは思っています。今回のポイントカードの全通特典が「ラストワンマンの特典映像」なんでね、作るには作るんですが、売る水準にまでなるかどうか。売るとなると、カバーとかはカットせざるを得ないんですけどね。そこはやむなし。でも、歴史に残すべきだよなあ、とは思ってます。

フロアーも「キラキラ」してましたね、忘れられない風景

■その後の話をちょっとだけ

 そんな感じで、怒濤の勢いで3/11-12が終わったんですが、ただ、それぞれの御事情でちゃんとお別れできなかった、って人がいるんじゃないかなあ、というか、そんな顔がちらほら頭に浮かんでは消えたりするし、みんなで作った一つの作品に対する、いわゆる、ただ「お疲れ様の会」みたいなモノがあってもいいんじゃないかなあ、と思い。なんか、そういう会、あってもいいですよね。いいんじゃないかな、って思うんですよ。まあ、本人次第ですけどね。本当はアイドル完全卒業までの3月末までにやれればいいんでしょうけど。運営の日程的に厳しいので。「ロスタイム」的に、4月以降にできればいいかなあ、と勝手に考えてます。アイドル完全卒業後、めちゃくちゃチャラくなっためる子が会場にやって来たら、なんかごめん、って感じですが。

 所感は(2)で終わりかどうか、ちょっと未定です。思い出したこととか、思いついたことがあれば、(3)以降で、おもむろに書き足していくかもしれません。

2023年3月15日
SNOWDOME PRODUCTION 代表 竹谷裕平

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