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【ブラッドベリ1000日チャレンジ】#0026

■短編小説  気前のいい家/星新一 ジャッジ:○
ある家に泥棒が入ってきた。
主人は、観念したのか何が欲しいと泥棒に言い、泥棒は金庫を開けろと言って、金庫の中の金などを盗み、その後、他にももっとあるだろうって家主に聞き、更に奥の隠し部屋を伝えて、そこから金銀財宝を盗みだした。
で、そのまま帰ろうと玄関に行ったら、落とし穴に落ちてしまった。
なんと、その落とし穴は、入ってきた時と帰る時の体重が異なると落ちる仕掛けになっている。
しかも、家主は泥棒に、この装置の営業マンになってくれれば今回は許してやると言った。
そもそも、この泥棒の力量を試していたらしい。で、優秀だと見込んだ泥棒には、この装置の営業マンになってもらってるらしい。
めちゃくちゃ合理的。

■詩・俳句・短歌・歌詞 人生の素人/中島みゆきジャッジ:〇
皆、人生は素人につき。
日々という1日にひながたはなく 1人ずつはなたれた蛍のようだ。
「くよくよなんてしなさんな 昨日は昨日 見せたい海があるの 知らなかったでしょう」
君が新しさを僕に教えてくれる。
君の良かった昔を褒めている僕に。
いかに、みんなが苦労して人生を過ごしているのかを上手く表現している。
みんな、人生は素人につき。

■論考 ふたたび人間の心について/ 森本哲郎ジャッジ:○
苦しみにあってもこころ乱さず 楽しみにあっても執着を持たず 貪りや恐れや怒りを離れたものは 知恵の定まった者 と呼ばれる
バガヴァッド・ギーダー
心はどのような対象についても、こだわることなく、全てに対して、おなじように向かいうことができる。心は三つの成分からできている。純質・激質・陰質があり、1つめから「知」が生まれ、2つ目が「貧」が生まれ、3つ目から「鈍」が生まれる。であれば、「知」を生み出す純質が一番望ましいが、その知識への執着によって心を束縛してしまう。激質も貪りを生み出し、陰質は「鈍」を生み、怠惰を生み。愚を生んでしまう。
人間の心は否応なくこの3つから成り立っている。
どうしたらこの3つの成分を超えて心を平安に保つことができるのか。
それは、苦しみに対しても、楽しみに対しても、同じような心の状態を保ち、土くれも、黄金も、同じような気持ちで見ること。そのような心の修練こそが、この3成分を超越する道である。

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