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大前研一 名言集 『サラリーマン再起動マニュアル』(48)

『サラリーマン再起動マニュアル』(48)

今回から『サラリーマン再起動マニュアル』から名言を取り上げます。

大前研一氏は、私にとってメンター(師匠)であり、グールー(思想的指導者)の存在でもあります。

大前氏の著作を読んでいつも感じるのは、物事の本質を捉える、ずば抜けた能力です。

凡人である私は大前氏の足元にも及びませんが、不断の努力を怠らず、一歩でも彼に近づきたい、と思っています。


『サラリーマン再起動マニュアル』

目次
 [イントロダクション]志のあるサラリーマンは、きつい仕事を厭わない

 第1章[現状認識]なぜ今「再起動」が必要か?

 第2章[基礎編]「再起動」のための準備運動

 第3章[実践編]「中年総合力」を身につける

 第4章[事業分析編]“新大陸エクセレントカンパニー”の条件

 第5章[メディア編]「ウェブ2.0」時代のシー・チェンジ

 [エピローグ]新大陸の“メシの種”はここにある

✅ 小学館  出版年月日 2008/9/29 

 


換言すれば、少子高齢化時代に対してあなたが、あるいはあなたの会社が
「外向き・上向き・前向き」
にチャレンジするかどうかで自分たちの命運が決まるのだ

少子高齢化時代のビジネス新大陸では、企業は「内向き・下向き・後ろ向き」になったら必ず衰退する。

日本国内にいて少しぐらい商品を改良してみても、どうにもならない。

既存市場で生き残っていこうと思ったら、よほどの奇抜な企画力で付加価値の高い商品を生み出していかねばならない。

換言すれば、少子高齢化時代に対してあなたが、あるいはあなたの会社が
「外向き・上向き・前向き」
にチャレンジするかどうかで自分たちの命運が決まるのだ。

『サラリーマン再起動マニュアル』 大前研一の名言 1 〈492〉             



➳ 編集後記

『サラリーマン再起動マニュアル』 はタイトルから推測すると、マニュアル本のように感じられたかも知れませんが、いわゆるマニュアル本ではありません。

私たちが身につけるべき、本質的な事柄やスキルを具体例に即して大前氏が述べている普遍性のある本です。


🔶 大前氏は自分で考え出したことを自ら実践し、検証しています。仮説と検証を繰り返す行動の人です。

Think before you leap.(翔ぶ前に考えよ)という諺がありますが、Leap before you think.(考える前に翔べ)もあります。

あれこれ考えて、難しそうだからとか面倒くさそうだからやめようでは成長しません。
まず、やってみるという姿勢が大切です。


大前研一氏は、常に物事の本質を述べています。洞察力が素晴らしいと思います

私は、ハウツーものは、その内容がすぐに陳腐化するので読みません。


➔ 大前氏の言葉は、いつでも私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。


🔶 今国会(当時)で野田首相は、「社会保障と税の一体改革」を、念仏のごとく唱えています。

少子高齢化時代になり、さらに2011年3月11日に発生した東日本大震災及び東電福島第一原子力発電所事故により、日本国内は企業も個人も一部を除いて疲弊しています。

こうした状況下で消費増税が実施されたら、多くの零細企業とサラリーマンはその衝撃に耐え切れず、倒れてしまいかねません。

デフレが慢性化し、ギリシャに端を発したEUの不安定さが円高に拍車をかけています。

株式市場も日経平均が一時的に1万円を回復したと思ったら、8千円台に下げています。

パナソニックやソニー、シャープなどの家電メーカーは、韓国のサムスン電子やLG電子の後塵を拝し、2012年3月期決算で軒並み数千億円の巨額の赤字を出しています。

薄型テレビの価格下落が急激で、企業業績の足を引っ張っています。

日本の半導体メーカーのエルピーダメモリは破綻し、米半導体メーカーに買収される見込みです。

同じくルネサステクノロジも業績悪化のため、数千人規模の人員削減をつい最近発表しました。

日本には今、逆風が吹き荒れていますが、大前氏が力説しているように、
「外向き・上向き・前向き」にチャレンジして行きましょう!


上記の記事を書いたのは(一部修正済)、2012年5月23日のことです。
今から3年前のことです。わずか3年前のことですが、隔世の感があります。

当時は、デフレ、消費増税、東日本大震災から1年後、といった負のスパイラルに苛まれていました。

民主党が自民党から政権を奪っても、成果を収めることはできませんでした。

その後、自民党が政権を奪還し、自民党と日銀の共同歩調による円安誘導政策が功を奏し、自動車メーカーをはじめ輸出産業は好業績を上げ、日経平均株価は2万円の大台を回復しました。

ですが、庶民の生活は楽になったかといえば、以前と変わりません。

消費増税が重しになっていることは明らかです。
さらに、非正規雇用者が増加し、収入が減少しているため、なかなか消費の増加に結びつきません。

パナソニックは業績が回復しましたが、ソニーは道半ばです。

一方、シャープは三洋電機と同じ道を辿るのではないかと見られています。つまり、解体される、という意味です。

この3年で、強者と弱者の差が鮮明になったと言えます。それは企業にかぎらず、個人においても同様です。

非正規雇用者の割合が増加したことにより、賃金格差が拡大したからです。 

こんな時代だからこそ、大前氏が言うように、
「外向き・上向き・前向き」
にチャレンジしていきたい、と思います。

決して「内向き・下向き・後向き」になってはいけません!

⭐ 参考データ
前年に続き新型コロナで女性パート・アルバイトが大幅減少…非正規社員の現状(最新) 2022/03/08 03:03


🔶 シャープは2016年4月2日に「経営の失敗を受けて、台湾に本拠を置く鴻海精密工業が3分の2弱の株式を取得し、日本の大手電機メーカーとしては初の外資傘下の企業とな」りました。(Wikipedia から)




⭐ 関連書籍



🔶 大前研一氏と私とは年齢が一回り違います。大前氏は1943年2月21日生まれで、私は1955年6月30日生まれです。

大前氏は、私にとってはメンター(師匠)です。もちろん私が勝手にそう思っているだけです。


🔶 大前氏は評論家ではありません。言うだけで自分では何もしない人ではありません。大前氏は行動する人です。だから大前氏の提言は説得力があるのです。


大前研一オフィシャルウェブ

このウェブサイトを見ると、大前氏の出版物一覧を見ることができます。
私は、大前氏の全出版物の半分も読んでいませんが、今後も読んでいくつもりです。

⭐ 出典元: 大前研一 オフィシャルウェブ



大前氏は1995年の都知事選に敗戦後、『大前研一 敗戦記』を上梓しました。




🖊 大前氏の著作を読むと、いつも知的刺激を受けます。
数十年前に出版された本であっても、大前氏の先見の明や慧眼に驚かされます。

『企業参謀』(1985/10/8 講談社という本に出会ったとき、日本にもこんなに凄い人がいるのか、と驚嘆、感嘆したものです。

それ以降、大前氏の著作を数多く読みました。

『企業参謀』が好評であったため、『続・企業参謀』(‎ 1986/2/7 講談社が出版され、その後合本版『企業参謀―戦略的思考とはなにか』(1999/11/9 プレジデント社)も出版されました。





🔶 大前氏は経営コンサルタントとしても超一流でしたが、アドバイスするだけの人ではありませんでした。自ら実践する人です。有言実行の人です。起業し、東京証券取引所に上場しています。現在は代表取締役会長です。


大前氏の本には、ものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多くあります。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。

この元記事は7年前にAmebaブログで書きました(2015-05-30 12:50:26)。
「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。
私にとっては、いわばレガシィです。

その記事を再編集しました。


✑ 大前研一氏の略歴

大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本経営コンサルタント起業家マサチューセッツ工科大学博士マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。
現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長、韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授、高麗大学名誉客員教授、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長等を務める。 (Wikipedia から)


大前研一氏の略歴補足

大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。

その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。

都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。

大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。


⭐ 今までにご紹介してきた書籍です。















⭐ 私のマガジン (2022.09.02現在)




















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