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【回想録 由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い 第30回】

🔷「新婚時代」の中の「新婚旅行 旅行記『オーストラリア東海岸への旅Ⅰ』から」の「七日目(五月八日 水曜日) シドニー」の前半を掲載します。🔷

 『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』
(ハードカバー 四六版 モノクロ264ページ)
2016年1月25日 発行 
著者   藤巻 隆
発行所  ブイツーソリューション

 ✍『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』(第30回)✍

「新婚時代」の中の「新婚旅行 旅行記『オーストラリア東海岸への旅Ⅰ』から」の「七日目(五月八日 水曜日) シドニー」の前半を掲載します。

新婚時代(8)

オーストラリア東海岸への旅Ⅰ

 七日目(五月八日 水曜日) シドニー 前半

シドニー市内

 今日の目的は、シドニー市内を歩いて回ることです。それも、日本人があまり行かないと思われる場所まで、自分たちの足だけで行ってみることです。私たちは歩くことは苦になりませんので、楽しみです。まず、銀行に行き両替することから始めました。


ウェストパック

 市内の至る所にあるウェストパックという銀行へ行き、US$510.00を両替しました。果たしてどれくらいになるか楽しみにしていましたら、A$648.90でした。例によりまして、換算率を見ますと、1.272(参考までに、ケアンズ国際空港内の両替所では1.21で、ゴールドコーストのインターフォレックスでは1.160)ですから、やはり今までで一番高いレートでした。


ディナー・クーポンの予約

 I’LLラウンジへ行き、今夜のディナー・クーポンの予約をしました。そのレストランの名は「サミット」といい、手頃な値段で高級料理を食べさせてくれる店とのことでした。二人でA$120.00です。


オーストラリアにて(1)


シドニータワー

 その後、シドニータワーに行き、市内を一望に見渡せるという、展望台に上がってみました。少し霞んでいましたが、パノラマは素晴らしく、ここまで来たかいがありました。


聖マリア大聖堂

 次に、シドニータワーの展望台から見えた、聖マリア大聖堂へ行き、中に入ってみました。ここへはだれでも自由に出入りできます。


美しいステンドグラス

 内部は、とても美しいステンドグラスを通して入って来るわずかな光と、ろうそくの炎の放つ光だけでかなり暗く、そのステンドグラスの写真を撮ろうとすれば、超スローシャッター(例えば三十秒以上)にしないと、その美しさは再現できません。

 今までこれほどまでに美しいステンドグラスを見たことがなく、なんとしてもその美しさを再現してみたい、という衝動に駆られ、いつしか数十枚の写真を撮っていました。


ピアス

 かねてから由美子が欲しがっていた、ピアスを買ってあげることにしました。街なかを物色していたら、店全体をグリーン系の色に塗装していた「ゴールドマークス」という店の前に来ました。

 この店の名は他の場所でも見かけ、チェーン店になっていることが分かりました。比較的大きな店なので、信用できそうだと判断し、ウインドーを覗いていたら、赤い星型のピアスが由美子の目に止まり、ひと目で気に入ったようでした。値段は、うん百ドル(もちろん豪ドル)でしたが、定価で買うのは口惜しいので、ものは試しと、値切ってみることにしました。

 店員の一人にCan you give me a discount ?(値引きできますか?)と訊ねますと、他の店員と目配せして、何やら電卓のキーを叩いています。彼女の提示した金額は、なんと33%引きだったのです。即座に、買うことに決めました。何事も、まずは試してみるもの、という教訓を得ました。 


オーストラリアにて(2)

(PP.77-79)



➳ 編集後記

第30回は「新婚時代」の中の「新婚旅行 旅行記『オーストラリア東海岸への旅Ⅰ』から」の「七日目(五月八日 水曜日) シドニー」の前半を書きました。

31年前のことなので、ところどころ記憶がはっきりしません。その一方で、目の前で起きているかのように色鮮やかに蘇ってくる個所があります。

記録に残し、本にして良かったとつくづく思いました。



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