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【回想録 由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い 第26回】

🔷「新婚時代」の中の「新婚旅行 旅行記『オーストラリア東海岸への旅Ⅰ』から」の「四日目(五月五日 日曜日) ゴールドコースト」の前半を掲載します。🔷

 『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』
(ハードカバー 四六版 モノクロ264ページ)
2016年1月25日 発行 
著者   藤巻 隆 
発行所  ブイツーソリューション

 ✍『由美子のいなくなった夏 亡き最愛の妻への想い』(第26回)✍

「新婚時代」の中の「新婚旅行 旅行記『オーストラリア東海岸への旅Ⅰ』から」の「四日目(五月五日 日曜日) ゴールドコースト」の前半を掲載します。

新婚時代(4)

オーストラリア東海岸への旅Ⅰ

 四日目(五月五日 日曜日) ゴールドコーストの前半

 昨日、I’LLラウンジで予約したオプショナルツアーは、つとに有名なシーワールドカルンビン野鳥園の見学に、ランチクルーズをセットしたもので、快晴の空の下ですっかり日焼けしてしまいました。マイクロバスに乗り、最初の目的地、カルンビン野鳥園へ向かいました。ガイドさんはタレントの川上麻衣子さん似の日系のヒデミさんで、小柄で可愛らしい女性(ひと)でした。

カルンビン野鳥園

 カルンビン野鳥園では、羽が緑・赤・黄・青等の色鮮やかな、オウムの一種のロリキートの餌付けが体験でき、また放し飼いになっているカンガルーによく似た、ワラビーの頭や背中を撫でることができ、楽しいひと時を過ごしました。その後、カンガルーとワラビーはまったく別種の動物であることを知りました。

シーワールド

 シーワールドは、去年の社内旅行(洋販<既出>に在籍当時)の目的地の一つだった、鴨川シーワールドで見た、クジラやアザラシの曲芸のほかに、鴨川シーワールドでは見られなかった、水上スキーの妙技(冒険活劇風? にアレンジされたもの)を間近で堪能することができ、これを見るだけでも満足できる出来栄えでした。

 シーワールドを出て、隣接した桟橋からクルーザーに乗り、ランチクルーズの始まりです。なにぶんにも快晴なので気分よく、川風が快くほほを撫でていきます。川の両岸を見ると、南国特有の木々が生い茂り、木々の間から白亜の邸宅がいくつも見えました。この付近は最近地価が高騰し、地元の人はなかなか手が出せないそうです。

 こうした場所に住居を構えられる人は、いったいどんな人なのか興味が湧き、ガイドさんに尋ねてみると、案の定、日本の不動産会社社長が多いそうです。


ランチクルーズ

 ランチクルーズでの食事は、例のごとく、ビュッフェスタイルで取り立てて印象に残る料理は出てきませんでした。

オーストラリアにて


 話は前後しますが、マイクロバスでカルンビン野鳥園へ向かう途中、小高い丘の頂上付近に城が見えました。この付近一帯は、「マジックマウンテン」と呼ばれ、しばらく前までは、地元に親しまれたアミューズメントパークだったそうですが、今は潰れ、売りに出されていました。

マジックマウンテンが潰れた理由

 潰れた理由には二つの説があり、一つ目は、土曜日と日曜日に従業員を働かせるとダブルペイと言い、給料を二倍払わなければならないそうですが、ここの経営者は二倍も支払いたくないので、土日を休館日にしてしまったため、客が来なくなってしまい、経営難に陥ってしまったという説。

 二つ目は、ここのマジックは単純で子供たちにもすぐにネタが割れてしまい、つまらなくて、客が集まらなくなったため、潰れてしまったという説。

 私は、この話を聞き、二つの説のどちらかではなく、両方の説が相まって、経営難に陥ってしまったと思いました。

(PP.69-71)


➳ 編集後記

第26回は「新婚時代」の中の「新婚旅行 旅行記『オーストラリア東海岸への旅Ⅰ』から」の「四日目(五月五日 日曜日) ゴールドコースト」の前半を書きました。

改めて書き直してみますと、オーストラリア旅行での出来事がにわかに蘇ってきました。あんなこともあったな、こんなこともあったなと思い出されてきました。

楽しい思い出だったために、かえっていっそう悲しみが深まります。涙を拭っています。


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