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堀 紘一 名言集 『リーダーシップの本質』(41)

『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』(41)

 『リーダーシップの本質』(初版 2003年6月26日 ダイヤモンド社)は、堀 紘一氏が満を持して上梓した優れたビジネス書です。

 略歴は著者紹介に譲るとして、堀 紘一氏はボストンコンサルティンググループ日本法人代表、ドリームインキュベータ創業者となり東京証券取引所に上場させた、単なる経営コンサルタントではありません。
 優れたビジネス書を数多く執筆しています。


リーダーはつねに自分を知り、把握して、自己をコントロールしなければならない。しかしリーダーにとって、自己コントロールほどむずかしいことはない

 リーダーはつねに自分を知り、把握して、自己をコントロールしなければならない。しかしリーダーにとって、自己コントロールほどむずかしいことはない。
 野球のピッチャーと女子のプロテニス選手と企業経営者には共通点がある。みな、耐えて耐えて耐え抜きながら攻め続けなければならないのである。おそらく他には、これほど極端な例はないだろう。経営者は一度、女子プロテニスのシングルスを最初から最後まで観戦すべきである。忍耐と攻撃、選手の考えていることが、これほど手にとるようにわかるスポーツも珍しい。

    『リーダーシップの本質』 堀 紘一の名言 1 <121>                  


ピッチャーがバッターに向かって球を投げる時間を守備と言うが、実質的にはピッチャーが投げる球を待ち、対応するバッターには攻めの姿勢はない

 野球ではバッターが打席に立つ時間を攻撃と言い、ピッチャーがバッターに向かって球を投げる時間を守備と言うが、実質的にはピッチャーが投げる球を待ち、対応するバッターには攻めの姿勢はない。逆に本当の意味で攻撃しているのはピッチャーであり、リードするキャッチャーである。

    『リーダーシップの本質』 堀 紘一の名言 2 <122>                  


サーブがそれほど速くない女子の試合では、サービスエースは数えるほどで、リターンからストローク、ボレーの応酬で、攻守のおもしろさをみせてくれる

 プロテニスは、まったく別のスポーツかと思えるほど男女の差が大きい。強烈なサーブが入るか入らないかで決まってしまう男子のテニスは迫力はあるが味に乏しい。それに比べ、サーブがそれほど速くない女子の試合では、サービスエースは数えるほどで、リターンからストローク、ボレーの応酬で、攻守のおもしろさをみせてくれる

    『リーダーシップの本質』 堀 紘一の名言 3 <123>                  


✔ 出典元

『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』
2003年6月26日 第1刷発行 ダイヤモンド社




✍ 編集後記

🔶  『リーダーシップの本質』は堀氏の経歴に違わない内容の本です。重要な点は「本質」です。すぐに廃れてしまうハウツーものとは根本的に違います。

私たちは新奇さに目を奪われることなく、常に「本質」とは何かに着目する姿勢を貫きたいですね。

勉強は一生続けることが大切です。世の中は常に進歩しているのですから。劇的な変化にも予兆はあります。感度の良いアンテナを張り、見逃し、聞き逃ししないようにしましょう!

何歳でも、何歳からでも勉強はできます。書籍を手許に置いておけば、いつでも何度でも参照することができます。

「この本は良書だ」と思ったらその1冊の本を何度も読み返すことが重要です。

一度読んだくらいですぐに理解できたという著書は、中身は大したことはないと判断するべきでしょう。「韋編三絶」という言葉がありますね。


🔷 「リーダーはつねに自分を知り、把握して、自己をコントロールしなければならない。しかしリーダーにとって、自己コントロールほどむずかしいことはない」

リーダーには権力があり、部下を取りまとめる責任があります。時と場合によっては、自分の考えた戦略に基づいて、強制的に部下全員を従わせなければならないこともあります。

ただし、そこには際限なく行うのではなく、自制心に基づくものでなくては面従腹背するだけになります。その結果、リーダーが期待するほどの成果を上げることは困難になります。

自己コントロールするためには、自分を客観視して、もうひとりの自分と対話をしてこれから行おうとすることが、正しい選択なのかが問われます。

稲盛和夫さんが、「動機善なりや、私心なかりしか」と徹底的に考えたことは指針になると思います。



✒ 堀 紘一氏の略歴

ドリームインキュベータ代表取締役社長。
1945年兵庫県生まれ。東京大学法学部卒業。ハーバード大学大学院経営学修士(MBA with High Distinction)。読売新聞、三菱商事、ボストンコンサルティンググループ(BCG)社長を経て、2000年にドリームインキュベータ(DI)創業。
BCG時代には、金融、ハイテク、消費財、Eコマース、中期戦略など数多くの戦略策定及び実行を支援。
『知恵は金なり』『強い会社はこうしてつくれ』『成功する頭の使い方』(PHP研究所)、『人と違うことをやれ!』『どんな「壁」でも突破できる』(三笠書房)、『挑戦! 夢があるからビジネスだ』『脱皮できない蛇は死ぬ』(プレジデント社)、『できることから始めよう!』(ダイヤモンド社)、『ホワイトカラー改造計画』『21世紀の企業システム』(朝日出版社)など著書多数。
(『リーダーシップの本質』の著者紹介から)


✒ 堀 紘一氏の略歴補足

2020年に堀氏はDIの取締役を退任し、DIは電通の傘下となりました。
近況は下記をご覧ください。
「セカンドライフ」を謳歌しているようです。




⭐ 出典元: 『リーダーシップの本質 真のリーダーシップとは何か』


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