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大前研一 名言集 『即戦力の磨き方』(26)

『即戦力の磨き方』(26)

大前研一氏のような「世界に通用する傑出した人物」は、日本だけでなく、世界でもあまりいません。

私は大前氏の足元にも及ばない、ちっぽけな存在ですが、そんな小さな私でも、少しでも役に立ちたいと熱望しています。

年齢は関係ないと思っています。

やろうとする意志と一歩踏み出す行動力ではないか、と考えます。
その2つに付け加えるとすれば正しい方向性でしょうか。

これはなかなか定めるのが難しい。

自分で正しいと判断しても、必ずしもそれが正しい針路をとっているかどうか確かめることが困難だからです。

メンター(師匠)がそばにいれば、たとえ間違った方向へ進んだとしても、謙虚な気持ちで従うならば修正は可能でしょうが。
私にとってのグル(精神的指導者)は大前研一氏です。
もちろん、大前氏はそんなことを知る由もありませんが。

以前、大前氏の下で働いていた学生の方(今では社会人として働いていることでしょう)からメールを頂いた時、身近で見た大前氏の気さくで、ユーモアあふれる人柄に触れたことを伝えてくれました。

『即戦力の磨き方』はタイトルから推測すると、ハウツー本のように感じられたかも知れませんが、ハウツー本ではありません。
私たちが身につけるべき本質的な事柄やスキルを具体例に即して大前氏が述べている本です
 

即戦力として必要な力をつけておくこと。語学力、財務力、問題解決力の「三種の神器」や、ディスカッションする力は、もちろんそのなかに含まれる

「今後5年間に自社が直面しそうな問題」をあらかじめ予測し、その対策を考えておくこと。

それと同時に、即戦力として必要な力をつけておくこと。語学力、財務力、問題解決力の「三種の神器」や、ディスカッションする力は、もちろんそのなかに含まれる

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 1 〈412〉                           






                             

いくら会社のために身を粉にして働いているといっても、40歳を過ぎてまだ頭角を現さないなら、その人が今後今の会社で、突然ブレイクする可能性はほとんどない

最悪なのは、自分で夢をもって起業するわけでもなく、会社がすべてと思い込んでひたすら会社にしがみつくしか能がないサラリーマンだ。

いくら会社のために身を粉にして働いているといっても、40歳を過ぎてまだ頭角を現さないなら、その人が今後今の会社で、突然ブレイクする可能性はほとんどない

そういう人は、「会社人間としての自分は失敗だった」といい加減認めて、定年後の第二の人生にかけたほうがいい。

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 2 〈413〉                             


会社人間で失敗しても、死ぬときに「よかった」といえればいいのだ

別にそれは悪いことではない。会社人間で失敗しても、死ぬときに「よかった」といえればいいのだ

そういうふうに自分の軸足を、会社から人生に置き換えてみると、どういうライフワークが自分にとって理想なのかが見えてくる。

『即戦力の磨き方』 大前研一の名言 3 〈414〉                           




➳ 編集後記

『即戦力の磨き方』はタイトルから推測すると、ハウツー本のように感じられたかも知れませんが、ハウツー本ではありません。
私たちが身につけるべき本質的な事柄やスキルを具体例に即して大前氏が述べている本です。


🔶 大前氏は自分で考え出したことを自ら実践し、検証しています。仮説と検証を繰り返す行動の人です。

Think before you leap.(翔ぶ前に考えよ)という諺がありますが、Leap before you think.(考える前に翔べ)もあります。
あれこれ考えて、難しそうだからとか面倒くさそうだからやめようでは成長しません。
まず、やってみるという姿勢が大切です。


大前研一氏は、常に物事の本質を述べています。洞察力が素晴らしいと思います。私は、ハウツーものは、その内容がすぐに陳腐化するので読みません。


➔ 大前氏の今回の言葉も、私たちが忘れがちな重要なことに気づかせてくれます。




🔷 ある意味において、諦観(あきらめ)が必要だ、と大前氏は説いています。

自分の人生を振り返り、「良かった」と思えるか、あるいは「ダメだった」となるかは、人それぞれです。

会社における自分の将来の姿が見えてきたら、自分を棚卸ししてみることをお勧めします。

経理的にお話しますと、前期からの繰越商品と仕入高、そしてそのうちどれだけ売れたかは、下記の式で表されます。

期首商品棚卸高+当期純仕入高-期末商品棚卸高=売上原価

この式を書き換えると、

期首商品棚卸高+当期純仕入高-売上原価=期末商品棚卸高

となります。

問題は、期末商品棚卸高の中身です。
「長期不良在庫=死に筋商品、死蔵品」が必ず含まれています。

この長期不良在庫を期末で処理できないと、次期繰越になってしまいます。
誰も責任を取りたくないので、延々と続いていきます。

見切りをつけて廃棄処分(損切り)することが大切です。


同様に、自分を棚卸ししてみると、「長期不良在庫」が必ず、見つかります。

本人としてはなかなか認めたくありませんが、時代が変わり、役に立たなくなった知識や技術は、思い切って捨てる決断が必要です。

新たな気持ちで、他のことにチャレンジしてみませんか? 

そのほうがどれだけ有意義であるか論を俟ちません。

『日経ビジネス』(2014.09.08 号)は、
「『敗軍』の法則 なぜ、リーダーは失敗を繰り返すのか」
というテーマで特集しています。

その中で、経営者が陥る5つの「罠」として、
「暴走」
「執着」
「隠蔽」
「忘却」
「慢心」

を挙げています。


これらはリーダーが陥りやすい「罠」ですが、個人でも当てはまる事柄です。

この5つに共通する点は、人間の心の問題、人間の性(さが)とも言えるものです。

何事も度が過ぎれば、メリットもデメリットに転換してしまいます。

大前氏流に言えば、一旦、オールクリアにして、リブート(再起動)する勇気を持つことが重要だ、と思います。



⭐ 参考データをご紹介します。

大前研一「驚きの名案は、疑り深い人間から生まれる」[2]


大前氏は、書籍のみならず、ネット上にも多数の記事を掲載しています。
その中から特に有益と思われる記事を見つけ出し、熟読し、自分でもできそうな事柄を一つでもよいから実践してみると、昨日までの自分を必ず向上させることができると信じています。

このウェブサイトからあなたにとっても有益と思われる記事をいくつかご紹介します。

「私の場合、何か閃いて新しい発想を得るわけではない。自分自身に質問を投げかけて、それを解くための具体的なフレームワークを作り、それに沿って端的かつしつこく、頭の中で問題解決法を構成して出てくるものにすぎない。問題解決のための論理的思考を血肉になるまでとことん鍛練した結果、どんな物事や現象を見ても、すぐに解決方法が見つかるようになった。これは後天的なものである」

🔶 具体的なフレームワーク(枠組み)を作ることが先決なのですね。

「人が言うことや世の中の常識とされることを『本当だろうか』と疑い、自分で調べてみるのは、コンサルタント時代からの習い性のようなものだ。今はネットで簡単に情報が得られるが、昔は苦労して調べ、よく人に話を聞きにいっていた」

🔶 常識や定説に疑問を持つという姿勢は大切ですね。
何も考えずに相手の言うことを受け入れてしまうということは、刷り込み(先入観を持つ)や洗脳されていることに気づかないということでもあります。

「『大前研一のガラガラにっポン』(テレビ東京系)というテレビ番組を作っていたときには全国各地を取材して回った。そのとき意外と重要なのが、タクシーの運転手からの情報だった」

🔶 極秘情報は地元の人が持っているということでしょう。

「十勝ワインにブルガリアのバルク(樽)ワインが混ざっていたり、ホクレンが出荷するアスパラやブロッコリーが実はオーストラリアのクイーンズランド産だったり……。このことを本に書いたら、ホクレンから出版停止と本の回収を求められた。しかし私はクイーンズランド州政府に情報請求して、州政府とホクレン・インターナショナルが交わした契約書を手に入れていたのでそれを示すと、向こうは簡単に引き下がった」

🔶 ここでも、大前氏が日頃から指摘しているように、客観的な証拠(事実)に基づき発言すれば、相手を論破することができるという証左となっています。

「世の中にはネットやメディアだけではたどりつけない情報がある。自分の足で調べなければ気づかないことがあるのだ。知的好奇心を持つ第三者の目で行動し観察・思考することも、「気づく力」につながる大事な要素ではないかと思う」

🔶 大前氏は行動する人であることが分かる一節です。


⭐ 出典元: PRESIDENT Online 2015/08/26 9:00




🔶 大前氏は評論家ではありません。言うだけで自分では何もしない人ではありません。大前氏は行動する人です。だから大前氏の提言は説得力があるのです。



大前研一オフィシャルウェブ

このウェブサイトを見ると、大前氏の出版物一覧を見ることができます。
私は、大前氏の全出版物の半分も読んでいませんが、今後も読んでいくつもりです。

⭐ 出典元: 大前研一 オフィシャルウェブ




大前氏は1995年の都知事選に敗戦後、『大前研一 敗戦記』を上梓しました。




🖊 大前氏の著作を読むと、いつも知的刺激を受けます。
数十年前に出版された本であっても、大前氏の先見の明や慧眼に驚かされます。

『企業参謀』(1985/10/8 講談社という本に出会ったとき、日本にもこんなに凄い人がいるのか、と驚嘆、感嘆したものです。

それ以降、大前氏の著作を数多く読みました。

『企業参謀』が好評であったため、『続・企業参謀』(‎ 1986/2/7 講談社が出版され、その後合本版『企業参謀―戦略的思考とはなにか』(1999/11/9 プレジデント社)も出版されました。








🔶 大前氏は経営コンサルタントとしても超一流でしたが、アドバイスするだけの人ではありませんでした。自ら実践する人です。有言実行の人です。起業し、東京証券取引所に上場しています。現在は代表取締役会長です。



大前氏の本には、ものの見方、考え方を理解する上で重要な部分が多くあります。大前氏の真意を深く考えなくてはなりませんね。

この元記事は8年前にAmebaブログで書きました(2014-09-14 15:01:01)。「新・大前研一名言集(改)」はかなりの量になりました。
私にとっては、いわばレガシィです。

その記事を再編集しました。



✑ 大前研一氏の略歴

大前 研一(おおまえ けんいち、1943年2月21日 - )は、日本経営コンサルタント起業家マサチューセッツ工科大学博士マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授やスタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。
現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長、韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授、高麗大学名誉客員教授、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役社長等を務める。    (Wikipedia から)


大前研一氏の略歴補足

大前氏は日立製作所に勤務時、高速増殖炉もんじゅの設計を担当していましたが、原発の危険性を強く感じていたそうです。

その後、世界一の経営コンサルティングファームのマッキンゼーに転職。
マッキンゼー本社の常務、マッキンゼー・ジャパン代表を歴任。

都知事選に出馬しましたが、まったく選挙活動をしなかった青島幸男氏に敗れたことを機に、政治の世界で活躍することをキッパリ諦め、社会人のための教育機関を立ち上げました。BBT(ビジネス・ブレークスルー)を東京証券取引所に上場させました。

大前氏の書籍は、日本語と英語で出版されていて、米国の大学でテキストとして使われている書籍もあるそうです。












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