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仕事とは、「永遠にクリアできないゲーム」である。/書かないよりは、まし。12

連休というものが、いつの間にか訪れ、いつの間にか去っていたらしい。
そもそも、会社の休みがカレンダーどおりだし、休日中も企画書やら原稿やらを見続けていたので、連休感がうすいのだ。
(それでも、最低限の酒宴には顔を出していたが…)

じつは、明日から通常の業務にくわえて、「企画でメシを食っていく」という講座に半年ほど通うことになっている。
毎日毎日、「企画」やら「編集」やらビジネスのことばかり考えていて、我ながらよく飽きないものだと思う。

いままで、自分が「仕事好き」なのが当たり前すぎて、その理由を深く考えたことはなかった。
好きなものは、好き。
でも、それはさすがに芸がないだろうと、今日、移動中の電車でその理由について考えてみた。
で、現時点での結論。
僕は「仕事が、いつまでたってもクリアできないゲームみたいだからこそ、仕事が好きなんだ」と思う。

「編集者」という肩書きで仕事をし出して、すでに15年がたった。
でも、この仕事を極めたと思ったことはない。
いや、どこかで調子に乗っていた時期くらいあったかもしれないが、その都度、天狗の鼻をポキっとへし折られてきた。
とくに、この一二年は、「できないなぁ」と思うことが多い期間だった。
出版社を辞めベンチャーに入り、同時に個人事業主も始め、いろいろあってまた出版社に移り、そうやって環境が変わるたびに、自分の力のなさを痛感した。
仕事が全部で何面あるゲームかわからないけど、まだまだ序盤でつまづいている感じ。
そんな状況の中で、僕なりに必死に「武器」を探している。
進めば進むほど、強い敵もでてくるし、ダンジョンも複雑になるから。

けれど、それくらいの難易度だから、僕はいまでも仕事にゾッコンなんだ。
もしも、数年でクリアできるものなら、他に夢中になれるものを探していただろう。
少しずつ次の面に進むうちに、自分がちょっぴり成長したような気がして、嬉しいんだ。
ただの予感だけど、きっと10年後も同じようなことを言いそうだし、僕の仕事はそれくらい、奥が深いと思っている。

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