写真

今週の、いちばん。第6回/「ない」んじゃなくて、「見えてない」だけ。

神楽坂に住んで10年以上たつのだけど、いまだにこんな建物があったんだ、と驚くときがある。中には、この数年でできたものもあるかもしれないけれど、きっとそれだけではない。
普段の通勤の間などで、僕がそれらの建物を見ようとしてこなかっただけだ。

世の中には、いま見えてなくても、たしかに存在するものがある。それらは、ふと立ち止まったり、あるいは人にその存在を示唆されることで、初めて気づく。

僕にとって地方の問題は、まさにこれまで「見えていない」ものだった。あるいは「見ようとしなかった」と言ったほうがより正しいかもしれない。
けれど、ここ数年親しい方に誘われて、東京を離れる機会が増えることによって、少しずつその問題が見えるようになった。

そしてまた今日も、目を開かされるようなイベントに行った。
カタリバの方などが登壇されていた、「地方の教育課題をちょっと真面目に考える作戦会議」(あまりに盛況で場所が変更されていた)。
地方の「最前線」にいる方々のぶっちゃけトークで、先方の意向もあって細かい内容は、ここには書かない。

ただ今日の流れで、1つだけ書くとするならば、そこが地方であれ東京であれ、あるいは日本であれ世界であれ、自分で足を運ぶなり話を聞くなりして見えないものを見ようとしなければ、山積する問題のうち、1つすらも見えないだろう。

世界はいろいろな問題にあふれている。でも、それらの問題を知恵を振り絞って解決しようとしている人もたくさんいる。
自分は今後の人生を、どんな問題解決のために費やすのか、そんなことを考えさせられた一日だった。

今週の、いちばん目を見開いた瞬間。それは、5月18日、リクルート8ビルで、このイベントに参加した瞬間です。

*「今週の、いちばん。」は、その1週間で僕がいちばん、心が動かされたことをふりかえる連載です(下の「このマガジンに含まれています」のリンクから全部の記事が読めます)

*ちなみに写真は2年前に行った陸前高田。ここから「見えないものをより見たい」と思うようになりました

今のところ、全ノート無料にしていますが、「おひねり」いただけると励みになります!