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今週の、いちばん。第9回/酒のツマミは、結局「人」だ。

今週は、なかばに大きな仕事を1つ終え、そのあとは結構飲んでいた一週間だった。
色々な人と、色々な飲み屋に行ったのだけど、その中で、ここはすごいな、という場所があった。
西武新宿駅近くのビルの屋上にある「新宿アジア横丁」だ。

昼から友達と飲みたいなと思ってここに来たのだけど、こんなにチープでゴミゴミした酒場は久しぶりで。
2時間2000円で飲み放題は確かに安いけど、ツマミで出てきた油ベトベトのえびせんは、大学時代に通った安居酒屋を思い出す味だった。

思えば社会人になると、高級店とまではいかないが、そこそこ値が張る料理店を使うときもあるし、年配の方にもっといいところに連れて行ってもらうこともある。
だから多少は舌がおごるし、学生時代に行ってたような店とは縁遠くなる。

ただ、ならば店がよければ満足かというと、そうではない。結局は、どこで飲むかより、誰と飲むかだ。

一緒に行った友達と2人で飲むのは、じつは年末ぶりで、話題が尽きず、ハシゴまでして6時間近く飲んでしまった。
最初は時間を気にしてたのだけど、結局はあと1杯、あと1杯の繰り返し。
そうなると、酒さえあれば何もいらない。

本当のツマミはいつも「人」で、自分はそれには恵まれてるほうなのだと思う。

今週の、学生みたいにいちばん楽しく飲んだ瞬間。それは、6月7日、新宿の雑居ビルの屋上で、えびせん片手にビールをあおった瞬間です。

*「今週の、いちばん。」は、その1週間で僕がいちばん、心が動かされたことをふりかえる連載です(下の「このマガジンに含まれています」のリンクから全部の記事が読めます)

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