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まず場を作れ。人はあとから、ついてくる。/今週の、いちばん。85

週刊誌の人は、えらい。
なんて言うと、怪訝な顔をする人も少なくないかもしれません。
最近の「センテンススプリング」さんの活躍ぶりを見て、思うところがある人もいるでしょう。
でも、僕はいま、そんな堅苦しい話をしたいわけではないのです。
ただただ、週に一回、必ずアウトプットするということが、いかに難しいか痛感していて。

「今週の、いちばん」なんて書きながら、最近かなり多忙なため、前回の更新からだいぶ間があいてしました。
そのかわりというのもなんですが、先週と今週、それぞれ「いちばん」だったことを、まとめて書こうかと思います。

先週の木曜日、担当作『世界一カンタンな人生の変え方』にちなんで、「人生を変える書き初め大会」というイベントを、会社近くの神社でやりました。
広報のO川さんがもろもろ準備をしてくれて、大きな色紙に、モップみたいな太い筆で、今年の抱負を書くというイベントです。
開始は、平日の午後3時。普通の人なら集まれない時間帯なので、正直、身内だけのイベントになってしまうかなと心配してました。

ところが、やってみるものですね。
たまたま、地方から東京に出てきた会社員の方々が神社を参拝してたところで。そのまま、飛び入りで今年の抱負を書いてくれて。
偶然の出会いに、予想以上の盛り上がりを見せました。

そして今週、くしくも、またもや木曜日。
僕は、尊敬する吉満さんがやられているセンジュ出版のイベントにお邪魔してました。
「旅する図書館」
と銘打ったそのイベントは、参加者各人が「自分にとっての本・本屋とはなんだろう」と意見を交換する内容で。
本当に人の数だけ、本(屋)に対する思いがあるんだなと知ることができた、貴重な機会でした。

どちらのイベントも、やっていることは「場の提供」です。
イベント自体がどんな展開になるかなんて、べつにコントロールしないし、(たぶん)コントロールもできない。
それでも、「場」を用意すれば、(もちろん、それ相応の告知の必要はあるけれど)人があつまり、そこで何かが起きるのです。

これは出版社に限ったことではないのかもしれませんが、そういう「場」をどれだけ作れるかが、今後の企業活動において大事なのかもしれないなと思います。
もちろん、一つ一つのプロダクトに注力し、クオリティを上げて、多くの人に売るということも重要です。
でも、それだけをやっていては、なんか「モグラ叩きビジネス」ぽくて。
それよりも、あるいはそれと並行して、薄く、でも長くお金を落としていただける「場」を作ることが今求められているのかなと。

まあ、それはあくまでビジネスビジネスした話ですが、そもそも、「場」がある状態って楽しいんですよ。
そこにいろいろな人が来て、もしかしたら一期一会で終わるかもしれないけれど、その偶然も含めて、面白い。
「場作り」っていうと身構える人もいるでしょうが、まずはとにかく場を作ること。
考え方が甘いかもしれないですけど、人はあとからついてくる。それを感じた、それぞれのイベントでした。

今週のいちばん(×2)、「場」の面白さを感じた瞬間。それは千駄ヶ谷と北千住の出版社イベントで、その場の一員になった瞬間です。

*「今週の、いちばん。」は、その1週間で僕がいちばん、心が動かされたことをふりかえる連載です

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