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22・冬に読みたい児童文学4・「長い冬」


「長い冬」は ローラ・インガルス・ワイルダー作の「大草原の小さな家」
シリーズの、後の方の作品だ。 ローラは14才になってる。

秋、大草原では ジャコウネズミが粘土と草で作る自分たちの家(巣?)の壁を今まで見たこともないほど厚くしていた。
ジャコウネズミは冬が寒ければ寒いほど壁を厚くする。
彼らは、今年の冬が特別寒いことを知ってるのだ。
湖には鳥が一羽もいないで、鳥という鳥はみんな 飛べるだけ高いところを全速力で飛んで南に降りていってる。
生き物たちはみんなどこかへ隠れてしまった。

そして父ちゃんはなんか変だと感じる。
インディアン(どちらかというと敵対関係にある)の長老が来て、今年の冬は雪がたくさん降り吹雪が7カ月続くと言う。「わたし、年寄り、たくさん見て知ってる」と言って、白人に教えに来てくれたのだ。これを聞いて、みんな冬の間は農地の家を離れ 町へ引っ越すことに決める。

そうして始まる長い冬。
あっという間に吹雪いたら、近くの家までもたどり着けないひどさ。
大草原に迷いでたら 命はない。暮らしていくのも大変だ。
汽車も通れず、食糧も底を付きかける。
そのなかで、町の南にいる開拓者のところに小麦があるといううわさを信じて、若者2人が、みんなのために命がけで出かける話は感動的だ。

描かれるあまりの寒さに、圧倒される。
寒い所で生きていく人たちは本当に大変だ。
そして、これくらいの寒さでどんよりしてる自分に活を入れる。


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