タンポンのパッケージ案に、ひとこと言いたい。#NoBagForMe

生理は恥ずかしいもの、というイメージを変えていくための新プロジェクト「NoBagForMe」。

私は5人のメンバーのうちのひとりとして参加しています。

NoBagForMeが今取り組んでいるのは、お店で買う時に「紙袋いりません」って言えるくらい、買いやすいタンポンのパッケージを作ろう!という企画、ソフィパッケージ開発。

現在、タンポンの新パッケージデザイン3案の中から実際に販売するための1案を選ぶために投票中です。

私はどの案もすごくいい!と思っているので、今日は各案を私なりの視点で「ひとこと」解説していきます。

では、はじめますね。

【A】SKY

グラデーションって、もうそれだけで目を惹くじゃないですか。だからけっこういろんなパッケージに使われてるんですよね。でも、「なぜグラデーションを使ってるのか」という明確な意図がわかるものってあまりない。


でもこのA案にはそれがあるんですよね。


ただのグラデーションじゃなくて、どれも空模様で。それが生理期間の体調の移ろいやすさを意味していて。しかも空模様のタイプ(朝焼け・夕焼け・オーロラ)から、タンポンのサイズを想起しやすいようになっている。ストーリー性や意味付けがしっかりとはまっているデザインなんです。「どうしてグラデーションなの?」「どうしてこのサイズがこのカラーなの?」という問いへの答えが明快で気持ちがいい!

それと、生理用品のパッケージやCMって傾向として
「生理中でも元気に!」
「ハッピーに過ごそう!」
というイメージやメッセージがこめられているものが多い(というように私は感じる)んです。確かに、日常においてちょっぴり気分をあげていくことってとても大事。でも、どうしてもダウナーになることもある生理というイベントに、毎月ポジティブな気持ちで向き合うことってむずかしいんですよね。

このパッケージのもうひとつすごいところは、移ろいやすい体調や心境をグラデーションで表すことにより「それでいい」「それが自然」というメッセージ性を持つことに成功している(と私は思う)こと。パッケージのビジュアルイメージは明るく爽やかなのに、ありのままを肯定してくれるような生理用品って、今までなかったと思うんです!

買いやすさ、恥ずかしくなさという点においてもちゃんと考慮されています。文字が小さめなので、「タンポン」という文字を他人に見られることにまだ抵抗感を感じる人でも買いやすいはず。

そんなわけで、この案はコンセプトが全体的に非常にしっかりしてるんですよね。「◯◯な感じにしようとしたらこうなった〜」みたいなのじゃなくて、意味がある。それってとても優れていてかっこいいことだなーと私は思うのです。

ここであらためて見てもらいたいので貼ってみました。このグラデーションの感じ方が、ちょっと変わっているかもしれませんね。


【B】SIMPLE

「シンプル」って実は方向性が一番難しいと思うんですよね。

私はデザインの勉強をしっかりしたことがないので、もしシンプルなものを作ってと言われたら「シンプルって突き詰めれば白い箱にちっちゃーく商品名を入れるみたいにすれば正解なのかな」とか思って、そういうものを作ってしまいそう。

でもお店の棚に並ぶ商品のデザインって、わかりやすさ、目立ちやすさ、好感度がとても大事で(これはユニ・チャームさんの勉強会で教えてもらいました)。つまりシンプルデザインを実現できるかどうかって、商品を店頭で売るために必要な要素との戦いなんですよね。

で、このB案は必要な要素との駆け引きがとてもうまい。このパッケージ、ほとんど文字要素しか入ってない。でも、そっけない感じがない。そこはかとない親しみやすさがあって、ちょっと気分が上がる感じもする。文字要素しかないのにそれってすごいのでは?

タンポンって使用率が3割に満たないんです。体の中に入れるものなので、抵抗感や恐怖心を感じる人も多い。だから「使ってみようかな」と未使用の人が思えるデザインであることも大事だと私は思うんです。その点において、B案は「恥ずかしくない」と「わかりやすい」と「怖くなさそう」の3点を両立してるからすごい、というわけ。たぶん右上のラベルがさりげなくリボンの端っぽくなってたりとか、フォントの丸みとかで、かなり工夫してバランスをとっていると思うんですよね。

ちなみに色味は、従来品のタンポンのカラーを引き継いでます。だから従来品に慣れている人も「あ、この色はこのサイズだ」と感覚的にわかって買いやすい。

ではここで、もう一度…

いろんな駆け引きの上で、絶妙なバランスを取っている。そんなデザインだということを感じてもらえたら嬉しいです。


【C】CAT

このC案の最大の特徴は、AやBとは違った意味で、タンポンに見えないこと。

AやBはタンポンにも見えないし、他の商品にも見えない。何であるかということをわかりにくくすることで、買いやすさを目指しているデザイン。一方でCは、一見すると紅茶やお菓子みたいに見える。他の買いやすい商品っぽく、うまく擬態してる。この発想って、今までの生理用品には無かったと思うんです。(私は「ポジティブ擬態」と呼んでます)

「紅茶やお菓子みたいな可愛いパッケージだけど、実は生理用品」って、個人的にはすごく面白いし可能性を感じます。まず友達同士で話題にできる。「これ見て!」「可愛いね。なに、それ?」「これタンポンなんだよ!」って友達と話せるような商品、今までなかった!
(ちなみに生理用品の売り場って食品の売り場とは近くないので、店頭で混同される心配はないと言っていいと思う)

そんなふうに、「生理の話を恥ずかしがらずにする」のがまだ難しい人でも生理のことを話題にできるって、すごいことだと思います。世の中でなんとなく(理不尽に)隠すべきとされているものでも、可愛く作られていると見せることを楽しむことだってできる!(「見せられるように可愛くデザインされたブラの肩紐」にもちょっと似ていますね)

「可愛い」路線のパッケージは今までもあったので、その点においては目新しく感じられないかもしれません。でも…でもでも…正直言って今までの生理用品の可愛さって、買う側の心に刺さってたか?と考えると、私としては「まあ、可愛いから買う…ってところまでは行ってない」って感じなんですよね。「可愛さが惜しい」みたいな。

でもC案は、ようやくちゃんと「可愛い!」「気分あがる!」と思えるレベルの可愛さに達しているんですよね(もちろん好みはありますが)。「生理用品をパケ買いする時代が来たー!」と言いたくなっちゃいます。これからタンポンと仲良くなっていく若い世代の子たち含め、心にちゃんと刺さる、洗練された「可愛い」の新しい可能性を私は見てみたいと思ってます。

「可愛い」以外の選択肢ももちろん大事。でも他の選択肢を大事にすることと「可愛い」を捨てることはイコールではないし、それぞれの選択肢が持つ可能性を高めていけたらすごくいい。私はそんなふうに思います。

それとこれはおまけ的な意見ですが、C案は生理用品にしては珍しく、猫という「キャラを立てている」デザインなんです。商品って、キャラを立てることによって認識度と親しみ度があがりますよね。たとえば、「ブルドック」のソース。「キユーピー」のマヨネーズ。このふたつに関して、「なんでソースなのに犬なの?」「マヨネーズと天使に何の関係が?」って思う人って今はまずいないと思います。このC案も今は「なんで猫なの?」って思う人は多いかもしれないですが、もし定着すればユーザーには「あ、ソフィのタンポンだ」とわかるようになるはず。そんなふうに、じっくりと効いてくるデザインでもあると思うんですよね。

というわけで、ここでもう一度。

万人受けはしないかもだけど、いろいろ攻めている。そこになんとなくシンパシーを感じてしまう私は、このC案推し!であります。

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「ひとこと言いたいってタイトルなのにひとことじゃないじゃん!」って、ほんとにそうですね。めちゃくちゃたくさん書いてしまいました。(でもこれでもけっこう削った)

私なりのここがいいよってポイント、お読みいただきありがとうございました!投票は16日まで。「いいね」やRT、アンケート機能などで投票できますので、参加してみてくださいね!

最後に参考記事を貼っておきます。

タンポンの使用率などのデータが見られる記事です↓

今回のパッケージデザインを担当しているデザイナーさんのインタビューです↓

どちらも読み応えのあるよい記事ですので、ぜひ一読を!


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瀧波ユカリ

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