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【10分エッセイ#39】重慶が、抗日戦争が、ちょっと自分事になった。

※10分間で書ききる、下書き・推敲なしのぶっつけ本番エッセイ!※


重慶に来ている。

重慶は火鍋をはじめとする辛いものが有名。存分に楽しんだ。


同時に重慶は近現代に歴史的に重要なことがあった場所でもある。抗日戦争に、国共合作、重慶政府の設立など。

私の泊まっているホテルのすぐ近くには抗日戦争の勝利を記念した解放碑という塔のようなものが立っている。

べたな観光もしつつも、歴史的な場所も色々まわった。

重慶博物館では抗日戦争の展示を見たり、周恩来と毛沢東が抗日戦争に向けて手を組む話し合いを行った、周公館という場所にも行った。

重慶と日本のことについては知ってるようで忘れていたのだけど、色々見ていてなるほどなあそうだったなあ、という感じだった。


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旅をしていたら、お母さんからLINEが来た。

「重慶はおじいちゃんのお兄ちゃんが亡くなった場所だそうです。24歳だったそうです。」

そうなんだ、と、はっとした。おじいちゃんから聞いたことはあった気がする、でも忘れていた。

そうだったんだ。おじいちゃんのお兄ちゃんは、ここ重慶のどこかで戦ったんだ。

一気に重慶という場所が自分に近づいた気がした。


しかも24歳。

私は27歳だ。

なんて言っていいかわからないけど、なんとも言えない気持ち。

どんなことを思ったんだろう。


そして今の私が重慶に来たことを思ってるのかな、嬉しいのかな。重慶のこと嫌いだから早く帰った方が良いよって思ってるのかな。おじいちゃんのお兄ちゃんにとってはやっぱり嫌な場所なのかな。


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生きるのが普通じゃない時代もあったんだ。

わかっているといえばわかっているはず。小さい頃にはおじいちゃんに戦争のときの話を聞いたし、いまでも聞く。

でもやっぱりなかなか普段は思い起こさない。

今回その場に行って、久しぶりに生きていることって当たり前じゃない時代がつい最近まであったんだな、と思い起こせた。

そして重慶が、抗日戦争が、ちょっと自分事になった。



おじいちゃんのお兄ちゃん!私は現代をしっかり生きるよー!


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