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傷めたときのトレーニング

それはボクサーが見える、
拳から相手の急所へのライン

それはフットボール選手が見える、
無数のタックルを抜けるライン

何年もトレーニングをやっていると怪我とうまく付き合う羽目になる。これはどのレベルの人でも例外はない。

肘、膝、腰、首、、、

関節、腱、靭帯、骨、、、

どんなに怪我を防ぐようにトレーニングしていても、競技や日常生活など含めると、かならず怪我と向き合うことになる。問題は怪我をしたときに、トレーニングをどうするか、だ。「安静にしておいてください」という医者のお決まりの指示に、「はい、そうですか」と言えるか。子供の体育の時間じゃないんだから。

肘や肩を怪我したら、、、「うむ、しばらくは下半身を徹底的に鍛えられるな」という思考回路は、少なくとも運動部や格闘技の道場に所属していた人にはインストールされている。傷めてない部位を鍛えることで、血流を増やし、成長ホルモンを促せば、怪我の治りもよくなるはず。非常に理にかなってる。

それでも脚ばっかりじゃなくて腕をやりたいよね!?
そこで、もう一つ踏み込んだ上級者向けのメソッドを。

怪我のすぐそばの筋肉を鍛えるのだ。

実は今筆者は右肘を傷めている。腕撓骨筋、上腕二頭筋の腱をプルアップで傷めてしまった。当然背中種目は限られるし、二頭のトレーニングなんてほとんどできない。
当初二頭筋は長筋側をやっていたらしく、親指側を上にして肘を屈曲すると痛かった。ハンマーカールなど言語道断。仕方ないので短頭狙いで小指側を上に向けてカールをしていたら、今度はテニス肘の症状で内側まで痛くなってきた。
いよいよ行き詰まっていたとき、ふとジムの片隅にアームカールマシンを見つけた。話が脱線するけど、アームカールマシンって大概ジムの片隅にあるよね。特に一般向けジムでは不人気極まりない。そんな錆びついたマシンに最後の望みを託したのだ。

肘の位置の前後左右、グリップの位置をさぐりながら動かしてみる。わずか2cmずらすだけで痛みが外れるルートがある。やってみるさ。

薬指から二頭筋短頭につながるラインをイメージし、徐々に負荷をかけていく。無痛のアームカールの軌跡が描かれる。

イケる!!

前門の虎、後門の狼をすり抜ける達成感!

それはボクサーが見える、
拳から相手の急所へのライン
それはフットボール選手が見える、
無数のタックルを抜けるライン

結局200Repsほどのカールをこなし、パンプを通り越して筋肉の存在すらあやふやになるところまでやれた。←これについてもいつか記事書く。

肘や膝関節は特に血流が少ないので、PRP(多血小板血漿注入療法)を選ぶ人も多いが、隣接した箇所をパンプさせることは回復を早めるはず。
すべての怪我で出来る方法ではないが、諦めずに「無痛ライン」を探してみるのもトレーニングの醍醐味なのだ。

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