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幻想曲「花火」(ストラヴィンスキー)

いらっしゃいませ。

ようこそ、CLASSIC BAR VERSTECKへ。


さて、"本日のオススメ"は、ストラヴィンスキー作曲の『幻想曲「花火」』です。(数字は6-367・名曲解説全集第6巻P367)


イーゴリ・ストラヴィンスキー先生。1882年-1971年(88歳)の、ロシアの作曲家でしたね。

管楽器のシンフォニーの回以来、2日目の登場ですね。


本日は、『幻想曲「花火」』。

作品番号4で、先生、26歳ころの作品です。

交響曲、歌曲(管弦楽伴奏)、管弦楽曲と続いての管弦楽曲。


リムスキー=コルサコフ先生のもとで学び続けていたストラヴィンスキー先生。リムスキー=コルサコフ先生の体調が悪くなり始めたのは、この曲のできる前年。

夏にリムスキー=コルサコフ先生のもとに訪問した際に話題に出たのが、『花火』。先生は休暇のちでこれを6週間で仕上げ、リムスキー=コルサコフ先生の娘さんの結婚祝いにこの曲を捧げました。

ところが数日後に届いた電報は、感想ではなく、リムスキー=コルサコフ先生の訃報でした。送ったスコアは、受取人死去のためと、ストラヴィンスキー先生の元に戻ってきたのでした。


なんとも。


ところが、この初演を聞いていたのが、ロシア・バレエ団のディアギレフさん。才能を絶賛し、のちにバレエ音楽「火の鳥」の委嘱をする事になり、この火の鳥をもってストラヴィンスキー先生は成功を収めます。

リムスキー=コルサコフ先生、最後に大きな仕事をして世を去りました。


「花火」ですね。

有名な花火の曲は、ヘンデル先生の『王宮の花火の音楽』かと思いますが、ストラヴィンスキー先生の花火は、だいぶ違う花火です。

夜空に打ち上げられる花火。細かいパッセージが小さく奏でられ、花火の様子を音楽的に描きます。

リズムや音使いはストラヴィンスキー先生の特徴が出ているようですが、リムスキー=コルサコフ先生の華やかな管弦楽法で彩られると共に、フィナーレ近くは、なんともR.シュトラウス先生の音楽を聴いているような気がするような音使い。

短い曲ですが、初期の作品群の中での傑作と言われているようで、確かに凝縮されていると思います。


本日の音源は、コチラからお聞きいただけます。


本日もご来店いただきまして誠にありがとうございました。

またのお越しをお待ちしております。

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