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弦楽オーケストラのための「シンフォニエッタ」(ルーセル)

いらっしゃいませ。

ようこそ、CLASSIC BAR VERSTECKへ。


さて、"本日のオススメ"は、ルーセル作曲の『弦楽オーケストラのための「シンフォニエッタ」』です。(数字は25-254。名曲解説全集補2巻P249)


アルベール・ルーセル先生。1869年-1937年(68歳)のフランスの作曲家ですね。

4年前にデュカス先生が生まれ、3年前にサティ先生が生まれ、翌年にレハール先生が生まれ、4年後にラヴェル先生が生まれる、そんな時期です。


算数と音楽が好きで、将来は海軍を志していました。7歳で孤児になると祖父に引き取られ、11歳でその祖父も他界するという、経験をしました。この時期に、最初の音楽教育を受けています。

当初の目標通り海軍兵学校に入学し、海軍士官として活動。その間も作曲を続けていましたが、25歳で音楽に専念するために、海軍を退役し、ジグー先生に師事。29歳ころにはダンディ先生の作ったスコラ・カントールムに入りダンディ先生に師事し、33歳ころには同校で教える側にまわりました。教えた人の中に、サティ先生がいます。

35歳ころには最初のオーケストラ作品が初演され、世界的にも注目をされ、40歳ころにはインドや東南アジアに旅行へ行き、新たな音楽を認識します。


ルーセル先生の作品は、初期にはドビュッシー先生から受けた印象主義の影響がみられ、インド・東南アジア後の異国風の音楽の影響がみられ、最終的には、力強いリズムや革新的な和音が用いられ、新古典主義と言われるようになっているようです。


本日の曲『弦楽オーケストラのための「シンフォニエッタ」』は、65歳ころに完成した作品。肺炎により一時死亡説が流れたほどの体調不良になりますが、その回復期に、依頼を受けて作った、晩年の頃の曲になります。

3楽章構成で、2楽章と3楽章は続けて演奏される、10分程度の作品。

とても死が近かった方が書いたとは思えない、力強くて、颯爽とした明るい曲です。おそらく、これらがルーセル先生の作風の特徴だとしたら、わかりやすく凝縮されている作品なのかもしれません。


本日の音源は、ルーセルが教えた生徒でもあるマルティノン指揮/フランス国立放送管の演奏を聴きながら書き進めてきました。


本日もご来店いただきまして誠にありがとうございます。

またのお越しをお待ちしております。

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