明日。

ねぇ、明日、君がいなくなったら
世界はどうかわるんだい?

ぼくは、今、白い頁をにらみながら
ない答えを考えている

夜明けの先に
まっている、明日。

薄氷をちりばめたアパートの屋上に、

山の裾野から
光がはじけ、
断片みたいな
霜を照らし、

何かと何かが
砕け散る

答えなんて何もないんだ。
全てを抱え込んでいるハズの明日に
なんの意味もないように。

ウルルとハララは空を駆け
カマキリは草の裏に卵を産んで、
冬のはじまりに消えていった―
ぼくらの流したたくさんの涙は
土に沈み、川の水に溶け込んで
そのうち、海を少しだけ
塩辛くする、かもしれない。

虚しいんだよ
世の中ってものは。
ばかばかしいんだよ
世界は

だから、思いきり笑え
愛しい人よ。

空っぽのコーヒー缶が
目の前に転がっている。
蹴り飛ばして
疾走すれば、

世界はきっと
君のもの。

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