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個展『ふたりぐらし』を終えて思うこと

先日、約4年ぶりの個展『ふたりぐらし』を開催しました。
4月にもなり、フリーで写真の仕事をするのも5年目に突入します。

『ふたりぐらし』は、いつも撮りたいテーマであった、被写体…というか女の子の素に近寄って撮るポートレートのシリーズ『うたかた』の延長にある作品であり、より近づいて撮ることが目的でした。

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Airbnbでそれぞれのイメージに合う部屋を一週間借りて、女の子と衣食住を共にするという生活を送りました。
意外に寝付けずに深夜3時まで飲みながら、恋バナをし、ひたすらどんな男の子が理想なのか話し合う夜もあれば、すやすや寝てしまって7時きっかりに起こされた日もありました。
当然のことではありますが、一週間を一緒に過ごしていても全てを知ることはできない、そんな当たり前のことなのに、もどかしい気持ちになりました。
本当の住まいでないからこそ、日常と非日常が混ざり合った写真になり、それもまた面白かったです。

でも、一度振り返った今は、まだまだ物足りないなと思っています。
だからこそ、また撮りたいし、新しい被写体を迎え入れてまだまだ撮り続けたい!
もはや、嫌われても良いからしつこく撮りたい!
どうかしていると思います。

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昨年の下半期は作品を撮ること、また今年の頭は展示の準備に集中していましたが、
そんな中でも、インタビューなどの取材記事から、新規オープンするお店のイメージまで、幅広いお仕事をさせて頂きました。

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新R25 自分メディアのつくりかた No.7 No.8 より

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CINRA.JOB 私としごと より

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文春オンライン がんと共に生きる。 より

取材写真では、話し手の内容により興味をもってもらえるように、表情を追うことを心がけています。
昨年は憧れていたクリエイターの方々にもお会いする機会が多く、毎度どぎまぎしながらも、その方の魅力を丁寧に捉えようと心がけていました。

学生時代から、様々な作品を見たり、実際に訪れていたというのもあり、昨年の安藤忠雄さんの個展の取材は、大変嬉しく現場へ向かいました。
取材では、安藤さんが描くドローイングの素早さに終始驚きながらの撮影となりました。

また、雑誌GOETHEの取材で、横尾忠則さんのアトリエでの撮影は、ちょうど豊島横尾館を見た直後の撮影で、手が震えそうになりながらの撮影でしたが、写真を大変気に入ってくださり、今となっては良い経験です。

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Relax食堂SHOUNANDAI より

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美容室 Laraca  RUCA より

新しく鵠沼にオープンした美容室RUCAの内装を担当しているのは、大学の学部の先輩です。
また、HP等のデザインなどを手掛けるのも学部の先輩という案件で、私自身大変嬉しかったお仕事のうちの一つです。
私は多摩美術大学の環境デザイン学科という、インテリアから建築、街づくりのデザインを学ぶところに在籍していたのですが、写真の道を選んだことで、空間デザインというものから疎遠になるのかなと思っていました。
しかし、先輩や友人、後輩が携わった空間の魅力を伝えるために、私の写真が力になれるなら、こんなに嬉しいことはないなと思います。
これから一緒に仕事できる機会が増えたら、と思うとワクワクしてしまいます。

また、普段の人物の写真を気に入っていただき、ささやかながら広告の仕事も頂きました。
銭湯での撮影は、和気あいあいとしていて、とても楽しかったです。

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はだかの学校 より

ジャケット写真や、アーティスト写真を撮らせていただく機会もありました。

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鎖那『Hush a by little girl』より

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有咲く。『女子力戦争』より

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キバオブアキバ

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しずくだうみ

嬉しいことに、ファッションブランドのイメージも撮らせて頂きました。
今回で2回目ですが、TELEPATHYは毎回コンセプトが面白くて撮影するのが楽しみです。

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TELEPATHY 2017A/W『心電感應飯店(テレパシー飯店)』

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仕事の傍ら、作品も撮り続けました。

私はお酒を飲むことが好きなので、いつも飲みに行く際には、カメラを向けては一緒に飲む子を撮っています。
それが、『よいどれ日和』という、ポートレートの作品群です。

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一軒目、二軒目、とお店をはしごしていくにつれ、お互い顔を赤くしながら、しょうもないことを話している、その表情を撮るのが面白いのです。
四軒目くらい行った日は、少し私の記憶があやふやで、こんな写真撮っていたっけ?と思うこともあります。
昨年は少しの間、東京ビールクラブという、ビールメディアで連載をさせて頂きました。

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東京ビールクラブ連載 写真家 飯本貴子のよいどれ日和 2回目 5回目より

お酒をのむと、みんないい笑顔をするし、楽しい話が聞ける気がします。
昨晩は、友達が一年半ごしに想い人と彼氏になれた話を、お茶割りを飲みながらケラケラ聞いていました。
ずっと応援していたのもあって、私まで幸せで、なんなら少し泣きました。

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それから、私事ではありますが、来週から事務所を移転することになりました。
新しい環境で、気持ちも新たに、写真を撮り続けます。

今まで通り、取材のお仕事等で良い表情の写真を撮るのはもちろんのこと、
これまで以上に女性の写真をもっと撮っていきたいと思っています。

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また、今回の写真展で発表した新作、『ふたりぐらし』も、
今後も撮り続けることでより、被写体に近づいた写真を撮るほか、
女優さんを被写体に迎えて写真を撮って、より魅力を伝えられたらいいなと思っています。

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また、『よいどれ日和』では、これからも撮り続ける一方、
私自身お酒が大好き!というのもあり、酒造のPRや、お酒のメディアのお力になることはできないのかと考えています。

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私にできることならば、全力で写真を撮りますし、連載を再びしたいという気持ちも強くあります。
また、たくさん撮りまくって、居酒屋で展示したい!
飲みながら写真を楽しんでもらいたい!と心から思っています。
展示できる居酒屋さん、絶賛探し中です。

長々と書いてしまいましたが、
素材や被写体のもつ、自然な魅力を伝える写真を撮るのがモットーなので、
お力になれそうなことがありましたら遠慮なくお声がけください。
素敵な写真を撮ります。

2018年4月4日
飯本貴子
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