そこになぜいるか内省することの重要性

僕はめっちゃ落合陽一さんが好きなのだが、本だったかTwitterだったかで「そこになぜいるか内省する」というような言葉があった。

まず、内省って聞きなれない言葉だなぁというわけでとりあえずググった。

コトバンクによると、内省というのは『自分の考えや行動などを深く顧みること(デジタル大辞林)』、『自分自身の心のはたらきや状態をかえりみること(大辞林 第三版)』とのことだった。結構難しく書いてあるが、ようはニュアンスとしては”振り返り”に近そうだ。

では最初の「そこになぜいるか内省する」というところに戻ろう。
ここでいう内省も振り返りといってもあまり大きく外れるものではないだろう。要はなんでここに自分はいるんだかしっかり見つめなおすということだと自分は解釈している。
ただ、ここでしっかりと元の言葉の意義に戻っておきたい。ただ表面的な理由をなぞるのではなく、自分自身の心のはたらき、状態に注目したい。
ある場所に立った時、それは自分の心がどう動いたか、どういう状態だったかを考えるということになるだろう。

・・・正直言ってすごく抽象的で難しい。
個人的にはこれはロジック的なものでなく、アートに近いものなのだろうと思う。ロジック的なもの、例えば何かが下に落ちるのは引力という力が働くからだし、水を火にかけて100度に達せば沸騰するし、こういったものはそのような力が働くからであるというので割とはっきりと理由付けができるものだと思います。こうだからこう、というものはそれ以上はないと思うんですよね。
一方アートは難しい。アートの良さを伝えるってできますか?
僕は大槻香奈さんという美術作家さんが好きなのですが、何がいいのかとなるとすごい抽象的になる。僕なりの言葉で伝えると、限りなく無っぽい雰囲気が絵の中から感じられるところがすごく美しく感じるんですね。なんとなく虚無虚無しいというか。僕は大槻香奈さんの絵の中だと少女をモチーフとした絵が特に好きなんですが、制服を着た少女が一体何を見ているかわからない目で何かを見ている、少女は生きているはずなのにどことなくそうでない雰囲気があるんですね。いったい何を伝えたいのだろう。
とまぁ、こんな感じでアートは伝えづらくて、しかも言葉にするのが難しい。最終的には『直感』みたいなものにたどり着いてしまうものだとも思っています。

内省というやつもこれに近いのだろうと思います。なぜ僕が、あなたがそこにいるかは簡単に語れるものではないように思えるんですね。
たぶん内省はロジック的なところをなぞるものではないと思うんです。たとえば、僕がアルバイトに出かけるのはロジック的なところでいうとシフトが入っているからです。非常に単純明快。でもそこが内省のポイントではないと思うんですよね。
そもそもロジック的なところに人間はなくて、直感で感じられるところに人間はいるのでそこを汲んでやらないとダメなんでしょう。
なぜ僕がアルバイト先にいるか内省をするならば、おそらく社会性、どこかへの帰属意識を求めているからでしょう。普段何もないと基本的には家、さらには自室からも出さえしないので、勝手に孤独感や閉塞感にやられていきます。
アルバイトに出向くというのは別に金銭だったりが目的ではなく、結局のところ、社会的な行動をして社会的な存在だと自身を認めるためにあるのだとおもいます。

内省をするとなんとなく自分の意義が見えてきて僕は割と最近はなんでここにいるんやろとぼんやり考えています。
まぁ人にとっては無駄と考えるかもしれませんが、一つ、一番近い他人みたいな自分のことを知ってやっても楽しいと思いますね。

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