「新人」を終わらせるために
期待を持って自分の好きな仕事に就いたはずが、実際に働いてみるとつまらない仕事ばかりだった。
私も同じ経験をしてきましたし、今も同じようなことを感じています。
今回は「仕事とどう付き合っていくか」、というテーマで書いてみようと思います。
※視点は会社員なのでそこはご了承ください。
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新人の場合、最初は与えられた仕事をするしかありません。
基本的には、仕事の進め方もわからないし、自分で仕事を生み出すこともできません。
自分の裁量が0の状態がスタートです。
このタイミングで渡される仕事というのは、「明確な答えのある仕事」です。
つまり、誰がやっても同じ結果になるものが渡されます。
理由は二つです。
・仕事を渡す側の人間が「できた・できていない」を判断する必要がある。
・誰がやっても同じ結果になるものに時間を割きたくないから。
ほとんどの人が想像する楽しい仕事というのは、裁量が自分にある「答えを出す」仕事です。
しかし、仕事全体を俯瞰してみると楽しい仕事だけじゃなく、つまらない「作業」のような仕事がたくさん存在します。
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ここで大切なのは「今自分がやっているのは、誰がやったってつまらない仕事なんだ」としっかり自覚することです。
おそらく、先輩や上司はこんな風にいうのではないでしょうか?
「どんな仕事でも楽しんでやれる奴が成功するんだ」
「後になって思い返すと、いい経験だったと思える」
「仕事があるのはありがたいことだ」
これ、全部ウソなので気をつけましょう。
本当に楽しかったら後輩に仕事を渡さずに自分でやるだろうし、いい経験になると学んだのだったら率先してこのような仕事を引き受けるだろうし、ありがたいと思っているなら毎日仕事をくれた上司や先輩に心から感謝していないとおかしいですよね?
無責任な言葉を下手に信じ込むと、メンタルが潰れてしまうことも十分にあり得ます。
なのでまずは、「今やっている仕事はつまらない仕事だ」と認め、他人の言葉に惑わされず「つまらない」という素直な気持ちを大切にしましょう。
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「つまらない仕事だ」と自覚した上で、裁量が0の時にすることはひとつしかありません。
ひたすらに生産性をあげ続けて「時間」と「体力」を確保することです。
作業をルーチン化して、ツールを使って自動化をして、自分ができる限りストレスを感じないような環境作りをしていきましょう。
そうしているうちに、「ある仕事に対してどれくらいの時間と体力が必要か」ということがだんだん見えてきます。
これが、自分で裁量を持つことの第一歩です。
与えられた仕事を自分のコントロール配下に変換して処理することができれば、精神的な負担は段違いに変わるはずです。
人間、ゴールの見えない状態にあると精神的負担は激増します。
自分の時間と体力をコントロールすることができれば、自分の好きで、得意で、やりたい仕事をいつでも受け入れられる体制を作る余裕が生まれます。(逆に仕事を受けないという選択も正しくすることができます)
こうやって、自分の好きで、得意で、やりたい仕事の割合を少しずつ増やしていくことで、仕事が楽しく感じられるようになってきます。
結局のところ、「新人」を終わらせられるのは自分しかいないということです。
誰かを楽にして、自分も楽になれる文章。いつか誰かが呼んでくれるその日のために、書き続けています。 サポートするのは簡単なことではありませんが、共感していただけましたら幸いです。