【Splatoon3】「塗り」の言語化に挑戦してみる

どうも、Taktです。マリオの映画最高でした。

Splatoonというゲームにおいて、「塗り」が重要であることは言うまでもないと思いますが、そもそも塗りってなんぞや、という話はなかなかされてないですよね。
というわけで僕の脳を酷使して、どうにかこうにか言語化を目指します。多分難易度高い。

前提  〜「塗り状況」と「塗り行為」〜

「塗り」という言葉が使われる時、基本的に「塗り状況」と「塗り行為」の2つのどちらかを示します。
塗り状況は、「どの程度自インク・敵インクで塗られているか」という現在の状態であり、塗り行為は「塗り状況を(自身が有利な方に)操作する」という行動です。

「塗り状況」について

塗り状況からステージを分割する

スプラトゥーン3のステージは大雑把に分けると「自陣-中央-敵陣」の3区画に分けることができますが、これは塗り状況をほとんど考慮しない、ステージの地形を見た考え方です。今回は塗り状況だけを見ての分割を行います。
対戦中、塗り状況によってステージを以下のような区画に分けることができます。

  • 領地(自軍/敵軍)

  • 飛地(自軍/敵軍)

  • 無主地

領地は、自チームのリスポーン地点から繋がっている、自インクの塊を指します。自由に行動できる場所であることから、領地を広く確保しているチームが有利であると言えます。

飛地は、領地と繋がっていないもしくは細い道でかろうじて繋がっており、イカ移動での到達が困難だが、プレイヤーやビーコンによってスーパージャンプでの移動が可能である自インクの塊を指します。足場こそ自インクですが、多くの場合敵インクに囲まれており、極めて危険な区域であるため、可能であれば領地側から飛地への接続を狙いたいです。また、敵が飛地近くにいないことが確認できた場合など、飛地側に人数を集めて自領地を目指すプランを取ることもあります。プレイヤーやビーコンがなくなった瞬間に、飛地は次の無主地に変化します。

この記事では、領地と飛地を合わせて「陣地」と呼ぶことにします(先にこの後の話を書いてたので整合性合わせるためです)

無主地は、互いに塗っていない、あるいは敵インクで塗られているが敵の領地や飛地と繋がっておらず、敵プレイヤーも存在しない区域を指します。ほとんどの場合、「自陣塗り」は自陣側の無主地を塗ることです。無主地は比較的安全に領地に加えることができますが、塗り役が安全である間は味方プレイヤーが危険である可能性が高いため、瞬時に塗る、ヘイトを買いながら塗るなどの技術があるとチーム単位の出力が上がります。

スプラトゥーンは全てのルール、ステージにおいて共通して「自由に移動できる区域」つまり領地が広い側が有利であるため、隙あらば領地拡大を目指すのが基本となります。それにあたり、敵領地を分断して飛地→無主地→自領地化する、正面から押して敵領地を少しずつ自領地に変える等のアプローチがあります。

「塗り行為」について

塗り行為の目的

塗り行為は、塗り状況をどのように操作したいかによって分類できます。今回は以下の3つに分けてみることにします。それぞれの塗り行為は同一のアクションで行われるため、目的は単一だったとしても複数の効能を持つことがあります。

  • 陣地を奪う・広げる塗り行為

  • 陣地を維持する塗り行為

  • 道を作る塗り行為

陣地を奪う・広げる塗り行為
自チームの陣地を広げ、相手チームの陣地を削ることにより、「自チームが警戒すべき場所減らし、相手チームには広範囲の警戒を強要させる」ことを目的とした塗り行為です。「塗り広げ」と呼ばれることもあります。大きな自インクの塊を作るために、連射速度や弾1つ1つの塗り範囲など、短期間で広範囲を塗る能力を要求されます。

陣地を維持する塗り行為
相手チームに陣地が奪われないようにし、「拮抗あるいは有利状況を維持する」ことを目的とした塗り行為です。相手に倒されると破綻するため、相手の攻撃を避けたり耐えたりして生き残る能力、あるいは遠距離から十分に塗りを落とす能力を要求されます。

道を作る塗り行為
高速で進軍し、ステージの要所や倒したい敵の元へ到達するための塗り行為です。そのままでは陣地として扱えず、多くの場合は倒されてしまった瞬間に道がなくなってしまいます。しかし、移動した先から陣地を奪う塗り行為等に派生させることができれば試合展開が大きく変わるなど、ハイスピードな試合展開には必要不可欠な要素です。

おまけ
道を潰す塗り行為

繋がった敵インクを途切れさせることで、相手の進軍、後退の経路をなくすための塗り行為です。不意打ちの防止はもちろん、逃げ場を奪えばリスクを抑えながらキルに繋げることができます。これは前述した「陣地を奪う、広げる塗り行為」に内包されるものと考えても良いと思います。

塗り行為の性能

塗り行為は「瞬間塗り範囲」と「継続塗り時間」の2つの要素がどの程度であるかによって性能が変動します。

瞬間塗り範囲
一瞬の間にどの程度の範囲を塗ることができるかを示します。例えば、シャープマーカーネオはキューバンボムの爆発とトリプルトルネードの着弾を同タイミングに合わせることで、驚異的な塗り範囲を実現できます。エリア強制確保やナワバリの試合終了直前の強引な塗り広げには瞬間塗り範囲の広さが必要になります。

継続塗り時間
塗り行為をどの程度続けられるかを示します。基本的にはメインウエポンを撃ち続けられる時間のことですが、状況によって変動します。例えばシャープマーカーネオの場合、メインだけで長時間塗り続けることができますが、途中で瞬間塗り範囲を確保するためにキューバンボムやトリプルトルネードを使うと、爆発・着弾までの間は塗り行為ができないため、塗り時間が途切れてしまう、と解釈できます。エリアなどの維持には継続塗り時間の長さが必要になります。

例に挙げたシャープマーカーネオのように、瞬間塗り範囲と継続塗り時間のどちらをどの程度活かすかで塗り方が変わるブキもあれば、ダイナモローラーのように、瞬間塗り範囲と継続塗り時間のどちらかが特出して高いがもう片方が低く、塗り方の使い分けができないブキもあります。

ここまでで「塗り行為」についての分類分けをしました。次は「塗り状況」について考えます

求められる塗り行為

状況による差異

塗り行為がもたらす効果に差があるのなら、当然状況に応じて適切な塗り行為を選ぶべきです。例をいくつか挙げてみましょう。

ガチエリア延長、逆転されるまでの残りカウントが僅か(エリアを取れば勝ち)の場面
→エリアを取るため、「瞬間塗り範囲が広い塗り方」が要求されていると言えますが、エリアに近づく過程については「陣地を広げる塗り行為」より「道を作る塗り行為」のほうが時間の問題で適切と言えます。残りカウントに余裕があるなら、陣地を広げた方が無難でしょうか。

ガチホコバトル海女美術大学、カウントリードかつKO寸前までカウント進行済み、ホコは左広場に置いてありステージ中央はほぼ自チームが塗っている状態
→塗り方は問いませんが、ステージ中央あたりで「陣地を維持する塗り行為」を行っていれば、広大な領地を確保した、極めて有利な状況を維持し続けることができます。

ナワバリバトル中盤、ステージ中央付近は人数有利だが自陣が塗れていない
→「陣地を広げる塗り行為」をして、今のうちに自陣側の無主地を塗り切ってしまうのが得策ではないでしょうか。

ガチホコバトル、初動でワイプアウトした直後
→「道を作る塗り行為」でさっさとホコを進めましょう。陣地を広げるのはホコが倒されたりなんだりして進軍が止まってからでも遅くないです。

このように、状況に応じてどのような塗り行為が求められるかは大きく変動します。
「どのルールでどの程度塗りが重要か」や「どのブキがどの程度塗りが強いか」の認識に人によって差があるのは、塗り行為そのものの認識や、どの状況に重きを置いているかに差があるからではないでしょうか。

使い分けの判断基準

細かい状況設定の例を覚えるより、大雑把な判断基準を覚える方が優先度が高いと思います。なので僕なりにどの場面でどのような塗り行為を使うべきなのかを画像にまとめてみました。

塗り行為の使い分けまとりくす

人の手で作った温かみのある画像ですね。
僕の中では大体このような感じで使い分けるのが理想かなーと思ってます。維持したい時でも人数有利なら塗り広げ選択なのは、塗り広げておけば奪われるまでの時間を稼ぎやすくなるからです。というか、塗り広げられる場所がなくなるまでは大体塗り広げって思っておいた方が楽な気がしますね。
また、人数不利状況での塗りについては、「そもそも塗ってる余裕あるんか?」という問題が発生することにも注意しましょう。
結論としては「とりあえず陣地を広げるための塗り行為をしていればおおよそ間違いないが、人数に大きな差がついた場合は他の塗り行為が要求される」ってところでしょう。

これに加えて「瞬間塗り範囲と継続塗り時間のどちらに重きを置くか」についてですが、これは「要所を取ろうとする瞬間は塗り範囲、それを維持したり、要所を取るまでの準備時間中は塗り時間が要求される」と考えています。


ここから更にチーム単位での塗りとか、いろいろ考えることはあると思うんですが、これ以上長くなるといつ記事公開できるか分からないのでこの辺にしておきます。本記事を鵜呑みにせず、いい感じに咀嚼したりして活用してください。
いろんな考え方が出てきた方がこういうのはありがたいですし。

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