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【TB】嗚呼、愛しのレイズよどこへ行く

昨年12月にロックアウトが実行されて以来、レイズに関する情報には不足していたのですが、明けて1月21日にかねてから球団を取り巻く問題について大きな動きがありました。

それは球団のセントピーターズバーグ残留!

内容は後にも載せますが、ざっくりまとめると当初目論んでいたカナダのモントリオールでもホームゲームを行うというレイズのプランがMLB機構に却下されてホームゲームはこれまで通り本拠地のトロピカーナ・フィールド一本で開催されることになりました。

◆なぜこんな問題に?

ご存じの方も多いと思いますが、レイズという球団は低予算でも独自のノウハウや戦術で近年上位についているいわば強豪球団の1つです。そんなレイズが抱える最大の悩みとも言えるのがフランチャイズ問題になります。

現在の本拠地であるトロピカーナ・フィールドのリース契約が2027年までとなっており、その後はどこをフランチャイズとするのか現状全くもって白紙の状態です。球場自体についても今や完全に時代に取り残された密閉型で人工芝のドーム球場。それゆえにボールパーク要素には乏しく、昨年の観客動員も30球団中28位で10年連続(短縮シーズンの2020年は除外)でワースト3という事態となっています。チームが最下位常連だったデビルレイズ時代ならまだしも、常勝球団でこの少なさというのはファンとしては見過ごすことができない問題です(近隣にキャンプ地があるという面で古くからヤンキースファンも多いという土地柄もありますが、それについてはまたの機会に)。

そうなると、

観客が少ないと収入にならない→活躍した選手の昇給→予算的に抱えきれなくなる→トレード等で放出orFA流出

という流れになり、このメカニズムがレイズに生え抜きフランチャイズプレイヤーが存在しない一因になっているとも言えます。

◆これまでの施策

さて話を戻しますと、このフランチャイズ問題についてレイズはこれまで何度となく新球場建設や移転の計画を掲げてきました。順を追って挙げると下記のようになります。

①2007年11月 「レイズ・ボールパーク」構想
レイズと球団名変更が行われた同時期に発表され、ダウンタウンのウォーターフロント地区に天然芝の開閉式球場(通称:レイズ・ボールパーク)を建設して2012年開場を目指していた。だが、自治体からの同意が得られなかったため資金面でのメドが立たず、開場予定の2012年を過ぎても議論されていたが、2015年半ばに断念することとなった。

② 2018年7月 タンパ移転での建設案
隣のタンパ市イーボーシティへの移転を行ってからこれまた天然芝で一部開閉式の新球場建設が発表されるも、5ヶ月後にまたしても資金面やスポンサー獲得等での進展がなく頓挫。

③2019年6月 モントリオールとのダブルフランチャイズ制計画
現本拠地セントピーターズバーグでシーズン前半を、国境を越えてカナダのモントリオールでシーズン後半を開催するプラン。2年後の2021年1月、先にも述べたようにMLB機構により却下された。

◆ダブルフランチャイズについての私見

ここからは私の個人的な意見になります。

上の①と②の案に関しては地理的にフランチャイズが大幅に変わる訳ではないので賛成でした。ですが、③についてはダブルフランチャイズと移転先がモントリオールであるという2点で反対の立場を取っていました。

まずダブルフランチャイズについては選手が住環境での負担を強いられる、フランチャイズ分散によって地元コミュニティとの一体性が取れずにその結びつきが強固になりにくくなるのではと危惧する面から反対でした。

このダブルフランチャイズが同じアメリカ国内であればそこまで色めき立つことは無かったのですが、問題はその都市がモントリオールであったことでした。モントリオールと言えばかつてエクスポズ(現:ワシントン・ナショナルズ)というMLB球団があったフランチャイズ、しかもカナダ初のMLB球団が誕生したいわば由緒ある地とも言えます。ただし、エクスポズがワシントン移転を行った背景として本拠地の不入りが理由の1つであり、市民の野球熱も決して高いという土地柄ではありません。しかもエクスポズ最後の2年間は皮肉にも今回と似たようにプエルトリコとのダブルフランチャイズ制を敷いており、それでも観客動員増加に結びつかずにモントリオールを去ることになったという前例があります。

その後、エクスポズの本拠地だったオリンピック・スタジアムは2014年以降ブルージェイズがシーズン開幕直前にほぼ毎年オープン戦を開催して元エクスポズファンをはじめ多くの観衆が集まることはあるものの、シーズンになってどれだけ集まるかは未知数と言わざるを得ません。

他にもサラリー支払いがアメリカドル/カナダドルという問題なども気がかりです。

◆今後の展望

上記の意見から今後どうすればいいのかという案を出したいところではありますが、ダブルフランチャイズ案却下以降まだ新たな動きについては報じられていないのでまた続報があってからこの件について筆を取ろうと思います。

個人的な優先度は

タンパベイ地区(セントピーターズバーグやタンパ近郊)に残留&条件クリアなら新球場建設も>>>それが無理ならリース契約更新を呑む>>>>>>移転は万策尽きた時の最終手段

ご一読いただきありがとうございました

#TB #レイズ #mlb #MLBファン合同note企画 #レイズnote #フランチャイズ問題

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