1. 茨城ロボッツ2連勝で盛り返す 2. 下部リーグを楽しめる幸せ

年末にインフルエンザに罹り、嵐の様に年が明けバタバタとしていたら1ヵ月近く経過していました。というか今年ももう三週間近く経とうとしているんですね。。どうも、意識高い系ロボッツブースターのTakuです。

今週は以下の2本です。

1. 茨城ロボッツ2連勝で盛り返す
2. 下部リーグを楽しめる幸せ

1. 茨城ロボッツ2連勝で盛り返す

 さて、前節はB2首位の広島ドラゴンフライズとの2連戦で見事と言いたくなる位の返り討ちにあった茨城ロボッツ。
 プレイオフ戦線には留まっているものの勝利を掴み損ねたモヤモヤ感だったり10連勝の勢いを削がれたことから今節は内容より勝利を掴みもう一度勢いを取り戻す為の重要な試合となりました。

 相手は福島ファイアーボンズ。一部報道にもある様にクラブの財政も厳しく、今季は勝ち星も伸ばせていない苦しい状況となっています。しかし、この様な時こそ選手達は奮起し何とか勝利を奪いにくるもの。不調だから安心ということはありません。

 結果は1戦目が30点差の大差でロボッツ勝利。2戦目は結果こそ10点差をつけるも、終盤まで抜きつ抜かれつ接戦となりどちらに勝利が転んでも違和感の無い展開の中での勝ちでした。

 特に接戦になった今日に顕著でしたが、審判のジャッジに両チームともストレスを感じながらプレイしていた様に感じました。
 客の目線で言うと自分は誤審も楽しみたい派です。ブーイングもしますけど。何というか、人間が介在することによるバグがあるからドラマが出来る部分もあるように感じていて、そこを否定するとVAR祭りだったり、そもそもテレビゲームを見てた方が面白いのではと感じる所があるからです。
 自分が生きている社会は常にフェアにジャッジしてもらえる訳ではなく、またチャンスが不遇な形で潰されることもある。そうした中にある種の共感を覚えるといったところでしょうか。
 
 話が逸れました。今節を2連勝で乗り切ったことにより下記の様なプレイオフ戦線となりました。

地区1位中1位 信州 .824(28-  6)<中>
地区1位中2位 広島 .824(28-  6)<西>
地区1位中3位 仙台 .706(24-10)<東>
地区2位中1位 群馬 .676(23-11)<東>
地区2位中2位 香川 .676(23-11)<西>
地区2位中3位 西宮 .647(22-12)<中>
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ワイルドカード1位 茨城 .559(19-15)<東>
ワイルドカード2位 F名 .500(17-17)<中>
ワイルドカード3位 愛媛 .500(17-17)<西>

 同率の考え方が少し誤っているかもしれないので恐縮ですが現状では上記のチームがプレイオフ戦線のキャストとして有力でしょう。
 この状況であれば信州-F名、広島-茨城、仙台-西宮、群馬-香川という対戦カードの組み合わせになるのではと思います。
 茨城に肩入れした目線で言うと地区2位までに滑り込みたいというのが少なくとも一人のファンとしての本音です。最強の1チームを決めるトーナメントならいつか戦う道ですが、最低でも3位までに入りたいトーナメントとなると話は別です。最強チームと当たって、相手のホームで戦うケースは是が非でも避けたいというもの。
 なので今後はより一層取りこぼさない、同地区の群馬、仙台に勝利するということがポイントになってくるでしょう。とは言え今後のリーグの展開は残留争い、プレイオフ争い、地区順位争いと各チームに負けられない戦いが控えている為簡単な試合は無いというもの。
 今シーズンの集大成に向けて面白い試合が目白押す良い季節になってきそうです。

 それにしても、今日のゲストの鈴木奈々さんは入場待ちの選手に大きな声で「鈴木奈々です!よろしくお願いします!」とまるで若手の様にハツラツとした姿勢であいさつしたり、手を振る観客に積極的に笑顔で大きく手を振ったり、下手したら試合以上に自分にフィードバックするものがあった様な気がします。

2. 下部リーグを楽しめる幸せ
 

 下部リーグを楽しめるということにどの様な意味を見出すかは置かれている状況で変わるだろう。
 例えば好きなクラブの経営体力が無く、存続が危ぶまれていればそもそも存在してくれること自体が幸せだろう。
 あるいはその競技を強く愛してきた人間からするとトップレベルの選手達だけでなく、その予備軍のレベルの選手達が多くは無いとは言え、そのスポーツで得られる所得で生活でき、観客が訪れること自体に言い知れない感謝の気持ちを抱くのではないだろうか。
 また、これは別の見方だが世の中にはトップのカテゴリーから外れると興味を失う人たちが少なくない。同じクラブで、同じスタジアム/アリーナで、かなりの数が同じ選手達であってもだ。今回はこういった観点で下部リーグを楽しめることがチームにも観客にもどれだけ幸福なことかを考えたい。

 下位カテゴリーのチームというのはそれだけでハンデを背負っている。上位カテゴリーに対してそもそも競技レベルが下がる為に「2部/3部でしょ」というレッテルを剥がし、価値を認めてもらう手間が必要になる。
 さらに、そもそもシナリオの無いドラマのために常に安定して感動を与えられるとは限らない。これはスポーツの宿命の様な部分であるがこの不安定性をある程度競技レベルでカバー出来たり、場の空気で可能性を示せれば良いが下位カテゴリーのチームにはそれが不足しているからこそ下位カテゴリーであるという側面がある。

 その様な状況で2部なのに、3部なのに盛り上がっているクラブというのは地力なのか、運なのかは分からないが下位の1部よりも大きなポテンシャルを秘めていると思える。国内最多タイトルを保持していても、勝てなくなったら/2部に落ちたら立ち直れないのではという危機感がクラブとしてのモチベーションとなっている場合、その危機感は真っ当であると思うが例えば観客までその感性を抱えることが果たして幸せなのかは疑問が残る。

  反対に2部なのに1部相当の観客が集まり、熱狂を生んでいるクラブが生命力として強いと思うのはなぜか。彼らは上がることに目標ややりがいを持っており、例えば1部に昇格してすぐに降格しても帰ってくる場所がある。未知の世界ではないし、愛すべきスポーツが3歩進んで2歩下がっただけだ。
 決して大事な世界が壊れる訳ではなく、今いる世界観を愛して、弛まずに物語を紡いでいく。

 分かりやすいと思い例を提示したが、上位カテゴリーで戦うクラブは皆、下位カテゴリーへの負の感性は持っているのは当然だろう。 
 クラブとしての問題は金銭面や露出など当然ある。ただし大事なのは「縮小しても生き残ることが出来る」という確たる基礎を保持しているかどうかと考える。
 
 上記までで、上位カテゴリーから降格してクラブも存続危機で、という不満を持つ方もおられたと思う。その様なクラブは下位カテゴリーを拒絶した結果とも思える部分が垣間見えるのは否定できない。
 シンプルに表現すれば「身の丈に合わない金を使用した場合」だ。これは最も不幸なケースである。

 体力が無いのにそのカテゴリーにいたりクラブ自体を現状から変化させずに存続させようとするのは関わる人たちの傷口を広げたり、或いはクラブ関係者が思い詰めてしまうケースがあることを考えると結果的に最も避けるべき事態を招きかねない。

 だからこそ感じるのである。例えトップカテゴリー程ではなくともそこに段々と根差しつつあるクラブや、以前は存在が危ぶまれながらも盛り返したクラブ。それらのクラブをとても大事に想い、生活に溶け込み、生きがいの一つになっていく人たちの笑顔にこそクラブの力(生命力)があるのではないだろうかと。大きな投資も必要だが、それが愛されるために必要な手段であるのかどうかも。

 カテゴリーが落ちることは不幸ではない。だがもしカテゴリーが下がっても愛していけるクラブに出会えたとするなら恐らく両者にとってとても幸福なことではないだろうかと思う。

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