図1

人間観察の観点リスト

物語を書くとは人間を描くことという考え方もあります。
人間を描くには人間を知らなくてはいけない。
では人間を知るためにはどうすればいいか。
ひとつの方法として、よく「人間観察」が挙がります。

でも、実際、何を観察すればいいんでしょう?
僕なりの観点を整理してみました。

本題

ふと時間ができて、カフェに入ったとします。
そこでスマホを見たり読書をするのもいいですが、人間観察に時間を割くのも悪くありません。

でも、具体的に何を観察すればいいのかわからず、ぼーっと眺めているだけになってしまうのはもったいないですよね。
なのでこの記事では観点を少し具体化してみます。

画像1

僕の場合はおおまかに3つ観点があります。

①身体的特徴
②服飾的特徴
③行動的特徴

以下、それぞれのパターンで具体的に何を観察するのかのリストです。
(尚、カフェのなかから道行く人を観察しているという前提です)

①身体的特徴

・性別
・年齢
・身長
・体型
・髪型
・髪の色
・髪の量
・肌の色
・髭の濃さ
・耳の形
・鼻の形
・目の形
・瞳の色
・指の形・太さ

これについては特に説明することもありません。
キャラクターの外見を考える参考にします。

②服飾的特徴

・眼鏡の有無
・ピアスの有無
・バッグの種類
・バッグの大きさ
・服の色(テーマカラー)
・服のこだわり
・シャツを入れてるかどうか
・腕時計の有無
・ネイルの色
・指輪の有無
・ネックレスの有無
・マスクの有無

これもあまり多く語るところはないんですが、
たとえばテーマカラーなどはキャラクターメイクのときに考えるのでその参考にします。

あとは腕時計をしてない人は横着な性格なのかな、とか、勝手な想像を巡らせています。
表面的な描写も大事なんですけど、その裏側に潜む内面を想像するのが重要な気がしています。

③行動的特徴

・独りなのか集団なのか
・手癖
・手の位置
・視線
・笑い方(空を見上げながら、手で口許を隠しながら、など)
・歩き方
・背筋の伸び具合(胸を張っているか)
・歩幅
・あくびの様子
・立ち止まる理由
・帽子の有無
・手の振り方
・手に何を持っているか
・傘をどれぐらい振り回すか
・手の繋ぎ方
・音楽を聴いているかどうか
・隣の人の顔を見て話すかどうか
・ビニール袋の持ち方
・ポケットに手を入れているか
・指差しの仕方
・徒歩か自転車か

最も意識して観るのがここです。
たとえば歩き方と視線の方向などは性格がよく表れます。
真っ直ぐ前を見ながらゆっくり大股で歩く人とうつむき気味に早足で歩く人は印象がかなり違います。

画像2

作品内でキャラクターの性格を示す際、直接的な説明(明るい性格だ、暗い性格だ、など)はナンセンスだと思っているので、行動で間接的に性格を説明する際のバリエーションとしてストックします。
傘の振り方ひとつでもけっこう性格ってわかりますからね。無配慮にあちこち振り回す人は攻撃的だ、とか。

そしてそれは実態と剥離していてもいいと思います。その人の性格そのものが重要なわけではないですし、確かめようもないですから。
結局はどんな行動がどんな印象を与えるのかを記憶・分析することが僕なりのポイントです。

また、特徴的な所作を発見できた場合はキャラクターにインストールすることもあります。
指差しの仕方などは意外と人によって特徴があるので、活かしやすかったりします。

まとめ

一口に人間観察をするといっても様々な観点があります。
僕の場合は「①身体的特徴」「②服飾的特徴」「③行動的特徴」に分けて見ています。
そのなかでも特に「③行動的特徴」はキャラクターの性格描写に役立つので重点的に観ています。

いかがだったでしょうか。
ひとつでも新たな観点をご提供できていれば幸いです。

以上です。

綾部卓悦の情報

Twitterはこちら。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?