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タイトルをどう考える?

あなたはどのタイミングで自分の作品にタイトルをつけますか?

タイトルから決める人もいれば、書き終えてからタイトルをつける人もいるでしょう。
ちなみに僕は後者で、作品の内容に基づいてタイトルを決めるという流れが僕のなかの定番です。

そのときにどんな順番でどんなことを考えているかをご紹介します。ただのケーススタディにしかならないでしょうが、何かの参考になれば幸いです。

本題

①仮タイトルをつける
書き終えてからタイトルをつける派の僕ですが、最初にまったくタイトルを考えないわけではありません。
いわゆる仮タイトルはつけておきます。
なんとなく収まりが悪いという感覚的な理由や、ファイル管理が面倒になるといった事務的な理由からです。

つまり仮タイトルをつける深い理由はないので、執筆中、仮タイトルに展開やテーマを縛られることはありません。

②本文を書き上げる
そのままです。ここまでがすごく大変なんですけどね…。

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③関連ワードの洗い出し

さて、仮タイトルのまま一通り書き上げたとします。
そのあとで僕がやるのは、ブレインストーミングです。
作品に関係ある言葉を無造作に洗い出していきます。

それはテーマであったり、登場人物の名前だったり、キーアイテムだったり、モチーフだったり、舞台となる土地の名前だったり。
とにかく物語に関係ありそうなものを列挙します。ここでは、関連の強さは気にしません。
出てきた言葉に更に関連しそうなものが浮かべば、それも書きます。芋づる式です。

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④出てきた言葉の整理

ある程度の言葉が出揃ったら、次にそれを整理します。
大抵の場合、物語上あまり重要でない言葉などが混じっているので、それらを削ります。

⑤残ったワードをいろいろ組み合わせる
整理がある程度進んだら、残った言葉同士を組み合わせていきます。

このときに意識するのは、「テーマとの関連性」「インパクト」「語呂の良さ」です。

「テーマとの関連性」とはそのままで、きちんとテーマと結びつくかどうかを考慮します。あまりにかけ離れているとタイトルというものの存在意義がなくなってしまいますからね。

「インパクト」もそのままです。
最近の商業作品だと『君の膵臓をたべたい』なんかが良い例ですよね。


初見で「え、どういうこと?」や「なんで?」と思わせたら勝ちだと思います。

「語呂の良さ」もそのままですが、言い換えると「口に出して読みたくなるか」というのが僕なりの基準です。

特に日本語でタイトルをつける場合は、「四・四・五」「三・四・七」「四・三・五」などのリズムに当てはめます。
『逃げるは恥だが役に立つ』『夏と花火と私の死体』『それでも僕はやってない』など、印象的なタイトルから学んでいます。

端的なタイトルも決まればカッコいいですが、インパクトに欠ける上に抽象度が高くなりすぎてしまいがちなので、僕はあまり採用しません。

当然、これ以外のパターンもたくさんあると思います。
僕の場合は、僕の印象に残っている作品のタイトルのリズムを真似ているということです。

こんな感じであれこれ考えてみて、フィット感や締め切りと相談し、最終的なタイトルを決定します。

まとめ

①仮タイトルをつける。
②書き上げる。
③作品のテーマや、作中に出てくるキーアイテムなどを書き出す。
④不要な言葉を削除する。
⑤場当たり的に組み合わせる。その際、「テーマとの関連性」「インパクト」「語呂の良さ」を気にする。

僕の場合は、このような流れでタイトルを決めています。
もちろんこれが絶対の正解ではありませんので、参考程度に。

以上です。

綾部卓悦の情報

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