ログラインを書けますか?

「で、どんな作品なの?」

そう問われたとき、あなたは自分の作品を一言で説明できるでしょうか。
とにかく選択肢の多すぎる現代において、一言で説明できるというのは大きなアドバンテージです。

逆に「どんな作品なの?」の質問にまごつくようでは自分自身の作品を理解していないと思われても仕方ありません。

作品を一言で説明する文章を「ログライン」または「ワンライン」と呼びます。
ログラインは元々映画脚本の理論のひとつですが、小説や漫画にも流用可能なのでご紹介します。

参考文献は、例によって『SAVE THE CATの法則』です。

本題

ハリウッド映画の世界では、作品内容を一行で説明できることが正義とされているようです。
なぜそこまでログラインが重要視されているのかは説明するまでもないでしょう。シンプルイズベストという話です。

さて、良いログラインの条件には3つあります。

①皮肉がある
なぜ皮肉が必要なのか。
掴みになるからです。

たとえば以下の例をご覧ください。

『警官が別居中の妻に会いに来るが、妻の勤める会社のビルがテロリストに乗っ取られる』ダイ・ハード(1988)
『週末の楽しみに雇ったコールガールに、ビジネスマンは本気で恋をしてしまう』プリティ・ウーマン(1990)

いずれも有名な映画のログラインですが、きちんと皮肉な状況を含んでいます。
せっかく会いに行こうとしたのにトラブルに巻き込まれる。
軽い気持ちだったのに本気になってしまう。
こういった皮肉なシチュエーションが説明されていますよね。

こう考えてみると「〇〇だったのに××だった」という文脈は良いログラインのひとつの型かもしれません。

②イメージの広がりがある
次に大事なのは、想像の余地を多く含んでいることです。
これも例を挙げます。

『彼女は完璧な美女――お酒を飲むまでは……』ブラインド・デート(1887)

なんとなく想像つくと言ってしまえばそうなんですが、お酒に酔ったらどうなるんだ?と読者の興味を引ければ勝ちということです。
他にも、お酒が出てくるということはメインのシーンは夜になってくるだろうとか、美女が暴れまわるコメディ的なシーンも想像できますよね。
このように、イメージの広がりを持たせるログラインは良質と言えます。

③ターゲットの明確性がある
これは本来、映画業界の構造とも絡む話なので、やや割愛気味に。
たとえば若者向けの作品なら若者にウケそうな言葉やシチュエーションを組み込んだりするといいよねという話です。

まとめ

ログラインとは、作品の本質を一言で説明できる文章のこと。
そして良いログラインの条件は、以下の通り。

①皮肉がある
②イメージの広がりがある
③ターゲットの明確性がある

これらを考慮したログラインとタイトルだけで、あなたの作品の本質を説明できると、受け手は手に取りやすいです。

また、作品の本質をきちんと自分が理解・整理することにもつながるので、書き手にとってもメリットがあります。

ぜひ、自分の作品のログラインを考えてみてください。
自分が何を表現したいのかが曖昧な人ほど、やってみる価値があると思います。

以上です。

おわりに

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ジャンルや媒体が異なれど、なにかひとつでも役立つことがあれば幸いです。

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綾部卓悦

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コメント1件

ログライン、悩みます。
異世界サイコロ旅行のログラインはコロコロ変わってまして。
今は、「仮想通貨が魔術になっちゃった!?16歳JKの異世界☆大冒険!」となっております。皮肉がないなぁ。
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