ベンチャーキャピタリストとは?を言語化してみた

ベンチャーキャピタリストって何だろう?

 初めまして、ベンチャーキャピタルSTRIVEの古城です。ベンチャーキャピタル(VC)業界に入ってからあっという間に1.5か月が経ちました。この間に、デューデリジェンス※やピッチイベント、スタートアップ・VC交流会、勉強会など様々なイベントに参画させていただきました。そんな中で、ベンチャーキャピタリスト(以下、キャピタリスト)とは?をよく考えていたので、簡単に言語化してみました(答えが出ていないものも含まれます)。
※投資を行うにあたって、投資対象となる企業の価値やリスクなどを調査・分析すること

【簡単な自己紹介】2019年6月にSTRIVEに参画し、東京を拠点に新規投資先の発掘や投資先の事業戦略策定・実行の支援を担当。STRIVE参画前は、欧州系戦略コンサルティングファームであるRoland Bergerで、製造業のクライアントを中心に、事業戦略や中期経営計画の策定、新規事業立ち上げなどを支援。それ以前は、バークレイズ証券株式調査部(アナリスト)にて重工業・プラントセクターを担当。慶應義塾大学大学院理工学研究科(修士)卒

キャピタリストとは、起業家のカスタマー・サクセスを追求する職業
 キャピタリストの業務内容は、「投資先の探索、投資検討・判断・実行、投資先の成長支援、IPO/M&Aの支援」と多岐にわたります(詳細は参考リンク)。各フェーズで求められるスキル要件が異なるが故、必要なスキルセットも総花的であり、いまいち何をするのが最善なのかわかりにくい印象でした(VC業界はよく総合格闘技と例えられます)。

 そんな中、あくまでスキルセットはツール(How)である、キャピタリストは起業家に選んでもらう必要がある、といったことに鑑みると、本当に大切なのは起業家の成功に寄与=カスタマー・サクセスを追求することなのかなと、実務を通じて考えるようになりました。(必要なスキルセットをキャッチアップすることは大切なのは言うまでもなく)
 投資先選定の際、キャピタリストは投資したい業界・会社を選べることが多いです。例えば、私は先端技術・産業領域が好きなので、AIなどDeep TechやMaaS、SaaSを見ていきたいなと考えています。一方で、起業家側から選ばれないと投資したくても投資できないといった、マッチング的な側面があります。現在、VCマネーは増加傾向にあり、キャピタリスト数も増加していると思われます。その中で、自分が起業家に選ばれるためにはどうしたらよいのか?を考え抜く必要があります。

結論、「〇〇をやればOK」みたいな答えはなく、各起業家に合った嬉しさを提供するしかないと思っています。これは起業家のニーズが、経営者の思考やビジネスモデル、会社のステージなどによって大きく異なるためです。キャピタリストは、潜在的なもの含め、起業家が求めるものにリーチでき、長い期間に渡って一緒に企業価値向上に取り組みたいと思われる必要があります。これはB2B営業のカスタマー・サクセスに似た考え方ですが、少し異なるのは、キャピタリストには明確なプロダクトがないということです。

 キャピタリストのプロダクトは自分自身。提供価値は人間性×機能性か
 キャピタリストにとって、自分自身(含. ファンドサービス)を使って何ができるのか?=どういった価値を提供できるのか?が重要になってきます。具体的には、図3のような人間性×機能性の価値提供があるのかなと考えております。

 機能的な価値提供には、図1で示したような基本的なスキルセット(ファイナンス、法務、等)や経営・事業領域に関するノウハウ、ネットワーク、などが必要であり、また人間性には親しみ易さ、誠実さ、信用性、気が合いそうか、などが必要になります。もちろん、どちらかがあれば良いというわけではなく、人間性を土台に、どういった機能的な価値を提供できるかが大事なのかなと考えております。また信頼性は、経験(≒機能的な価値の積み上げ・実績)により強化されるものでもあるので、機能性と人間性は相互関係もあると思います。

リターンを出すためには、目利き力・相場感が大事
 最後に、キャピタリストは自分たちの投資家(LP)に対して、リターンを出すことが求められている点を述べておきます。リターンを出すためには、投資先の企業価値向上に貢献することに加え、そもそもの投資先の目利き力や相場観が大事だと思います。マクロ/ミクロ両方の視点で中長期トレンドを押さえ、その中で投資先が勝てそうなのか、経営チームが事業をやり切れそうなのか、といった目利き力が求められます。また世の中の景気トレンドや投資マネーの流れをベースとした相場観も養っていた方が、キャピタリストとしてのパフォーマンス向上につながるのではないかと考えております。

 さて、仮説含みでキャピタリストとは?を言語化してみたものの、まだまだ分からないことが多く、1年後に本Noteを見たら全然違ったとなる可能性もあるのかなと。笑 仮説を検証するためにも、コツコツ取り組んで参ろうと思います。ちなみにTwitter(kojotaku29)やFacebook(takumi.kojo)をやっておりますので、ご質問や事業・投資相談などございましたら、何でもご気軽にお声がけください! 
※本内容は個人の見解です。

【サマリー】
キャピタリストは、幅広いスキルセット(経営・事業ノウハウ、ファイナンス、法務、目利き力、相場感、等)を駆使し、起業家のカスタマー・サクセスを追求する職業
カスタマー・サクセスに必要なプロダクトはキャピタリスト自身であり、キャピタリストは提供価値(人間性×機能性)を突き詰める必要がある

参考リンク
ベンチャーキャピタル ビジネス講座(JAFCO)

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Takumi Kojo | 古城 巧 || キャピタリ...

STRIVE, Investment Manager | 国内のDeep Tech, MaaS, SaaSスタートアップを中心に投資と成長支援をしてます。慶應理工(修士)→バークレイズ証券(株式調査部)→Roland Berger→現職

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