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ポートレートで使ってみた Planar T* FE 50mm F1.4 ZA レビュー その2

みなさまこんにちは。シオタニです。
前回はPlanar T* FE 50mm F1.4 ZAというレンズがどれだけ素晴らしいのかを力説しました(愛を語っていただけですが)。
まだ読んでいない方は、興味があれば是非ご一読下さい。

今回は、このレンズの、ポートレートでの使用感をご紹介出来たらなと思っています。


ポートレートでの長所

まずはこのレンズの長所をご紹介できればと思います。私の大好きなレンズですので、長くなりますがお付き合い下さい…

こちらの前ボケ、後ボケを見ると、とても綺麗ではないでしょうか?ざわざわして、俗に言う「うるさい」ボケは見られません。綺麗にトロっとボケてくれています。

このように、階調が豊かなレンズです。お陰で立体感が凄まじいことになっています。まさに「空気まで写す」というやつではないでしょうか?

こんな風に、後ボケがざわざわしやすいような場合でも、それほど気になりません。どんな場面にもオールマイティに使えるレンズといったところでしょうか。

いやもうエロい。描写がエロいです。明暗を綺麗に捉えてくれます。布の材質、金属の冷たさまで伝わるような描写だと感じています。コントラストが低い曇りの日でも、目が醒めるような写真を出してくれます。

f1.4の明るさで夜もなんのその。開放からシャープですので、ガンガン使っていけます。薄暗い場所や夜など、絞れないような環境でも最高の絵を写してくれます

これは50mmレンズの特徴ですが、とにかく便利です。引いて撮ればこのように広角風な写真も撮ることができます。特に、中望遠レンズでは、モデルと周りの風景を一緒に入れるのは難しいことが多いです。しかし、50mmではモデルと風景どちらも入れて撮影しやすいです。中望遠でないからこその「ちょうど良さ」があると思います。

ほら、まるで広角レンズのようじゃ無いですか?汎用性があって、撮れる構図のバリエーションが非常に多いのも50mmレンズの良い点だと思います。

このように、モデルにグッと寄れば望遠風の写真も撮ることができます。もちろん寄れば、背景はもうトロトロです。表現の幅が広すぎて怖いですね。

個人的に、このレンズのボケかたって丁度良いと思うんですよ。50mmだから背景がボケすぎない。ボケてるんだけど、何となく分かる。すごく、想像力を掻き立てるようなボケだと思うんです。
望遠レンズで背景をボカしまくった写真ももちろん好きです。大好きです。でも、旅行などで「あー、この場所楽しかったなー」と思い出を振り返るには、ちょっとボケすぎだと思うんですよね。周りの景色も入れにくいです。
でも、このレンズは丁度良い。見て、思い出を振り返ることができる。でも背景がボケることで被写体が際立つ。そんな良いバランスが取れているレンズだと思います。


ポートレートでの短所

それでは短所も紹介していこうと思います。少ないながら、このレンズにも苦手なことはあります

標準レンズなので仕方がないのですが、ポートレートの定番である中望遠レンズに比べて背景がボケにくいです。背景をボカすことで、被写体と背景を分離する場合は背景を工夫しなくてはなりません。もちろん、被写体からなるべく遠い背景を選んで撮ると、中望遠レンズさながらのボケを堪能することができます。

50mmは標準レンズと言われ、人の見ている画角に近いと言われています。しかし、使ってみると意外に狭いことが分かると思います。友達と喋りながら写真を撮るとバストアップの写真だらけに…なんてことは多いです。笑
感覚的には、「世界を切り取る」ではなく「世界を切り抜く」に近いと思います。写真に入れるものと入れないもの。その取捨選択を迫られるレンズですね。

あとは、AFが遅めです。動き回るスポーツなどを撮影する場合はちょっとピントが合いにくくなるかもしれません。


まとめ

長所と短所をあげましたが、個人的には使っていて気持ち良く、楽しいレンズです。「この写真いいな」そう思った写真の多くはレンズで撮影されていました。

前回も書きましたが、絵を写し出すレンズだと思います。ピントを合わせて写真を撮る。それだけでうっとりするような絵が写し出されてきます。
50mmだからこそ切り抜くことができる世界。鋭い描写、目の醒めるコントラストを拾ってくれるこのレンズだからこそ、輝いて見える世界がある。そう信じているレンズです。レンズ選びの参考になればと思います。

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