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お金を気にせずクリエイターが生きていける場所を作ることはできる。#ときない

こんにちは、MIKKEの井上です。

「MIKKEって何の会社なの?」とよく聞かれます。

イベントの会社?アートの会社?クリエイターコミュニティ?絵本作ってるの?本屋?コワーキングスペース運営してる?代理店?

んーーー僕ももう何屋かよくわかりません!!

なので最近はシンプルに、「クリエイター向けに無料のコワーキングスペースを運営している」と答えます。そうするとよく聞かれるのが、それは事業?お金どうしてるの?どこでマネタイズしているの?ということ。

ということで今日は、無料のコワーキングスペース「ChatBase」とはどんなところなのか?そしてどうやって無料で運営できているのか?をお話ししたいなと思います。

外観はこんな感じです。場所は末広町と湯島から徒歩3分、御茶ノ水から徒歩7分、秋葉原や上野から10分ほどで、最高な立地なんです。

建物の中はこんな感じでホワイトキューブになっていて、1人でバーカウンターで飲みながら作業もできるし、みんなでわいわい雑談もできます。

まずはChatBaseってどんなところなのか?を簡単にお話ししますと、誰でも来れる無料のコワーキングスペースです。本当に誰でも来れるの?と聞かれるのですが、本当に誰でも来れます。笑

一応、初めて来る方には、僕のTwitterのDMや会社のお問い合わせフォームからの連絡を推奨しているのですが、基本的にふらっと入ってきていただいても大丈夫です。スタッフが対応します。

実際に来ている人も本当に様々。人は一人一人違うのであまりカテゴリ分けはしたくないのですが、年齢も性別も、働き方も本当にバラバラです。24時間365日運営しているので、誰でも好きな時間に来ることができます。

これまで実際にChatBaseに来た人たちは、肩書きで説明するならこんな方々。もちろん上に書いてある肩書きを複数持つ1人もいます。プロパシリとか週末カレー屋とか、デザイナーとか本当にバラバラでしょ?ChatBaseの大きな特徴の一つは、やはりこの集まる人の個性かもしれません。

Chat Baseは元々、当時10〜15人のギルド的に集まっていたMIKKEのメンバーのために作った場所でした。僕含め、彼らとよく話していたのは、「明日食えるかどうかの心配をしているやつがクリエイティブになれるわけがないよね」ということ。

だから僕たちはベーシックインカムが欲しいと思い、24時間365日いつでも出入りできて、仮眠室やシャワールームがあって、食事が無料で出る、そしてもちろん電源やWifiが完備されたベーシックインカム的なコワーキングスペースを作ることにしました。

MIKKEという会社は、僕が「やりたくないことを辞めることができて、やりたいことはお金を気にしなくてもやれるようにしたい」と思い、2年前に作りました。

2年会社をやってきて、たくさんの人に出会い、そこにいる人たちに協力を仰げば、本当にできないことは無くなったような気がします。

だから僕だけでなく、ChatBaseに訪れる人全員にやりたいことが見つかり、そのやりたいことが形になるような環境を提供したいと思い、様々なプログラムやイベントを提供しています。

SESSIONは、「美味しいキノコのホイル焼きを食べたい」とか「絵本を作りたい」など大小問わず、抽象的でも具体的でも良いから、超個人的なやりたいことを挙げてもらって、1人じゃなくてみんなでやっていこうよ!というプログラムです。

事前に参加者に10個以上のやりたいことを考えてもらい、それを3〜4人のチームでブレストしながら3ヶ月で実現できる小さなプロジェクトにします。それを1ヶ月以内のタスクに落とし込み、それを毎月進捗をチェックしながら改善していくというものです。

いうならば、「やりたいことRIZAP」的な感じです。笑

ハミダシミッケは、“お金”や“就活”など、多くの人が当たり前に思いがちな、でも本当は「ダルいときない?」と思っているようなテーマに対して、なぜそれがダルいと感じるのか深掘り『ダルさの本質』を一緒に探っていくイベントです。

ただダルいというのではなく、何がダルくて、且つどうしたらそのダルさがなくなるのか?を実際にそのダルさからハミダシた人のお話を聞きながら、見つけていきます。

この「SESSION」や「ハミダシミッケ」などを通して、ChatBaseでは様々な個人の想いが実際に形になっています。

本好きの僕が、本屋で何を選んだら良いかがわからなくなってた時に、友達に本を贈られた体験が新しい本との出逢いに繋がったので、それを他の人にも味わってほしいと思い始まったプロジェクトが、この贈り物本屋というプロジェクト。現在は誰かについ本を贈りたくなってしまうような本屋を作ろうと動いています!興味ある方は以下のnoteをご覧ください。

都内の大学に通い、ラブホテルで清掃のアルバイトをしている、臆病でつい表面上で人と比較しては落ち込んでしまうような女の子が、ラブホテルで清掃のアルバイトを始めてから変わっていったという原体験を、絵本にして同じような課題で困っている人に届けたいと始めたプロジェクト。クラウドファンディングは579%達成をし、現在も絵本を販売しています。

このほかにも、、、

・友達に感謝を伝えるために開催した「隠し撮り展」
・みんなの似顔絵を描いて、Polcaを無事達成し、おじいちゃんに久しぶりに会いにいく。
・美味しいキノコのホイル焼きを食べる
・自分のポートフォリオサイトを作る

など、おそらく100個以上のみんなのやりたいことが形になってきました。

ChatBaseには様々なクリエイターがいます。彼らとの接点を持ちたい、もしくは新たな視点からPRを行いたいと考える企業と一緒に、ChatBaseの空間を生かしてクリエイターを絡めた企画展示も行なっています。

“Make Extreme Neutral”をコンセプトにしたWebメディア「NEUT」とはセックスをテーマにした企画展を行いました。最近メディア上では取り上げられる機会が増えたが、なかなか家や学校などでは話題にしづらい。なのでただインプットするだけでなくアウトプットできる環境を作ることで、本当の意味での“学び場”になるような展示とイベントを主催しました。

アパレルブランド「AVA」と3名のアーティストとのコラボ企画展。「着るアート」をテーマに、これからのアパレルのショップがこうなったら面白いよね?みたいなことを考えながら実験的な展示を行いました。実際にコラボして作った服の売上も結構上がり、これからのアパレルのショップのあり方を考えられたのではないかと思います。

こんな感じでChatBaseでは、「ベーシックインカム的なサービス」「やりたいことが見つかり、形にできるプログラム」「企業との企画展」などをほぼ全て無料でクリエイター向けに提供しています。

それではどうやってこれらを無料で提供しているのか?僕たちの事業がどういう構造になっているのか?を続いてお話ししたいと思います。

僕たちは前提として、クリエイターには無料で様々なサービスを提供したかった。しかし場所を作り、食事などいろいろなサービスを提供するとなるとどうしても立ち上げ、運営コストがかかってしまします。なのでまずどうにか初期コストと家落とせないかということを考えまくりました。

そこで見つけたのがホテルという業態の特徴です。ホテルは旅館業法上、24時間365日誰かしらがホテルのフロントにいなければなりません。そしてちょうど良いことに僕らは24時間365日誰でも出入りできる環境を作りたかった。

なので僕たちは部屋数5部屋のフロントデスク業務を請け負い、24時間365日誰かしらがいる状態を担保することで、家賃分の金額をほとんどペイすることができました。つまりほとんど家賃がかからない状態でChatBaseを運営しているのです。

ChatBaseを運営する会社MIKKEでは、このChatBaseで貯まったアセットやノウハウを生かし、結果的にChatBaseを支えるような事業がいくつかあります。

「クリエイタープロデュース事業」は、“SESSION”や“ハミダシミッケ”などを通して生まれたプロジェクトを、クリエイターがさらに事業として作っていきたいと思った時に一緒に事業化していくというものです。過去には「贈り物本屋Hotaru」や「絵本“人のセックスでご飯を食べる”」があります。今後もここは増やしていく予定です。

「新規事業/組織運営/クリエイティブ/空間のコンサルティング事業」は、クリエイタープロデュース事業やChatBaseの運営でのノウハウを生かした形で行うコンサルティングの事業になります。過去にはカフェやオフィスの店舗の企画から空間デザイン、コミュニティ作り。そしてWebサービスなどの新規立ち上げの企画、デザイン、実装、そして仮説検証まで行うこともあります。本当に様々です。(興味がある方はぜひご連絡ください)

MIKKEの事業に関しての詳細は、また別のnoteでも紹介したいと思います。
僕たちはChatBase自体もコストが最小限に抑えられていながら、ChatBaseを生かした形で結果的に事業が成り立っているのです。

僕は2年前、会社という型が合わなくて1週間で蕁麻疹が出たので、その会社を辞めるため、MIKKEを創業しました。

僕は当時、友達がいたし、元々自分で起業していたのもあったのでハミダシ方を知っていました。だから蕁麻疹が出たんだろうし逃げることができたのかもしれません。


現代社会は病気で溢れている。

僕は型にハマれずに蕁麻疹が出てしまったが、僕の友達には型にハマれてしまって蕁麻疹が出ない人も多くいます。あまり二項対立にしたくはないが、これが現実なのではないでしょうか。

僕は友達が大好きです。友達とは本気で向き合いたい。

好きなことや楽しいことはもちろん、辛いことややりたくないことなど、ストレスが溜まる前に、人の感情が漏れるような環境を作りたい。

そう思いChatBaseを作りました。

会社に勤める人も、フリーランスの人、自分で起業している人でも、大学生や高校生、仕事をしていないニートでももちろん誰でも大丈夫です。

あなたの超個人的な想いを教えてください。

一緒にやりたいことをやって、やりたくないことをやめませんか?


昨日は僕が毎月、友達10人ぐらいを誘って通ってるてとてと食堂の日でした。仲良い人たちとひたすらに美味しいご飯のある食卓を囲む、毎月の楽しみです。

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