見出し画像

音旅ギャグ アイルランド編②🇮🇪 The Smileを見た!

8:00 ダブリンの朝は、寒かった。
神戸に旅行してる日本の友達とビデオ通話を繋いでお互いの見てるものを共有した。
朝から行動を始めたものの、特にやっているお店はなかったため街や川の景色を配信するだけになってしまった。

ぼんやり歩いていると、よさそうなカフェあったので吸い込まれるように入った。
ここまでカフェを巡っているともはや使命感まである。

「FRANK AND HONEST」

綺麗なラテアートに思わず「かわいい!!」と声が出た。
通じたようで、店員さんは恥ずかしそうに「Thank you!」と返してくれた。
ダブリン一杯目のコーヒーはアメリカン。苦味ベースで口当たりよし!
10:00までダラァっとすごす優雅な朝だ。

ダブリンの観光地は市街地に密集しているので、主要な箇所は1日あれば回れる。
テンプルバーの宿から少し歩いてトリニティカレッジに向かうと、オンラインで時間指定チケットが必要であることに今更気づき、ダブリン城で一度時間を潰すことになった。

10世紀にバイキングの砦があった場所。
庭園と外堀だけでもその魅力は十分に伝わる。
とにかく散歩するだけでも気持ちいい。

日本でもお馴染みタワレコ!
地元のレコード屋「Sound sellar」
メタルに特化した珍しいレコード屋

ダブリン城を後にして以上2軒のレコード屋を回った。
タワレコに「Irish music」のコーナーがあり、自国の音楽がちゃんと根付いてることが伺える。
Sound Sellarは割と重めなメタルのレコードに特化した不思議なお店。結構根強いファンがいるようで、店内は常連さんの会話で賑わっていた。

そうこうしているうちに11:00になり、無事にトリニティカレッジに入場。


ケルズの書の他に私が感動したのは現存する最古のアイリッシュハープ。
こうして音にまつわる歴史遺物を見ていると、現代音楽のDNAを感じて、不思議と胸が熱くなる。
よくぞここまで。アイルランドにいる事実を噛み締めながらトリニティカレッジを後にした。

「Irish whisky museum」
トリニティカレッジの目の前にある。
実は私はウイスキーをこの方飲んだことがない。
そもそもウイススキーが何かもわからない。
楽しめるのか…?と不安だったが、ガイドツアーでその歴史を紐解いていく1時間はとても有意義で面白かった。
知らない英語もいくらかあったので理解は7割くらいだったが。

私は今晩大事な予定があるので午後から友人と別行動となる。The Smileのライブに行くのだ。
時間になるまでに回ったレコード屋をいくつか紹介しよう。

「MOJOS RECORDS」
中古品という名のブート盤が沢山置いてある。
とりあえずお土産にと、oasisのシングル盤12インチを3枚購入。

「IN DUB」
まさかのレゲエ専門屋。
レゲエに関しての造詣が全く深く無いので、流し見しだったが、絶対レゲエのことならココ。なんでも揃う。


「Freebird Records」
本とレコードのお店。新品中古どちらも取り扱っており品揃えが他と桁違い。店内も広くてディグるのに時間がかかった。

「The R.A.G.E」
地元ライクな厳選されたレコードが揃っている。
伝統的なアイリッシュミュージックのコーナーはもちろんのこと、アイルランド出身のインディー界隈まで網羅していて小さいながらも見応えのあるお店だった。ゲームなども扱っていて、日本の任天堂やゲームボーイも置いてあった。

買い物を楽しんでから海沿いの3arenaへ。
入場時間より早めに待機しておくことで、前列で見ることができるので外の列に並んでひたすら待つ。
海風がすごい。気温自体は特別寒くはないのだが、吹き荒れる海風が徐々に体温を奪っていく。
カイロを持参しておいて良かった!と今朝の自分に心底感謝した。ただ、それだけではカバーできないほど体は冷え、18:00にその門が開かれる頃には満身創痍だった。

場内はZepp Tokyoと横浜アリーナの中間くらいの広さで、2階はスタンド席となっている。
待った甲斐あって前から三列目を取ることができたが、もうそれどころではないほど体調が良くなかった。中には半袖の人がちらほら。体温どうなってんのよ…

やっと19:30になって前座のバンドが始まった。
トランスとジャズを組み合わせたような前衛的な演奏で、体も温まり、気分が良くなった。

バンド名教えてほしい

演奏が終わり、体が温まったところで弊害が。

「トイレに行きたい」

猛烈にトイレに行きたくなった。何時からThe Smileがはじまるかわからないままここで待つか、戦線離脱してトイレに行くかの2択を迫られることに…30分の格闘の末後者を選んだ。
後ろにはパンパンの人が詰めかけており三列目から抜け出すのも一苦労。バキバキの体を丁寧に動かして、人を避けて後ろへ向かった。

結局スマイルが始まったのは21:30。さっきまで見ていた景色が嘘のように遠く見えるステージにトムヨーク御一行が登場した。

ここで私の疲れはすべて飛んでいった。
気づいたら結構前の方で見ることができた上、周りの人が優しかったので弊害なくライブを楽しむことができた。

「うおおおトムヨーク実在したのか!」

はじめて生で拝むトムヨーク。ギターもベースも歌もすべてが気持ちよく、スッと体に入ってくる。彼の音楽のおかげで私は音楽をやれているのだ。そして正面のジョニーグリーンウッドがカッコ良すぎる。

ベースを弓で弾いてる


Radiohead期から変わらないどころか、より攻めたアプローチに釘付け。彼のセンスがスマイルでは遺憾無く発揮できていると感じた。
そんな2人を制御するトムスキナーのドラムも最高だった。

3arenaは音がよく、会場どこにいてもそれなりに綺麗に聞こえる箱だった。静寂も轟音もモノにしてしまうThe Smile、また見たい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?