「年間100冊読む」という肩書きで仕事を得たことがある。
実際のところはもう少し冊数が多いと思う。これはiPhoneのおかげだ。

スクリーンタイムで見ると分かるが、僕のiPhoneはほとんど読書のために使われている。

「おいどん、本だけは紙じゃないといかんのでゴワス」というひとが多い。

いや、僕もかつてはそうだったのだが電子書籍フリークスになってみたらなれた。すると活字に触れている時間が増えた。

「テクノロジーはすべてに勝利する」という言葉がある。真理だと思うが、たまに逆らいたくなるときがある。

年を食うにつれて、新しいものを受け入れるのが怖くなるのだろう。ドローンも仮想通貨も二刀流も「危ないし怪しい！」で一蹴したくなる。

だけど新しいものにもフラットでいたい。そう祈るぐらいにはフレッシュでありたい。
僕はカバンを持ち歩かないので、Kindleというテクノロジーの恩恵を存分に浴びた。まぁ読み心地は「紙もいいけど、電子書籍もいいもんだよ」というぐらいだ。

相変わらず読書は飽きないし、読書より好きなことなんて殆ど無い。
音楽を作っているが、CD屋には行かないが本屋には行くし、CDは買わないが本は買う。

しかし最近「やさしい本」が増えたように思う。「ありのままの君でいいんだよ」的なタイトルがズラッと並ぶ。「癒し系の本」はいつの世もニーズがある。

癒しも必要なのだがこれだけ恵まれた国で暮らして、まだ癒しが必要なのだろうかとも思うのだ。もはや癒し中毒にならないだろうか。

「いいかげん自分に必要なのは癒しよりも厳しさなのでは」と考える時間が多くなったせいか、癒しがちょっと怖い今日この頃である。

渋谷O-Crestでライブであった。次回は土曜。29日。ERA。