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人生における11時台

良い言葉に出合った。
毎年、僕は近大の卒業式で行われる講演をYouTubeで見るのを楽しみにしている。過去にはホリエモン氏、ピースの又吉氏、ノーベル賞を取った山中氏など錚々たるメンツが招かれ熱弁を奮ってきた。若者に絶対にこれだけは伝えたい!という圧がハンパないのだ。

そして今年の登壇者は今やカリスマ的活躍を見せているキングコングの西野氏。
こう見えて(どう見えてんねん)僕は西野さんへの愛情が結構強い。はねるは深夜時代の頃から見ていたし、2007年にキングコングがM-1再挑戦した時は祈るように応援したし、毎日更新されていたブログ西野公論は中学の時読んでいたし、それを真似て自分もブログを始めたし、革命のファンファーレは発売日に読んだ。
ハロウィンの翌日、「渋谷の街を綺麗にしよう」というプロジェクトを実行したところ、「ゴミをすでに無くしておいて西野を困らせてやろう」というアンチ西野たちが、西野さんよりも先回りしてゴミ拾いを終わらせていたというエピソードがたまらなく好きだ。もはやそれはアンチではないだろう。

ひな壇芸人を引退し、絵本作家として、さらには日本一のオンラインサロンオーナーとして、さらにさらには芸人としての活動もコンスタントに行う姿勢には脱帽だ。カッコイイ。
月1,000円で気軽に入れる西野氏のオンラインサロンだが、別にそれに入ろうとは思わない。なぜか。彼のようになりたいからだ。じゃあ入れよという話かもしれないが、西野亮廣のように生きること、それは「誰の真似もせずに生きること」なのだ。甲本ヒロトが憧れだったジョーストラマーの真似だけはしなかったようにね。だからサロンに入ったところで、それは憧れの人に近づくだけなのだ。僕は一定の距離から俯瞰していたいなと思う。

オンラインサロンの否定では決してない。何やら「信者ビジネス」だとか言われているが、例えばネットワークビジネスのそれとは完全に違う。まあそれは僕の口から説明することではない。叩いてるやつはちゃんとよく調べてから物を言えと。

さて、肝心の西野氏の講演内容だが、まあYouTubeで見てもらうのが一番手っ取り早いだろう。動画を貼っておく。
カッコいいVTRも、2回目からはおもしろVTRにしてしまう技はさすが。登場で卒業生の心を一気に掴む。そして得意の小噺で笑わせる。この辺は西野独演会で培った技術だろう。講演会っぽいことを言うのは最後の少しだけ。このラストの3分だけでも見てほしい。というかここだけでいい。そもそも最近の西野亮廣の標準語の混じった話し方があまり好きではない。あのキレッキレの関西弁はどこへ行ってしまったのか。是正を求む。

見ていただけただろうか。
人生には11時台がある。針が重ならない、報われない時間帯のことだ。鐘が鳴る前は報われないもの。なんとロマンチックな表現だろうか。「針が重ならない時間帯があるという事実」と「自分の不遇時代」を重ね合わせたということがすごい。これだよ。これなんだよ西野亮廣は。カッコいいんだ。

僕の鐘が鳴るのはいつだろう。まず今は11時何分なのだ。
漆黒の時間を、それこそ11時台を生きてやると誓ったのが去年の誕生日。もうすぐ一年になるな。周りは待ってくれないし、自分の足で進む他ない。金を稼ぐことは案外楽じゃないもんだ。こんなこと学校では教えてくれなかったぞ。出世レース、満員電車、転勤族、サービス残業、生き残るための手段はこれほどまでに狭いのか。僕はそこからは完全に脱落した。そんな世の中を「物語の力」であっと驚かせる側になるためだ。そこは1ミリたりともブレやしない。鐘はいつか鳴る。

サポートしていただいたお金を使って何かしら体験し、ここに書きたいと思います。