ゴミの山は、宝の山。モノを活かしきる精神──君のいまがより良くなるように。
チラシやポスター、広告からロゴ。ありとあらゆる紙に惹かれる女の子がいた。
使われなくなり、捨てられる寸前の素敵なポスターやチラシを集めては、切って、貼って、紙袋をつくる。それは、女の子のいちばん好きな遊び。
ある人にとっては、コレクションとなった紙の山は、ゴミの山にみえる。
人々からは、「あんなに紙を集めて……。まったくよくわからない子だわ。近づかないようにしましょ」などと、噂話のタネにされることもある。
しかしその紙の山は、女の子にとってゴミの山ではなく、宝の山。
女の子は大人になっても、自分が惹かれる紙を、ずっと、ずっと、集め続け、袋を作り続けている。
安らぎの時間と、作る喜びがあるからだ。それは子どもの頃からずっと変わらない、遊び心というものでもある。
作った紙袋やポチ袋は、小物を収納するバッグインバッグにしたり、誰かに贈り物をする時の包み紙にしたりして、暮らしに役立てている。
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ある女の子の話は、こんなことを教えてくれる。
・みんなが見向きしないことでも、君が美しいと思うモノやコトを大切に。
・価値あるものは、目の前にないように思えても、宝は身近にある。暮らしを楽しくするのは、自分の見方であること。
・モノを活かしきる精神とは、モノへの誠意と愛情であること。
・不足から創造(イノベーション)が生まれること。
・捨ててしまうような素材を再編集し、生活に役立ち、かつ自分が好きなものをつくること。それは、「暮らしを創る」ことの一例。
・作ることは、人に安らぎと喜びを与えてくれること。
身近に、なにかを作るために捨ててしまうものや、使い終えて捨ててしまうものはあるだろうか。
その素材を、もう一度、違うカタチに蘇らせることはできないだろうか?
それは暮らしや仕事をたのしくさせてくれるかもしれない。
君のいまがより良くなるように。
父さんは今日も願っています。
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