明日はドライブしてきます──君のいまがより良くなるように。
「ドライブに行きたい」なんて、彼女が言うのはめずらしい。
いや、住環境が違えば、あたりまえのように発想できることかもしれない。
僕が彼女の家で過ごしはじめたのは、少し前のこと。都内の移動は電車と徒歩だが、埼玉では車の移動がきほん。
「朝はやく起きてドライブして、景色のいいカフェでランチする。そのあと仕事したいな」
彼女の提案に、提案してみた。明日はドライブからはじめる一日になる。
じつは、ずっともやもやしている。彼女といっしょに居られる時間に、いつも「仕事したい」と言ってしまうのだ。
いっしょに居るのに仕事するとは、全神経を向ける先を彼女から、仕事に切り替えことでもある。
少しの罪悪感が、やっぱりある。はたして続けていいことなのだろうか?
今までも当然のようにそうしてきた。一緒にいながら仕事する時間も、お互いが必要としているからだと思う。(嫌じゃないか、聞いてみようと思う)。
明日もいい一日にしたい。
じゃあ、誰とどんなふうに過ごしたいだろう?
いい気持ちで、彼女との時間、仕事の時間を過ごしたい。
欲張りだが、そんなふうに僕は考える。
君のいまがより良くなるように。
父さんは今日も願っています。
(埼玉のステンドコーヒー。電源もWi-Fiもある)
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