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心配されながらも、信じてもらっているから──君のいまがより良くなるように。

拓郎はお金がない。なのに婚約した。ベルリンへの渡航、機材の新調。いろいろしようとしているけど、無理があるのでは…?

実家(小松崎家)のグループLINEは、シビアで、真っ当な意見をぼくにくれる。

「お金が貯まってから婚約しても良かったんじゃない?」

もちろんそうできたら良かった。けど、僕にはできなかった。

お金が貯まるまで何もしないのではなく、3年も一緒にいてくれる彼女に、お金はあまり持ってないけれど、これからも一緒にいたいという方向性を指し示すことを、まず大事にしたいと思った。

「何も持ってないから、拓郎が失うものは何もないよ。でも、信頼だけは失っちゃいけない」

延々と心配を重ね、さいごには、がんばりなさいと両親は応援してくれる。

心配されて仕方がない。そんな状態で大丈夫なの?って、身近な人ほど不安に思うだろう。

いつもお金がない息子を見るのは嫌だと思うかもしれない。

贅沢な願いだが、変わらず、見守っていてほしい。

ぼくはただ何も考えずにお金を使ってきたわけじゃない。馬鹿でマイペースな自分が、亀のように前進できるように、お金を使ってきた。

呑気に過ごしてきたわけでもない。仕事のきほん、技、物事の考え方、人との関係性を、ゆっくりと育ててきた。

お金ではない価値は、僅かだが持っている(もちろんお金は、信頼や評価、感謝というものを目に見えるものにしてくれる指標でもあるが)。

言うなればぼくは、ギリギリ生きている小さな芽だ。

水やりを欠かさずにいれば、強く育つと信じる。生き延びるための考えを尽くす。

20代半ばのぼくの今はこんな感じだ。

これからどう転ぶかは、後になってみないとわからない。僕の選んだ道は、反面教師や、ひとつの参考材料になれればそれでいい。

(今日は島根県の江津市へ飛んだ)

心配されながらも、信じてもらっている。だからぼくも、今をちゃんと生きるし、君や次の人を信じていきたい。

君のいまがより良くなるように。

父さんは今日も願っています。

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