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科学的に恩義を与え要求を受け入れてもらう

学ぶことが非常に多い本&お気に入りの、「影響力の武器」再読しています。

今日は、コントラスト効果返報性について書いていきます。

こわモテの人に優しい印象ありますか?

僕は日常で、この様な印象を感じるシーンは多々あります。

皆さんも日常で同じ様に感じることありますか?

実はこれコントラスト効果かもしれません。

見た目がこわモテの人と、見た目が優しそうな人が、同じ親切な行為を行った場合、最も親切な印象を与えるのは前者(こわモテの人)です。

私たち人間は日常生活の中で自然と「見た目が怖い人」=「悪い人」という思い込みを持っているので、こわモテの人の親切な行為が普段以上に親切に感じるのです。(見た目が怖い人が全員悪い人ではありません)

このコントラスト効果はビジネスでも使えます。

アパレルなどのリテールでは、本当に売りたい商品(在庫を処分したいなど)を値段が高い商品のすぐ隣に陳列することで、本当に売りたい商品が売れる可能性が高まります。(注:商品によっては「安価な物」=「粗悪品」と印象付ける可能性もある)

不動産屋では、おとり物件などを掲載して、お客を引き付けて問い合わせがあったら、それに似た物件を紹介したりします。(悪用は禁止ですね)

人間の脳は意思決定など思考を必要とするときエネルギーを消費します。しかし人間はそのエネルギー消費を最小限に押さえようと、脳がプログラムされています。

そこで上記の2つの例では、比較する事ができる対象が予め用意されています。その結果、選択が容易に行えるようになっており、そこにコントラスト効果を使用して本当に売りたい物(商品)を売るという手法です。

少し怖いですが、私たちは選んで商品を購入しているようで、実は選ばされているかもしれません。

このような状況に遭遇したら、今一度、自分自身に本当に欲しかった物は何か問いかけてみましょう。

相手からの借りを受け続けるのしんどくないですか?

私たちは子供の頃から人に何か与えられたら、その恩義を返すように教育を受けて成長します。

その証拠に日本には「お歳暮」「御中元」という文化があります。

私たちは、この他者から与えられた恩を一方的に受け続けることに不快を感じ"何かお返しをしないと"という衝動にかられます。(一部例外あり)

これが返報性です。

簡単な例では、スーパーなどの試食です。

相手に先に無償で試食品を与えることで、与えられた本人は恩義を感じその商品を購入する確率が高くなるということです。

実際に試食した人は、していない人に対して約二倍の確率で購入したようです。

ビジネスシーンでは、この返報性に応用を効かせ、ドア・インザ・フェイス法を一緒に使います。

これは簡単に説明すると、最初に大きな要求を提示し相手が拒否してきたらそれより小さな要求(もともと通そうとしていた要求)を提示することです。

例えば、あなたが700円で売りたい商品があれば、相手に最初は1000円を提示して、もし拒否されたらもともと売りたかった値段700円を提示します。

この様にすることで、あなたの売りたい値段で話しをスムーズに進める事ができます。

この返報性とドア・インザ・フェイスの組み合わせの強力な要素は、もし相手が最初に提示する大きな要求の時点で購入を決めてもらえばラッキーで、もし断られても、もともと要求したかった内容で話しが進めれるので、どちらに転んでもメリットがあります。

ちなみに仕掛ける側は良いとしても仕掛けられる側は耐えがたいです。

本書には、その回避方法も説明されています。

気になる方は是非読んでみてください。

影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか

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