バスケを京都の文化に。

どうも~。

京都ハンナリーズの2020-21シーズンの概要がおおむね固まりましたね。

先日は記者会見が開かれ、新体制の発表がありました。

それについては、まったく新しく変わったチームに、期待もあれば、もやもやも・・・といったところでしょうか。

それに先立って、Bリーグからも新シーズンの概要が発表されましたが、新型コロナ禍で、レギュレーションも変則的で、B1については降格もなし、ライセンス交付基準も凍結といったところがあり、まずはこの危機的状況を乗り切るという意思が見えます。

その中で迎える新シーズン。

降格がないというのは、強豪でないチームについては、短期的な結果を要求されないという意味では朗報ではないでしょうか。

ただ、多くの人が指摘している通り、強豪であったチームは、この危機的状況をチャンスと捉え、さらに上を目指すのに対し、そうでないチームはこの1年を我慢の1年として現状維持を目標とすることで、「格差」が広がるのではないかということが懸念されています。

京都ハンナリーズは、その中でチームを刷新しました。エースであったジュリアン・マブンガは富山グラウジーズに移籍しました。長くチームを支えたベテランの岡田、綿貫は早々に自由契約に、特別指定選手からプロ契約をした玉木、鶴田も同じように放出しました。ハンナリーズ史上最も長くチームに在籍した村上は引退を発表しています。

なにより9年チームの指揮を執った浜口ヘッドコーチが富山に移籍。噂はあったもののチーム始動後も発表はされず、7月に入ってようやく発表。これが京都ハンナリーズの過去との決別の決定的な一撃になりました。

先ほど記者発表を聞いたのですが、若い選手が多い中で、チーム内での競争を激しくさせて日本人選手の競争を促すという板倉GMの考えや、外国人選手依存の脱却、京都ハンナリーズのチームとしての哲学の構築など、小川HCからの明確な指針の発表がありました。

毎シーズン同じメンバーで戦うということは、プロの世界では難しいことで、バスケについていえば、選手が1年でごっそり変わるということも日常茶飯事です。過去ハンナリーズも選手の大半が移籍や引退で変わったこともありました。

全く新しくスタートするチームは新鮮で、応援のし甲斐もあると思います。

それにしても晴れない「もやもや」。

みなさんどうかわかりませんが、わたしは諸手を挙げて新チームを応援することは到底できません。以下、少し批判を展開したいと思います。

1.チームは「強化」されたのか?

「否」、と言わざるを得ません。他チームが昨シーズンの反省から各々の弱点を補強するべく選手を入れ替える中、京都がまず行ったのは、監督の交代、エースの放出(サイモン、KJは残っていますが)、ベテランの放出(うっちーは残りましたが)、プレータイムの伸びない若手をカット(中村は韓国に電撃移籍)。

続いて新加入選手は、個々の能力にはここでは言及しませんが、有り体にいえば、「よそのチームをクビになった選手」の獲得。

さらにコーチ、ベンチスタッフの総入れ替え(これは浜口体制を一掃したとも言えます)。

完全にチームが変わってしまい、ハンナリーズの課題だったリバウンドや速攻の強化など以前に、「チームはどうなってしまうのか?」というのが外から見ているファンは全くわかりません。

GM、HCともにハンナリーズで初めてのキャリアを歩むということで、どんなスタイルのバスケットを目指すのか、まったく見えません。(マイアミ・ヒートを目指す?は??どんなバスケット???)

強化どころか、「弱体化」した。そう言わざるを得ません。

2.なぜチームを刷新する必要があったのか?

結局、記者会計では何の説明もありませんでしたが、シーズン中断までにアップダウンがあったものの、昨シーズンの成績は20勝21敗と惜しくも5割に届かないというものの、Bリーグ始まってチャンピオンシップ進出、天皇杯ベスト4と、決して潤沢な予算がないチームとしては十分にインパクトを残してきた中で、チームの解体、再編成。

新型コロナで経営上の影響が不可避の中で、先述のように、我慢の1年とするでもなく、一部のB2チームに見られるような、将来を見据えての大型補強をするでもなく、自ら既存チームに火を放ち、焼け野原から再建するというやり方が、まったく腑に落ちないというのは私だけはない(はず)。

特に、Bリーグはもちろん、bjリーグからチームを率い、文字通り「文化」を創ってきた浜口ヘッドコーチの解任は、そこに至るまでにどんな経緯があったかわかりませんが、ファンにとっては衝撃的で、それに対して、あまりに素っ気ない。冷たい。敬意を欠いている。という印象があります。

過去のことはすっきり忘れて、これからは若い新米ヘッドコーチを応援してください、とチームは言っているのでしょうか?別にファンに義理を求めるわけでもないですが、正直わたしには信じられません。

琵琶湖に首まで浸かった人間にチームの未来を委ねるのでしょうか?滋賀のコーチの席が空けばすぐに帰ってしまうのでは?本当に京都の文化を創ってくれるのでしょうか?


3.バスケを京都の文化に。どこいったん?

人事についての感情的な部分は、そこはシビアな世界ですし、ファンも現金なもので、すぐに慣れていくでしょう(さっきまでの勢いとは矛盾しますが)

ですが、チームが掲げている大きな目標「バスケを京都の文化に。」を今ほど薄っぺらいと感じたことはありません。

先の記者会見では「チームのカルチャーを構築する」といったような発言がありましたが、そのたびに「今までなんやったん?」と声なき声が頭をよぎりました。

素晴らしいスローガンだと思います。本当に実現しようとするなら何百年もかかるんじゃないか、と思ってしまうような壮大な目標です。

でも実際やっていることは、今からやります、これから作りますといった中身のない言葉だけで、近づいているとは言い難い。

京都における「文化」とは?何度も繰り返し自ら問い続けないと到底近づけない大きな目標は今では単なる言葉の飾り。かつて在籍した発信力のある選手から繰り返し言われていた(暗に批判されていたとも思える)「有言実行」という言葉の重みを感じてしまします。

文化とは承継と革新の繰り返しで築かれていると思います。京都の人間はきっと強くそれを知っているでしょう。これから自分はこのスローガンを聞くたびにがっかりしないといけないのでしょうか。

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「もやもや」は晴れませんが、シーズンが始まれば、またかつてのような熱狂が(違う形でも)アリーナで沸き上がれば、Bリーグは盛り上がっていくでしょう。

新しい小川HCはポイントガードで、現役時代のプレーを知っていますが、冷静さと熱さをあわせ持つ好きな選手でした。引退してコーチの職に就くのが当然と思われるような人物でした。洛南出身というのは(滋賀時代が長すぎてイメージないですが)竹内ツインズを擁していた世代で全国でも活躍しましたね。ただ、結果が出せなければ、どんなバックグラウンドがあろうと首になるだけです。

逆に言えば「勝てばよい」。勝ち続ければみんなが認めます。そこまでの過程なんて所詮誰も興味ありません。非常にシンプルです。

ファンのみなさんはどうでしょう?

楽しめばいいと思います。批判も含めて・・・

ではまた〜

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