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森町マッチ箱ガチャ作ってみた(あの日歩いたあの夜道編)

ものづくりってほんと楽しいですよね。
役場をやめて気がついたら3年目に突入していて、なんとなく自身のリズムも取り戻しつつあります。
そうなってくると、ふつふつと出てくる欲求がものづくり。あーなんか作りたい。あーなんか作りたい。
でも、何か理由(と締切)がないとものづくりできない身体の僕は、悶々とした気持ちを抱えていたのですが...ついにその時がきました。
4/29NT函館(ものづくり系展示会イベント)開催のお知らせが!!
勢いに任せて作りましたよ。
何を?
そう、ガチャガチャです。


アイデアの源流

平成入ってからも若干は存在してた気がする「たばこはもりまちで」

今回は森町にかつてあった、それも昭和から平成にかけての飲食店(スナックやバー)のマッチのデザインを用いてキーホルダー化。それをガチャガチャにするという作品にしました。
当時のマッチデザインは今見ても(いや、今見るからこそかも)どれもおしゃれ。そして斬新。
ある意味、昔のデザインはアイデアの宝庫でもあり、温故知新。それをガチャガチャと回すことで、僕たちに新しい知識をくれる。そんな様子を表現した作品です。
まあ、意味あるように言ってますが、ただただ、ガチャガチャ作ってみたかったんですよ。純粋に。
で、何を中に入れたらいいのか。ってところだったんですが、ここで温めてたアイデアがあったんです。

図書館

どうせやるなら本気で。でもこれ、ガチャマシンに入れるためだけなんだよねw

僕の前職は(ご存じの方も多いかもですが)役場の情報システム担当。
おかげさまで、町内の有人施設は全て回らせてもらってたのですが、その中でも好きだったのが図書館。
ネットワークとかシステムの設定をしていると、当時の館長が「山形さん。面白いのあるよ」と、いろんなものを見せてくれていました。
僕は歴史好きでもなんでもなかったのですが、いろんなものを見せてもらっているうちに、自然と森町の知識がついていっていたな、と今考えると感謝しかないのですが、その時に見せてもらっていたものの一つが、「森町にあった飲食店のマッチ箱」
どうやらこの、昭和から平成にかけて森町で製造されていたマッチのパッケージのコレクションは、図書館が集めたものではなく、住民の方がたまたま集めていたものを自宅の整理かなんかで捨てようとしていたものを、図書館で預かって(寄贈の意)くれないかと言われたとかなんとか。
パッケージを見た瞬間、館長は「これは絶対に重要になる」と思い受け取ったんだよと、当時語ってくれていました。
繊細で味のあるデザインのマッチのパッケージは、見る者をその時代へと誘う魅力を持っていて、いつかこれを使ってなんかやりたいなあと思っていたわけです。

マッチガチャの誕生と今後

このためだけにガチャマシンも買った

そんな中今回のNT函館開催のお知らせ。
「出てみませんか?」の誘いに、脊髄反射で「でるよ!」と言ったものの、ここしばらく何も作ってないし、どうするべなーと考えていた時に、ふと、当時の記憶が蘇りました。

あのマッチのパッケージを使って、何かユニークなアート作品をつくってみよう

今回はNT函館の出展作品として俺得で作っているので、実際に購入してもらうことはできないのですが、「地域」としてこのガチャを考えた時、このようなアーカイブデータ、できればオープンになっていれば、デザインがもっと自由に活用できるようになり、地域の歴史や文化を伝える新たな形が生まれるかもしれない。
例えばですが、佐賀県立図書館では、所蔵品ですでに権利が喪失したものであればオープン化していますし、石川県能美市では九谷焼の絵柄をオープンデータとして公開していたりします。大阪市立東洋陶磁美術館もですね。
こういうものがあると、例えばTシャツにしてみたりとか、紙皿を作ってみたりとか、文化を利用し、さらなる付加価値をつけることができたりもする「はず」です。
少なくとも、僕はこのデータに出会ったことで、九谷焼を実際に見てみたいなと思い、九谷焼美術館とか行ってますしね。
本当は、森町のような地域がこのような取り組みを始めることを心から願ってやまなかったりもしてます。
森町だけじゃなくても、道内の自治体とかで、こういうのやってくれたらいいのになー。

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