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【音楽雑記#68】空想委員会

冬の雨風は辛い。電車通勤で神戸や京都など駆け回っていた頃は、冬の出勤が苦痛で仕方なかった。現場に着いた頃にはもう既に疲れていて、午前中は仕事になっていなかったような気もする。リモートワークだとどうだろう。朝早くから人と会う予定を入れることが出来たり、ジムで一汗かいてから仕事に取り組める。改めて考えると革命的な変化である。

20代の体力がある時期で、自分のキャリアのために働くことが出来たから、あの働き方が許容できていたのかもしれない。自分の意志で関西にいて、自分のために関西で働くことを選んでいたわけで、文句を言う環境にはなかった。上司はマネジメントしやすかったのだろう、大企業では珍しく上司が5年以上変わらなかったのも有り難かった。信頼残高、という言葉を当時知らなかったが、今覚えば、それを活用した仕事の進め方をさせてもらっていたと思う。

それでも、どこか生き辛さを感じていたのはなぜだったのか、今でもよくわからないけど、無理をしていたのだろうか。

▼思い出

そんな生き辛さを丁寧に歌にして語りかけるように歌っていたのが空想委員会だ。2012年、自分の社会人デビューと同じタイミングでメジャーデビューし、よくライブを見に行った。空想委員会のファンというわけでもないし、よくライブをやってくれていて、聞きやすいメロディと、当時の自分に刺さる曲が多かった。

自分の意志があるようでなかった当時の自分は、仲良くしてくれる友人やよく言ってくれる上司、仲良くしてくれる後輩、厳しいことも言ってくれる同僚のおじさま・おばさまに囲まれて、平和に暮らしていた。よく言えば恵まれた職場だが、悪く言えば居心地の良すぎる感覚を覚えており、自分に変化を与えてくれる、刺激的な環境を常に探していたのかもしれない。

そんな退屈な日常に、ちょっとしたエッセンスをくれたのが空想委員会だった。ちょっと吹っ切れてから全く聞かなくなってしまったが、ちょうど聞いていなかった期間は活動休止していたらしい。

今年から活動をちょくちょく再会していたようだ。アレクサのプレイリストに加えておこう。

▼今、ライブで聞きたい曲

自分が本気でこういう気持ちになったことが無いからこそ、刺さったのかもしれないこの楽曲は、今見返すと女々しくも、切ない。ちょうど寒さが本格化してくるこの季節にぴったりだな。




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