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悩んでる人にワケを聞かないことも優しさなのかもしれない

大切な誰かが悩んでいると、思わず手を差し伸べたくなるのが人間というものだ。
「どうしたの?」「何かあった?」「話なら聞くよ!」
まずそう声かけしてしまうのではないだろうか。
でも人によっては、そっとしておいてほしいと思っているだろう。

先日、30年来の親友から連絡があった。
ひどく落ち込んでいて、元気がなかった。
多少の悩みやトラブルがあっても、前向きに物事をとらえるポジティブ思考の彼女にしては珍しいことだ。

何日も眠れなくて食事も満足にとれないという憔悴ぶりだったので、私はまず体の心配をした。
彼女が「ありがとう」と言ったので私は次に何があったのかを聞こうとした。
その時彼女が「やっぱり親友は違うな。何があったか聞かないでいてくれるもん」と言ったのだ。

私はそれから悩んでいるワケは聞かないことにした。
人にもよるし、悩みの質にもよるのだろうが、何も聞かないということが、悩んでいる人を楽にさせることがあるのだ。
ただその人をいたわり、いつでも支えるよという思いが伝わればいい。
私はそう学んだ。
つい声かけしてしまう自分にも反省だ。

もちろん本人が話したいと思うときがくれば、いくらでも話を聞く。
早く彼女本来の明るさを取り戻せるよう、私は普段通りに接していくのみだ。
本当の優しさとは難しい。

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