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年頃の娘。母親の役割とは

私には二人の娘がいるが、長女は今年21歳になった。
短大を出て好きなアパレルの道に進み、日々楽しそうだ。
昨年の暮れに「お付き合いしている彼がいる」といわれたときは驚いた。
21歳といってもまだまだ世間知らずのおとなしい子だったからだ。

その彼がわざわざ挨拶にきてくれた。
「結婚を前提にお付き合いをさせてもらっています」という。
折り目の正しい真面目そうな彼だった。

母親である私は驚いたのと同時に少し安心した。
こんなにきちんと挨拶のできる彼がいれば、この娘は恋愛で傷つくようなことはないと思ったからだ。
彼にも「どうかこの子を大事にしてほしい」と念を押した。

もちろん若い二人のことだから、この先何があるか分からない。
今は幸せに包まれている娘が、傷ついてしまうこともあるかもしれない。
そんなとき、私は全力で娘を支えていこうと思う。

日々、娘が私に「お母さん聞いて」といってくるのは、何かトラブルがあったり、困ったりしたときだ。
「楽しかった」「うれしかった」という幸せな感情は、おもに彼と共有するものなのだろう。
もちろんいい話を聞かせてくれることもあるが、嫌なことがあったときの方が圧倒的に多い。
母親とはそういうものなのだ。

娘はまだ21歳。
子離れできていない私はまだまだ手放したくないが、大好きな彼と結ばれてほしいという思いだ。
そして私は一人で結婚式や孫の誕生のことまで妄想して、涙ぐんだり、幸せな気持ちにひたっている。

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