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アプリ・システム開発における「要件定義」をフワっと知る

ディレクター、プロジェクトマネージャ、プロジェクトリーダーを目指す人に向けに、業務工程を噛み砕いて発信しています。

業務工程の一覧はこちらの記事にあります。

今回のテーマは「要件定義」という業務について説明します。

1.要件定義って何?

何やら難しそうな単語ですよね。

堅い系の領域の人から怒られそうですが、、
ここでは簡単に言い表す事をモットーにしたいので一言で表すならば、

「こういうシステム、アプリを作りたい!」
の"こういう"の部分を具体的にする作業

です。

ここで例え話を…

日常に例えるならば、友達にオーダーメイドの誕生日ケーキをプレゼントするとします。
お店に「誕生日ケーキを注文したいんですけど…」と相談をすると、

・ホールケーキでいいですか?
・サイズはどうしますか?直径15cm?20cm?
・ショートケーキ、フルーツタルトなど選べますがどれにしますか?
・メッセージプレートは用意しますか?好きなキャラクターを書くオプションは利用しますか?
・予算はおいくらですか?
・受け取り日はいつですか?

など、ケーキ職人がいつまでに何をつくれば良いかを明確にするために色々と質問されると思いますが、この作業が要件定義です。

と、ケーキ例えが出てきたので、今回はケーキに例えて説明していきます。途中で例えが破綻したらやめます。

2.何のためにやるのか?

「誕生日ケーキを注文したい」という依頼だけで注文を受け付けて、ケーキ職人にオーダーしたとしたらこんなパターンが想像できます。

ケーキ職人Aの場合
どんなケーキを作れば良いかわからないので作れない

ケーキ職人Bの場合
自分の思うがままに作ってみる

Bパターンは完全お任せ注文とかであればありそうですが、常識的にAのパターンになります。

また、Bパターンで作ったものをお客さんに販売しようとしたとして、「想像していたものと違うのでお金払えません」となったり、高級材料をふんだんに使って10万円のケーキ代を請求したらトラブルに発展します。

という事にならないように、作り始める前に必要な工程となります。

システムやアプリ開発の場合は、注文があった時点から要件定義が完了するまでに数日〜数ヶ月かかかる事があるため、要件定義の業務はケーキ代に含んでおく必要があります。

3.要件定義の前後に発生する工程

開発する規模にもよりますが、よくあるのが以下の流れです。

1)顧客からの依頼
2)見積り
3)要件定義
4)設計(デザイン、開発)
…次の工程に続く

要件定義の次にデザイナー、エンジニアの設計工程に移ります。

つまり、要件定義の内容によってデザイナー、エンジニアが何をどう設計するかが変わってくるため、とても重要な工程になります。

弊社(Futurize)は"サービスを早く世に出す"事に重きを置いているのもあり、要件定義と設計または実制作を並行させながら全体のスピードアップをはかっています。(もちろん引き返しが効きにくい場合は要件が決まるのを待ってから進めますが笑)

※余談
プロジェクトの規模によっては、要件定義が進む中で見積りも大きく変わってくるため、保険として見積りを2段階に分ける事もあります。

1)顧客からの依頼
2)概算見積りのためのヒアリング
3)概算見積り
4)要件定義
5)正式見積り
6)設計(情報、デザイン、開発)
…次の工程に続く

また、要件定義工程までを契約させてもらう事もあります。
この場合、↑の流れの(4)か(5)まで完了した時点で顧客に請求をし、(5)以降の業務は別で契約する or (6)に至らずプロジェクト中止するなどです。

まとめ

今回は「要件定義」についてフワッと説明してみました。
「要件定義」は多面的で色々と気を使う事が多い工程ですが、まずは「作るものが何なのか?を明確にしていく作業」と覚えておきましょう。

次回は現場で起こりがちな「要件定義の失敗例」を紹介していこうと思います。