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【転職エントリ】文系卒→事務職→40歳3児の母がiOSアプリエンジニアとして転職。

はじめに

現在40歳、3児の母です。文系卒から営業事務・会計事務を経て、36歳からiOSアプリの開発を学習。個人制作のiOSアプリを4本リリースし、2019年9月からiOSアプリ開発のお仕事に携わることになったので、これまでの経緯や勉強したことなどを記録したいと思います。

iOSアプリの勉強を始めるまでの経緯

(新卒で入った会社のこと)新卒でメーカーに事務職として就職。営業事務を2年ほど経験。時々課される新規開拓業務(電話によるもの)が嫌いだった。その後、社内ヘルプデスク兼社内システム開発の部署に配属される。社員のPCトラブル解決が主な仕事だったので、感謝されることの方が多く楽しかった。Accessなどでデータベースに触れることはあったけど、プログラミングと言えるほどのことはしていない。もう少し長くいれたら、システムのことも学べたと思うので惜しいことをした。

24歳で結婚。27歳で第一子出産をきっかけに退職。その時代、その会社では事務職の女性で産休・育休を取った人はごく稀。なので自分が出産となった時も、正社員職でそのまま会社に残るという考えはすぐに消えた。(今では35歳くらいで結婚・出産した同期達は、育休から復帰して仕事を続けてるので時代は変わったなあと感じる。)

第一子出産して専業主婦をしていたけど、家に子供と二人きりで一日中過ごすのは結構つらかった。周りの友達よりも早く出産したので、ママ友もいなかったし。オットはその頃は外で働いていたので(現在は自宅勤務)、朝から晩まで誰とも言葉を交わさない日々・・・。外に出たい!という思いで娘を生後10ヶ月で保育園に預けて近所の会社に派遣で就職。第二子ができた後も、職場は変わったけど仕事は続けた。

(育児中の学習)第一子の産前・産後、専業主婦だったときは、Web制作のスクールに通って、HTML, CSS, Illustrator, Photoshopなどを学んだ。第二子の時は、就職に有利になるためにと、個人事業主のオットの確定申告に役立つようにという理由で、商業簿記2級を取得した。

(仕事と育児の両立について)仕事をしながらの育児は大変だったけど、プレッシャーのない仕事、休みを取りやすい環境、両実家が比較的近くにあったこともあり、なんとか乗り切れた。子供二人も小学生になり、手もかからなくなった。その時の職場は、暇な日も多かった。人間関係は良好で、仕事内容はプレッシャーもほとんどなく、休みやすいし、時給も悪くない。大したスキルはつかないけど、お気楽だしまいっかという感じ。

(オットのこと)ここでオットの紹介を少し挟む。彼も文系卒からハウスメーカーの営業マン。仕事が随分と辛かったらしく、1年強で退職する。そして、アメリカへ1年間の語学留学に。帰国後、半導体メーカーにて懲りずに海外営業職として就職。このタイミングで私とは結婚。営業職なので接待も多く、またまた随分と辛かったらしい。2年弱で退職し、28歳のときにプログラマへ転向。これが随分とラクに感じたらしい。対人はだめだけど、パソコンとは好相性の様子。普段からオットはとても勉強熱心。英語の技術書も読み漁る。現在はフリーランスで、自宅でソフトウェア開発をしている。ほぼ毎日家族で食卓を囲めている良い環境。

(退職の決断)特にやりたい仕事をしてるわけではない私のことが、オットはご不満らしい。『どうせやるならやりたい仕事をすれば?やりたいことが特にないなら、俺がやりたいiOSアプリの開発を代わりにやってよ。(オットは家計のために今の仕事をやっていると感じているらしい。)事務職よりプログラマの方が稼げるよ。』という話を聞いてまあ、今の仕事に未練もないし、他にやりたいことがあるわけじゃないのでやってみるかあプログラミング。という感じで、iOSアプリ開発・Swiftのお勉強を始めたのだった。

iOSアプリ開発、Swiftの学習について

iOSアプリ開発、SwiftについてはWebでチュートリアルを見たり、自分で本を読んだりして学んだ。わからないときや、エラーで困ったらオットに聞ける環境であったことが心強かった。オットがいなかったら多分続いてなかった。というかオットがいなかったらプログラミング始めてなかったけど。

(学び始めの頃に使った教材やWebサイトなどの紹介)

動画学習
ドットインストール
Udemy

・Swiftではじめる iPhoneアプリ開発の教科書
・基礎からわかる Swift
・詳解 Swift
・No.1スクール講師陣による 世界一受けたいiPhoneアプリ開発の授業
・iPhoneのゲームアプリをつくろう!

初めてのiPhoneアプリをリリース   2015年8月

勉強し始めは、本の通りに作ったら、簡単なすごろくアプリや電卓アプリなどができあがり、iPhoneで動かせて楽しかった。実際にiPhoneアプリを作ってリリースしてみようということになり、電卓アプリを改良してリリースしたアプリがこちら。とても単機能だけど。学び始めてから半年くらいのこと。

きせかえ九九

職業訓練校に通う   2015年11月-2016年3月

4ヶ月間、職業訓練校にてiOSアプリのこと全般、デザインのことなどを学ぶ。Objective-Cでの講義だった。初心者にも優しく丁寧に教えてもらえたので良かった。

(職業訓練校卒業制作)

Objective-Cでの制作だったので難しかった。初めてCocoaPods利用してライブラリを入れてみたり。オットに教えてもらったり手伝ってもらったり。子供の夏休みの自由研究をお父さんに手伝ってもらってる感じ。「そんな立派にされたら困るんやけど・・・」と困る私。

おえかきしよ! -リアルタイムで相手のキャンバスに反映される!

このアプリ、その後リリースしたんだけど、4年経った今も根強く遊んでもらっている。色々と至らないとこもあるんだけど、遊んでもらえているのは嬉しい。

オットの青色事業専従者に   2016年6月-

職業訓練校を修了し、さてどうしたものかと考える。就職したいなあとも思ったけど、青色事業専従者になって個人アプリを作ればいいじゃないかというオットの言葉に惹かれ、そのまま自宅で開発を続けることとした。

青色事業専従者・・・個人事業主のオットの従業員となり、給与をもらう。

3本目のアプリをリリース 2016年8月

epe - 写真に絵文字でデコ&おえかき

(お家で作業できることのメリット)
・ゆったりとした気分で家事、育児をできる。
・突然の子供の病気にうろたえなくて済む。
 → 会社に通ってたら休暇をもらうのに気を遣うし。
・下校してきた子供達を「おかえり」と出迎えられる。
 → これ、結構子供達は喜んでた。学校のこともよく話してくれるようになった。
・子供の学校行事に参加しやすい。
・子供の習い事の送迎も対応可能。
・旅行の計画が立てやすい。
 → 2016年の夏には北海道で1ヶ月過ごすというサイコーな日々を過ごした。

(お家で作業のデメリット)
・追い込まれないので作業ペースが遅い。
・家事に時間をかけすぎる。
・オット以外の大人との会話が少なく物足りない。
・オットと喧嘩したら逃げ場がなくしんどい。
・運動不足になる。

第三子誕生  2016年

私が38歳のとき、第三子が誕生した。若い頃の私は、20代で二人子供を産んで、40代の頃は子供も大きくなり、私も自由な生活を・・・と考えてた。自分の子供ってかわいい。腹が立つことも多いし、小さい頃はお世話も大変。でも愛おしい。オットは、0〜2歳くらいの子供は特にかわいいらしい。で、後で「3人目欲しかったなあ」と後悔するのもイヤだと思い、第三子を持つことにした。

小さい子のいる家での自宅開発

0歳児のうちは、オムツ替えや授乳で手はかかるけど、昼間、寝てる時間もそこそこあるので、その間に家事をしたり開発作業をしたりで何とかやっていけた。でも歩き始めると目も離せなくなるし、寝てる時間も短くなる。子供が起きている間は、パソコンに向かってると邪魔してくる。ダンナの仕事を邪魔してはいけないと、子供と二人でリビングに閉じこもっていた。子供はダンナのとこ行きたいから、ドアを破壊しそうになるので大変。2歳前後になると、公園も連れて行かないといけないし、天候が悪い時は近所に児童館にでかけたり。2歳児見ながらの自宅開発はムリーとのことであきらめた。

認可保育園、申し込んでたけど2歳児になるタイミングの一斉入所にも外れてしまった。仕方ないので認可保育園を見つけ、子供が2歳3ヶ月の時に通わせることにした。ひと月後には、認可外保育園に通わせている実績によってポイントアップして、市の認可保育園に入れることに。なんだかなぁと思いつつも、転園。それでも徒歩圏の保育園はムリで、車で片道15分くらいの保育園。

無事、昼間の作業時間が確保されるようになった。あとは、自分のやる気次第。

(この頃に使った教材やWebサイトなどの紹介)

動画学習
100 Days of Swift
英語なので、私は動画でなくテキストをChromeで翻訳しつつ使った。まだ最後まで終わってないけど、充実した内容。

・iOSアプリ設計パターン入門
・Swift実践入門
・よくわかるAutoLayout
・iOS 11 Programming
難しい内容はサラッと読み飛ばしつつ、とりあえず前に進ませる感じ。

4本目のアプリをリリース 2017年5月

てつだって! - おてつだいポイント管理アプリ

このアプリ、AppStoreのストーリーでフィーチャーされて感動。 

子供を保育園に預け自宅開発    2019年4月-

新しいアプリの制作に取り掛かる。プロトタイプを作るものの調子乗って大規模に作りすぎる。いざXcode開いて制作を始めるとムズい・・・。ちまちまやってるけど、リリースはいつになるんだろうか。思うようには進まず焦ってくる。

これまでにリリースしたアプリは4本で、広告収入と課金の収入は微々たるもの。保育園代にも満たない状況で、なんだかなあと思ってしまう。ダンナは、「個人アプリを次々にリリースしていって、月10万円を目指せばいいやん」と言うんだけど。この個人アプリのリリースも、メンタルが弱くて辛かった。アプリのレビューがきつかったり、アップデートする度に致命的なミスがないかと毎度不安になったり。チーム開発だったら、ちゃんと確認してもらえる体制があったりするのかなとか、もっと成長できるんじゃないかと理想を描いたり。

一度外で働いてみたいなあと考え始める。40歳になり、転職もきっと難しいとは思う。でも、そうは言っても今が一番若いのだ。とりあえずWantedlyで話を聞きに行きたいボタンを押してみた。

就職活動(Wantedly) 2019年5-7月

Wantedly には、今回本格的に就職活動する1年ほど前から登録していて、スカウトメールは3社ほどからいただき、2社会社訪問、1社Skypeで話したりしていた。保育園が見つかってないタイミングであったり、技術力不足であったり、求めているものとは違ったりなどで、各社一度お話しておしまいだった。

今回6社「話を聞きに行きたい」ボタンを押した。関西で、iOS開発、医療・教育関連もしくは受託会社に絞っての6社。その結果、3社は実際話を聞きに行き、1社は断られ(経験が足りないという理由)、2社は無応答だった。

就職活動(結果) 2019年7月

3社、話を聞きにに行った結果として、A社はその先の選考に進まず。経験不足という理由で。B,C社はアルバイト雇用として採用試験を受けてもらえたらという結果。アルバイトというのは未経験者としての待遇。あまり評価してもらえず残念に感じる。

アプリを4本リリースしてから全くの未経験者にはならないと思うんだけど、会社に就職しないと実績としては評価してもらえないらしい。 40歳という年齢もあるので仕方ないかな。

この3社とは別に、少し気になってWantedlyでフラグをつけていたD社の担当者から連絡をいただく。個人アプリをリリースしている点を評価してもらえたらしい。面談に伺ったところ、自社開発のiPadアプリの保守、バージョンアップ対応の開発者を探しているとのこと。Objective-Cのコードも多いらしいし不安もあったけど、できるのならやってみたいと思った。

後日の社長面談もさくっと終わって、採用に至る。雇用条件は、時短勤務(7h/日)で、時給は事務職派遣と同じくらい。その会社の難点は、自宅から1時間以上通勤に時間がかかるという点だったのだけど、なんと自宅開発OKだというのだ。これはありがたい。色々と迷ったけど、D社で働いてみることに決めた。

今日、初出勤してきた。諸々環境構築して、明日からは仕様書を確認したりする予定。色々と新しいことばかりでこれからいっぱい勉強しないと。早々に自宅開発に切り替えられるように頑張りたい。

最後に

文系卒の事務職からキャリアチェンジした40歳でも就職できた!プログラミングは、挫折しつつ何とかやってきた感じ。何度もやめようかと思ったけど、とりあえず続けたら道は開けるかも、と頑張ってきた。プログラマなんて、中学生の頃からプログラミングしてましたとか、情報系の大学出てますとか、すごく賢い人ばかりなんじゃないかと卑屈になったり。でも、世の中そんな人ばかりじゃないはず!こんな私でもできるはずだと信じたい。これからがまた大変だとは思うけど、頑張っていこう。

モバイルの勉強会とかに数回参加してみたけど、女性の参加者は10%未満。エンジニアって本当男の人が多い。在宅で仕事をしやすい職種なので、育児や介護が発生しやすい女性にもぴったりな働き方ができるんじゃないかな。

学習コストは高いけど、スキルもつけていけるし、うまくいけば、仕事に困らないんじゃないかな。デザイン系も興味あるので、プログラミングができて、デザインもできて、女性の気持ちもわかる、おばちゃんエンジニアというニッチさを売りにしていけたらいいな。

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