昔とった杵柄

昔とった杵柄とはこういうことなんだろう。

ひさびさに旅へと出る。明日の朝に出発する予定だが、準備はこれから。2泊であれば、とくに慌ただしくなにかをする必要などない。仮に忘れたとしても、買えばいいのである。今の日本はどこでも、なんでも買える。とっても気が楽だ。

ぼくはサラリーマンだった頃、出張は日常的だった。それこそ月の半分くらいはどこかに行ったりする時期もあった。北は北海道、南は忘れた。ほんとうにそれは日常で月に何度、新幹線やら飛行機を利用したのかも覚えていない。いわゆるヘビーユーザーだ。

どこに行くにせよ、年末年始やお盆などのピーク以外で新幹線を予約することはなかった。早くから予定が決まっていれば、早割的なものを利用することもあるが、基本的には当日だ。宿を抑えるのも基本的に間際となる。もちろん、ジャニーズのコンサートやなんらかのイベントが重なるときは早めに取る。そのへんの察知力なのかリサーチ力は抜群だった。これも杵柄だ。

そのときに培ったからなのか、遠征の準備も間際にやるようになってしまった。オペラグラスやユニフォーム、そしてチケットといった試合用品も着替えも寝巻きも読書に必要な本も全部当日。

早めに用意をするのは大事かもしれないけれども、なかなかぼくは出来ない。仕事とは正反対だ。ほんとうに。

今夜も明日以降の仕事の準備を先にする。仕事優先というのも結局のところ、杵柄なんだろう。

こちらサポートにコメントをつけられるようになっていたのですね。サポートを頂いた暁には歌集なりエッセイを購入しレビューさせて頂きます。