リセット

今日はまたひとつのお別れがあった。

いや、正確にはこれからなのだが、あと数時間のうちに滞りなく実行せなばならない。10年以上も前に買ったテレビを捨てるのだ。

ぼくは小さい頃からテレビをあまり見ない。外で遊んでいたことや、両親ともにあまりテレビを見ない人だったからだろう。ファミコンなどのゲームも中学生までは持ってなかった。野球中継を見た記憶もあまりない。1985年のKKコンビや、阪神と西武の日本シリーズは記憶にあるのでまったく見なかったわけではないはずだが、その他の記憶が残っていないのだ。

だからなのか、ぼくのテレビとの思い出は高校生以降のものになる。

高校3年の2月。初めてアルバイトをしたときに給料が6万ほど出たのだが、そのいわゆる初任給でテレビデオなるものを買った。当時は実家暮らしだったし、テレビが無かったわけではない。ちょうど大学受験も終わり、暇だったこともあってゲームを部屋でしたかったから購入したのだ。

その後、一人暮らしを始めてもそのテレビは連れていった。10年位使ったのだろう。突然、調子が悪くなり捨てることとなった。そのとき同時に薄型テレビを買った。当時としては大きかったのだろうか。32型のアクオスを買った。

相変わらず、テレビはあまり見なかったが、ゲームはしていた。プレステもXBOXもやった。それ専用に買ったようなものだ。わずか6畳のアパートに32インチは場違いでもあったけど、2日しないうちに慣れた。そこからゲームをやり倒した記憶が残っている。そういえば「24」のDVDもたくさん見た。

不思議と野球の記憶はない。

そこから5年位して、現在の家のリビングに鎮座しているテレビを買った。50インチに少し届かない大きさのレグザだ。32型のアクオスは寝室へと引っ込んだ。しかし、つけることもなく置きっぱなしでホコリもかぶっている。捨てるのはめんどくさい。お金もかかる。そのまま何年間か放置されていた。

そろそろ潮時だなと思いつき、リサイクルセンターに電話をし引き取りに来てもらうことになったのだ。それが明日の朝8時半。マンションの粗大ごみ置き場に夜のうちに置いておけ、と指示があったからもうまもなく捨てに行く。

こうやって、ぼくと生活していたものたちがドンドンとなくなっていく。ひとつひとつに思い入れはあるけれども、捨てなければ次に進めない。

まぁこれは身の回りの大きなものだけじゃない。人間関係も仕事関係も同じことなのだろう。たぶん、どこかでリセットとまでは行かなくても、見直さなきゃいけない日は来るんだよね。きっと。


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

note.user.nickname || note.user.urlname

こちらサポートにコメントをつけられるようになっていたのですね。サポートを頂いた暁には歌集なりエッセイを購入しレビューさせて頂きます。

ありがとうございます。文章ってむつかしいっすよね
10

Satoshi KATSUTA

エッセイvol.2

コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。