休んでる場合じゃない

近所と言っても電車ひと駅分くらいのところにある内科へ足を運んだ。

どうにも咳が止まらないのである。発熱や喉の痛み、頭痛や悪寒などはなく、咳だけが出ている状態だ。辛いわけではないし、病院に行くほどのことではないのかもしれない。それでもぼくは病院へ足を運んだのである。

待合室には多くの人で賑わっていた。いや、病院だから賑わっているという表現は適切ではないかもしれない。とにかくたくさんの人がいた。小さな子どもから若いとみられる人、お年寄り。まさにオールスター。

年齢なんて関係なくなんらかの病気や症状があり、ここに来ているのだろう。ぼくもそのひとりなんだけれども。

長い待ち時間に対し、診察時間はわずか。それでも咳止めやそれに関わりそうなおくすりを処方してくれた。

この薬で治るのか治らないのかはわからないけれども、とりあえずの安心を買ったわけだ。

昔なら病院へは行かなかった。でも、ここ最近はちょっとしたことでも薬を処方してもらいに行く。放っておけば治るかもしれない。でも、薬を使うことで早く治るならそのほうがいい。

残念ながら簡単に寝て治る時代は過ぎてしまったのだ。また、身体が資本のフリーランスということも影響しているだろう。休んでいる場合じゃないのである。

フリーランスが自由だ、なんて一度も思ったことない。


こちらサポートにコメントをつけられるようになっていたのですね。サポートを頂いた暁には歌集なりエッセイを購入しレビューさせて頂きます。