なんてことないこと

なんてことのない1日をなんてことなく過ごす。

そんな日々に憧れている。とんでもないことが起き刺激を受ける日というものは極力避けていきたい。この考えはわりかし昔からもっている。それこそ高校生ぐらいのころから根本は変わっていないのではないだろうか。

刺激を欲すること、非日常の空間をすごすことを避けているわけではない。ありのままの1日を日常として過ごしていきたいのである。

たとえば旅行にしたってそう。たしかにふだん足を運ぶことのないところへ行き、ふだん会わない人とあって、日常では食卓に並ばないものを食べる。こんな経験はあるけれども、非日常と考えずあたりまえのように過ごしたい。

一昔というか10年以上前はSNSツールが今ほど発達していなかった。そのため、遠くの人との連絡手段は手紙や電話、メールだった。気軽、そしてあたりまえのようにSNSで発信するよ人が増えたのはごく最近のこと。それによって組織やコミュニティで一緒にならない人のことが、あたかも昔からの友達かのように知ることができるようになった。

非日常が日常へと変わったわけだ。

同じようにそのほかの非日常と呼ばれているものが、これからの10年、いや5年で日常の一部に組み込まれることは十分にありえる話だろう。

そうなったら今度は非日常を求めるようになるのだろうか。それとも、やっぱりなんてことない1日をなんてことなく過ごすことに執着しているのだろうか。

なんてことのない1日になんてことないことを考えている。

だからなのか、今、猛烈にねむい。

こちらサポートにコメントをつけられるようになっていたのですね。サポートを頂いた暁には歌集なりエッセイを購入しレビューさせて頂きます。