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ぼくのベストナイン【2019年5月】

令和元年となった5月。ぼくは15試合を現地で見た。うーむ。意外に少ない。けれども疲れている。内容が濃かったのだろう。決して連敗のせいではない。

その15試合で見た選手だけで争われる「ぼくのベストナイン」を発表したい。単純に打った、抑えたで選んではおらず基準はない。これすごい、すごかった、今後楽しみ。そういったものだ。

もちろん超独断と偏見。異論など挟まれても困る。ちなみに写真や動画はいろいろ(権利的に)面倒になるのもいやだから入れていない。

繰り返すけれども「現地で見た」中でのベストナインである。現地に行った試合は後述するが、神宮球場の試合がほとんどである。ちなみに巨人戦は1試合もなかった。こんな月もある。

今月のトップ画像は5月6日のスコアである。これが5月最後に神宮球場で勝利した日だった。その後11試合あったにもかかわらず、だ。

投手:山口翔(広島)初

「熊本出身の高卒2年目は村上だけじゃない」そう言わんとばかりの好投を見せた。5月30日の神宮球場でプロ初先発ながら、7回2死までノーヒッターをやってのけた笑顔あふれる20歳。最初のヒットは同郷の村上宗隆に打たれるのも話題性的に◎。

線の細い本格派右腕は今後の軸となりそうな予感さえある。投げ終えた後の右足のはね方が「控えめでかわいい」というのが萌えポイント。おそらく気づいている人も多いのではないか。

捕手:磯村嘉孝(広島)初

「正直、安牌と思ってました」と言ったら失礼なのだろうか。ほんとにごめんなさい。磯村嘉孝(広島)である。5月の神宮では5打数3安打とよく打たれた。こりゃ6番でも納得する。単純に會澤翼のところへ収まったわけじゃなくて、打力あるんですね…。すいませんでした。

調べてみるとヤクルト戦では、4試合で9打数6安打とおおあたり。磯村に限らずどうもヤクルトは捕手によく打たれる(気がする)。配球が読まれているのか、それともなにか油断があるのか。その秘密を解き明かしたい。そう強く思わせてくれた磯村に感謝(つよがり)。

一塁:村上宗隆(ヤクルト)※2カ月連続2回目

「マジでやばい」なんと形容してよいのかわからない。村上宗隆(ヤクルト)である。三塁の守備では失策つづき。お世辞にも守備がよい、と言うことはできない。ファンであってもだ。

しかし、一塁がメインになると、まさに水を得た魚、いや水を得た大輪のよう。絶妙な開脚も披露し柔軟性があることも知らしめた。

5月29日の広島戦で大瀬良大地から打ったような瞬間ソレとわかる一発がもっと見たい。19歳の打点王、あると思います。

二塁:阿部寿樹(中日)初

一番悩んだのが二塁手だった。山田哲人(ヤクルト)は良くも悪くもあまり印象に残っていない。本塁打を打っても、盗塁を決めても、好守備を見せても、「山田だしな」で片付いてしまうのは少し悲しい。しかし、それが現実なのである。贅沢な悩みだ。

さて、そんな二塁は「遅れてきたルーキー」のような扱いなのだろうか。ブーマーではない。阿部寿樹(中日)である。今シーズン覚醒しつつある1989年世代のマスターこと阿部はようやっとる。

数年前に見たときは「荒木の後継者としては厳しそう」という印象しかなかった。打撃も守備もである。それが開花、したのかどうかはわからないし、荒木の後継者と呼べるほどの成績ではまだないのは事実としてある。

しかし、である。ひげの影響なのか存在感は大きくなった(ぼくのなかで)。もちろん、ヤクルト戦でよく打つからである。調べてみると、ここまでの10試合中9試合で安打を放っている…。今年の中日はおもしろい、そう感じさせてくれるひとり。

三塁:宮﨑敏郎(DeNA)初

「話がちがう」とはまさにこの男のこと。開幕から不振が続いていると聞いていた。しかし、である。5月1日の試合ではタイムリーを放ち、5月17日からの3連戦では12打数6安打で打率.500を記録。

おいおい、打たないはずじゃなかったのかよ。不調という話はどこへ…?

対戦相手別の結果を見て驚愕。ヤクルト戦だけ打率3割超えになってるじゃないか。全体的な数字は不振でも、ヤクルト相手には強かった。まさに(ぼくが)騙された。

遊撃:奥村展征(ヤクルト)初

西浦直亨、大田賢吾が相次いで離脱。廣岡大志は開幕からあたりがでない。そして誰もいなくなった…とならないのが今のヤクルト。奥村展征である。

5月28日に久々の一軍復帰を果たすと、即スタメン出場。その試合では2安打マルチ。1点ビハインドの9回裏2死満塁で打席が回ってくる「もっている男」ぶりも。ここでは快音が響かなかったものの、守備も含め存在感を十二分に発揮した。開幕から考えると、まさかのまさかである。混沌としている遊撃手争いに殴り込み。

外野:曽根海成(広島)初

「え、右翼も守れるのか」昨シーズン途中、ソフトバンクから広島へやってきた曽根海成のことである。神宮球場の右翼を守ったとき、率直にそう思った。「二遊間のバックアップだったはずじゃ? 」の情報はもう古い。チャンピオンチームからチャンピオンチームへの移籍。それが吉と出た。

広島では二塁、三塁、右翼、左翼と内・外野を守れるユーティリティー枠で一軍の席を勝ち取り、開幕から登録抹消は一度もない。「各チーム、1人は欲しい曽根海成」なにかの標語になりそうな男が熱い。

外野:伊藤康祐(中日)初

高卒2年目のすごいやつ。スタメン起用された5月25日のヤクルト戦で3安打猛打賞。左翼の守備ではバックアップ時に全力疾走。

若さあふれる19歳は時期センター候補なんじゃなかろうか。翌日の試合で失策から失点したのはご愛嬌。中日の外野陣は希望あるなぁ、と感じられる走攻守揃ったバランスタイプはナゴヤドームにはピッタリ(な気がする)。

外野:大田泰示(日本ハム)初

「2番・右翼・大田泰示」の強さは半端じゃない。「1番・中堅・西川遥輝」の美しさとは対極にある。豪快なフォームから繰り出される打球はいとも簡単にフェンスを超えていく。かと思えば、速い打球が仇となりゲッツーもある。美しさと強さを兼ね備えた、2019年型日本ハムの上位打線はいつまでも見ていたい。

【2019年5月の現地】

5月1日:DeNA対ヤクルト(横浜)
5月6日:ヤクルト対阪神(神宮)
5月7日:ヤクルト対阪神(神宮)
5月8日:ヤクルト対阪神(神宮)
5月11日:日本ハム対西武(札幌)
5月12日:日本ハム対西武(札幌)
5月17日:ヤクルト対DeNA(神宮)
5月18日:ヤクルト対DeNA(神宮)
5月19日:ヤクルト対DeNA(神宮)
5月24日:ヤクルト対中日(神宮)
5月25日:ヤクルト対中日(神宮)
5月26日:ヤクルト対中日(神宮)
5月28日:ヤクルト対広島(神宮)
5月29日:ヤクルト対広島(神宮)
5月30日:ヤクルト対広島(神宮)


こちらサポートにコメントをつけられるようになっていたのですね。サポートを頂いた暁には歌集なりエッセイを購入しレビューさせて頂きます。